見出し画像

私の音楽遍歴(その一・小学生時代)

私は、今はパソコンを使ってDTMを制作しているが、昔はいろいろな鍵盤楽器に触れる機会もあって、その都度音楽との関わり方も今と違うところがあった。今回から、私の音楽との関わりについて少しずつ紹介したいと思う。よろしければお付き合い願いたい。

私には3つ違いの姉がいる。姉が小学校一年の時だったと思うが、父が姉にピアノを習わせたいと思ったのだろう、近所のピアノ教室に、姉を通わせることにしたようだ。
私は当時まだ4歳になったかならないかくらい。かろうじて思い出せるのは、いつの間にか家に電動オルガンが置いてあったことくらい。おそらくそのオルガンで遊んだことが、私がキーボードに触れた最初だと思う。

小学校に上がってから、姉と一緒に同じピアノ教室に通わされた。
最初にピアノ教室に行った時のことは、鮮明に覚えている。8畳ほどの教室には、奥にアップライトピアノがあって、真ん中には小さな机が置かれていた。私は先生から、大きく五線が書かれた子供向けのノートを渡された。机に向かってそのノートにト音記号を書くことが、私の最初の課題だった。ヘ音記号も書いたはず。どちらも、バランスがなかなかとりにくい記号だが、今でもけっこううまくかけるのは、その時にたくさん書いた効果が大きいと思う。ハ音記号がいまだにうまく書けないのは、それがピアノの楽譜には全く登場しないからだろう。

それから暫くたったころ、父は先生から言われたようだ。オルガンの鍵盤はピアノのタッチと全然違うので練習にならないから、ピアノを買った方がいいと。
アップライトピアノを買うのが、当時どのくらい家計の負担になったものかわからないが、父としてはかなり無理をしたのだろうと思う。

ピアノが家に来た時のことは、ほとんど覚えていない。ただ、猫の爪とぎではないが、鍵盤の蓋に爪を立てて遊んでいたところを父に見つかって、大目玉を食らったことだけは覚えている。やはり漆黒のピアノは、高級家具の一つだったのだろう。

その当時、ピアノを習う男の子は珍しかった。私の通った音楽教室も、私の他は女の子ばかりだった。教室には、週一回、決められた曜日の時間帯に間に合うように出向いたが、直前の生徒の教習が長引いていることも多く、それを待つ間教室の隅に置かれた漫画雑誌を読んで時間つぶしをしていた。生徒が女の子ばかりとはいっても、少女向けのものだけではなく、サンデーやマガジンもたくさん置いてあって、乏しい小遣いを使わなくてすむので大助かりだった。今思えばピアノ教室は、歯医者へ行くのと同じで、マンガを読みに行っていたようなものだった。当然のことだが、ピアノはほとんど上達しなかった。

5年生の時、校内でブラスバンドのようなものが作られた。運動会だったか文化祭だったか忘れたが、学校行事を盛り上げるのが目的だったのだと思う。
ブラスバンドと言っても、ブラスはトランペットだけで、他は小学校で普通に使われる楽器しかなかったと思う。トランペット要員は、五年生と六年生が選抜された。
選抜は、音楽の時間に体が大きい者が指名されて、一人ずつトランペットのマウスピースに息を入れるところを、先生が見て決めたようだ。私は5月生まれで、どちらかというと体が大きかったので、指名された一人だった。他の子たちが吹くと、プスーという音しか出なかったが、私は吹くとブワーという音が出た。

トランペットは面白そうなので、是非ラッパを吹いてみたいと思って、選抜されるのを楽しみにしていたのだが、あいにく落選だった。わざとらしいプワーがまずかったのかと思ったら、どうやら違ったらしい。ブラスバンドといっても、アコーディオン要員も必要だったのだ。私は女の子たちに交じって、そちらのメンバーに選抜されてしまった。
アコーディオンも一種の鍵盤楽器だが、左手で空気を送り込んでやらないと発音しない。その操作方法は見よう見真似。右手の鍵盤の方もいい加減に弾いていたが、音量はラッパ隊の方が大きい上、変な音が出まくっていたので、私の雑音は全然目立たなかった。

たぶんその頃からだったと思うが、ピアノを即興的に、というかでたらめに弾くのが面白くなったようだ。小学校を卒業した春頃には、テープに録音したものを採譜と言って楽譜にすることを始めた。テープは残っていないが、楽譜にしたものが幾つか残っていた。
どれもタイトルは書かれていなかったが、でたらめ弾きも一種の即興なので、それは即興曲としてよいと思う。
それら即興曲の中に、一つだけ、面白いと思って最近少し手を入れた曲がある。初めの部分はそれなりに流れているが、途中からリズムがめちゃくちゃで、音楽としても全然流れていない曲なのだが、手を入れればなんとか音楽になりそうだと思って、数年前にアレンジした。
曲の最初の部分は小学生の作品で、途中から、音符を足したり消したり。つまり添削して作品に仕上げているので、アレンジというよりも添削なのだが。

その作品に、即興曲第2というタイトルを付けて、ピアノのDTMとしてYouTubeにアップしている。

映像はスライドにしていて、曲を添削した部分に、dot.さんのトートバッグと飼い猫かわらのコラボレーション写真を使ってみた。曲の雰囲気がちょっと変わったあたりで登場する踊る猫たちの、BGMになってくれればと思ったのだが、どうだろうか。

このスライド映像は、小学生の私との時間を超えた自己(完結^^)コラボであり、またnoteのつながりから生まれたコラボと言えるかもしれない。← 自己満足^^;

(dot.さん、あのトートバッグ、買い物以外にも、とても役に立ってくれました。感謝!!)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?