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#4 節税で倒産寸前

こんにちは、杉山です。

今回のnoteは、起業したてで利益が出始めたら時に陥るワナにを、知っていただければと思います。


利益の次は、税金の心配

起業して、がむしゃらに働き始めると、徐々に利益が出始めます。

私の場合、独立起業から3年目で売上が1億円を超えたため、それに伴い利益も一気に出ました。突然、サラリーマン時代には手にしたことがない大金が入ったことで、、、実際に現金が手元に入って来たわけではなく、あくまで会計上の話で、大金が入ってくると錯覚していました。

手元に現金が無いことに、ずいぶん遅れてから気が付くことになります。これが、財務知識の無さです。

利益が上がると「さぁどうしょう」と税金の心配で慌ててだしました。初めて利益が出たことで、頭の中は、税金のことでいっぱいになり、多額の税金を納めなくてはならないと思い込み。少しでも税金を減らさなければと、節税に走りました。(脱税ではありませんよ、あくまで節税です)

お金を使って利益を0円に

利益を何とか減らそうと色々考え、「そうだ、車を買って経費で落とそう😆ルンルン🎵」甘い考えで、新車を購入。
これって、財務に詳しい人は、すぐに分かるのですが、期末に買っても、その年の経費には、ほとんどなりません。減価償却のことをまったく理解していませんでした。

次に、何か経費で落とせるものは無いかと調べていたら、世の中よく出来たもので、保険屋さんが営業に見えました。

保険屋さん「保険料は、経費で損金として処理できますよ」

私「おーーーーそれは、すごい👍即、加入しま〜す」

翌年の保険料を、年払いで一括支払いし保険料の一部を経費化しました。

これが、後にとんでもないことに😭

決算をむかえ、利益を減らすことで節税対策は万全だと思い込んでいました。

翌年度に入ると

翌年度に入ると、今度は、売り上げが思うように上がりません。前年度の売上が良かったのは、たまたまスポットで大口の売上が入ったことが原因で、売り上げが上がっただけのことでした。

翌年は、利益も半減しました⤵︎

すると、待ち構えていたのが、車のローンの支払いと減価償却です。減価償却によって経費計上されることで、販売管理費が増加します。さらに、ローンの支払い、消費税の予定納税など、次から次へと現金が流出。

そして、さらに恐ろしいことが、今度は、期末になると、年払いにしていた保険料の支払いが、また、どーーーんとやってきました( ;∀;)

その年は、何とか保険料の支払いをすることができたのですが、保険を解約しない限り、毎年、払い続けなければいけません。

さらに翌年、更に売り上げは減少し、もう払い続けることができません。車も売却を考え、査定をお願いするも、一年経つだけで価格は半減していました。
そして、また期末には、年払い保険料の請求が。

もう保険料は払えない

もう無理だと判断し、保険の解約を申し出ました。解約金が入るだろうと思いきや。何と、保険の解約金は、ほんのわずかしか戻ってこないことが分かりました。

保険の解約時の払い戻し金が、20年ほど経たないと、満額払い戻しにならない保険だったため、早期に解約すると払い戻しの利率が低くなっていました。あまりに無知すぎて、自分に呆れました。

結局、保険はすべて解約し、儲かっていた利益は、結局、車と保険ですべてなくなりました。

会社存続の危機

起業から5年目の決算では、ついに債務超過となり、会社存続の危機でした。利益が残っていれば、こんなことにはならずに済んだのに、悔やんでも悔やみきれません。節税に走った結果です。

その時から、節税よりも税金を支払った方が、結果的に、会社に純資産が残り自己資本比率が高まることを学びました。

企業の財務体質改善

債務超過となったことで、悠長に構えている時間がありません。とにかく経費を切り詰め、売り上げを必死に上げるようにするしかない。
すると、売り上げが徐々に上向き始め、販売管理費を切り詰めたおかげで、利益がでる企業体質に変化していました。
そこからは、内部留保を増やす経営へと考え方が変わり、2年後には債務超過も解消することができました。

最後に

今思えば、あの時、保険を損切りできずに払い続けていたら、間違いなく倒産していました。会社経営は、どこに落とし穴があるかわかりません。決算書の見方や節税の知識、知らずに経営していると非常に危険です。
財務の勉強だけは、やっておくことをお勧めします。

今回は、ここまで。最後までお読み頂きありがとうございます。

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