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人嫌いなインコから学ぶストレスフリーとは?

我が家に12年暮らす1羽のインコがいる。名をハッピーという。

ハッピーはまだ羽も生え揃わない雛の頃に購入したインコ2羽のうちの片方だ。もう片方のインコのラッキーは5年前に亡くなった。

そう羽もまともに生えてない雛の頃に我が家に来たのに、その頃からハッピーは人嫌いだった。柔らかくした餌をスポイトで3時間おきにあげなければならない雛育て時期に我が家に来たにもかかわらず既に人嫌いだった。

一方のラッキーは人懐こい子だった。餌を与えようとすると寄って来るし、すぐに手乗りインコになった。籠から出しても、ちゃんと手に戻って来るの安心して、籠から出して、部屋の中で飛ばしてあげることができた。

一方のハッピーは、ラッキーと一緒に間違って籠の外に出ようものなら、そこから籠に戻すのが大変。近寄ってこない、高い所に逃げる、慌てる、パニックになる、壁にぶつかる。激突死しそうなほどによく壁やガラスにぶつかっていて、危なかった。

だから当然のごとく、籠の中の鳥にしてしまった。

何気なく買った2羽だったが、どうやらラッキーがオスで、ハッピーがメスと判明。発情期になるとラッキーはハッピーを求めていた。・・・が、どうやらハッピーの方はラッキーに求められたくなかったらしい。激しく拒絶し、怪我をすることもしばしばあった。

だからというか、だからなんだけど、きっとハッピーはストレスで早く亡くなるかもと漠然と思っていた。

だが、実際は逆だった。人に懐き、手乗りになって、自由に部屋の中を飛んでいたラッキーの方が先に亡くなった。人生とはわからないものである。


発情期に乗られるのが嫌でも、鳥語で話す相手がいなくなるとハッピーも寂しいと感じているだろうと勝手に思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。ここ数年は籠の中で悠々自適にいちわ暮らしを満喫している。相変わらず、私が近寄ると籠の隅に逃げるが、餌は欲しいらしく、私がうっかり忘れていると餌を求めて「腹へったー腹へったー」とギャーギャー鳴く。そして、餌や水を与え終わると、さっさとあっちへ行けというような様子を伺う視線を向けてくる。12年も一緒に暮らしているのにだ。インコ相手にもう勝手にしろ!という気分になる。

そんなハッピーを観察しながら、いつもストレスって何だろう?と考える。

どうやら今のハッピーにストレスは存在していないようだ

ハッピーにとっては、何かと関わり合うことがストレスで、ひとりでいることは全然ストレスにはなってないようだ。鳥だからって別に飛べなくてもいい、穏やかな自分の時間があるのならそれでいいと言っているように思える。

まぁ、私もひとり暮らしだけどね。我が家にハッピーとウサギはいるけど、人間は私だけだ。人間の家族がいた時期もあったけど、分かり合えなくてストレスが定期的に爆発してた。その頃のストレスを思い出すと、ひとりでいる寂しさなんて、時間の使い方次第だなと思う。

これから先、どう自分が歳を重ねるのがいいのか、どんな心構えで過ごすべきなのか、ハッピーの生きる姿勢に見習うべき何かを感じたりもする。

無理にストレスの種を生み出す必要はないってことだ。

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