上達は脳のプログラム
こんにちは!passarinho.soccer.academyヘッドコーチのアリオンです!
サッカーと言語を教える立場として、日々上達を研究しております。
「練習」「勉強」に求められるプロセス、そして達成すべき明確な目的を僕の視点からお伝えできればと思います。
はじめに
今までの練習への価値観がガラッと変わるかもしれません。
僕の個人的な意見ですが、「練習」「勉強」という言葉自体が美化され過ぎているように思います。その先のなにを求めてそれを実行するのか。そもそもみんなと同じことをやっていていいのか。そもそも上達の定義ってなんだ?
仕組みを理解できずただがむしゃらにトレーニングや勉強をし続けても価値は少ないです。
そんな疑問を解決するきっかけになればと思います。
それでは内容に入ります。
上達は脳が行う
いやいや言語化した気づき以外にも体で覚えることはありますよ。と思った方も多いのではないでしょうか。
自転車が乗れるようになったり、日本語を自然と話せたり、別に考えてやってないですよね。
ここが非常に大切なポイントです。
呼吸や消化も同様で、ほとんどを「無意識」で行っています。
有名な話ですですが人間の意識は氷山の一角に過ぎないということばある通り、意識的にやっていることの方が圧倒的に少ないのです。
つまり、上達の究極は無意識下に落とし込むことです。
本投稿ではその無意識下に落とし込むためのプロセスをご紹介いたします。
無意識下に落とし込むための4Step
まずはStep0です。
身につけたい技術の本質を見抜くことが必要になってきます。それをすることによってどんな現象が起こるのか。
なぜそれをするのか。とクリティカルシンキングをすることによって、それがもたらす効果を理解することができます。手段を目的化させない上でもっとも重要になってくるところです。
ここがStep 0です。あれもこれも人の真似をしてうまくいくわけではありません。これを身につけたら強い!自分のためになる!と思えたものに関しては手を伸ばしていいと思います。
簡単にいうと、それを扱う者がどうそれを使っているのか。ことばと目でよく観察することです。
自分の体がそれをするときの最初の基準になるのがその視覚的聴覚的な情報です。どれだけそこからの情報を理解できるかが非常に大切です。
見て聞いて理解できたら今度はやってみたいですよね。思う存分やってみていいと思います。
理解はしていても最初からカンペキにこなせるはずありません。
「コーチがやっているときはもっとこうだった。」
「あいつがやっているときはもっとこうだ」
ともっとこう、もっとこう、とぼんやりした向上心から明確な基準を形成していきます。
基準を作ることのメリットとしては、毎回差額を認識した上でトレーニングできるので、繰り返しから脱却することができます。
ここでやっと練習です。
①、②のステップを経て初めて、練習ができます。
はい集合〜今日これやるよーどうぞ〜はい次〜
最悪です。
なんの気づきも得られなければ、なんの経験値にもなりません。
でも多くの組織は本当にこうなっています。
僕がいた育成年代のクラブの練習もそうでした。
差額認識となる基準の形成。ここ無くしていいトレーニングは厳しいのではないのでしょうか。
練習は基準との差額を徹底的に埋める作業になります。言語化と実行を繰り返して、使えるレベルまで仕上げていきます。
使えるレベルまで持っていったら、無意識下に落とし込む作業です。
無意識下に落とし込むとは、局面に自分のプレーを決められたときに、最適な手段として組み込める。または常に体現できているということです。
そのもののメリットをしっかりと理解し、プレーの中に組み込めれば、覚える者から扱う者へと変化していきます。
扱う者の段階に入った選手は作ったものを壊すもよし、組み替えるもよし、付け足すもよしです。自分好みに変えてオリジナルになっていけばいいと思います!
以上の4ステップが無意識下に落とし込むためのプロセスになります。
ただ練習する。ただ勉強する。褒めてもらえたとしても自分が求めた結果はそれだったのでしょうか?
基準との差額認識→これも一種の記憶処理です。
上達は脳が行います。実行したことを経験値として蓄積するには、その動作に基準があるかによって変わってきます。
基準を持ち、意味のある努力をしていきましょう!
ご拝読ありがとうございました!
まだ指導者としてキャリアは少ないですが、日本での練習風景をみて思うところは多くありました。
練習や勉強などの努力が評価されるこの国では勝負の世界の本質は見えてこないと思います。
歪んだ育成の中で僕自身の信念はぶらすことなく発信をしていきたいと思います。
終始偉そうですが、ながながお付き合いいただきありがとうございました😊
この記事が誰かにとっての新しい気づきになれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?