写真の撮られ方#23
この日は、撮影をすると予め決めていた日
私は水着と麦わら帽子を用意した
波打つデザインの麦わら帽子は、2年前くらいから欲しくてようやく買った
ほんとに欲しいものは時間経っても欲しいまま
秀さんは、私をここまで連れてきてくれた
途中でご飯も食べさせてくれた
黒のシースルートップスも用意してくれた
日が傾いてきた頃に、着替えた
水着は、下着と何が変わらないんだろう
裸と同然の姿は、すごく恥ずかしい
海の家も開いていない7月上旬の海には、人は少ない。
近所の犬の散歩をする人、農作業でトラックを運転する人
カップルで自分たちの写真を撮る人
人がそれだけしかいなくても、裸同然の水着は恥ずかしい
そんなことを分かっていたかのように、
「羽織るものを用意してる」と。
それが今回着た黒のシースルートップス
1枚着るだけで全然違う
ブラと同じ形、パンツと同じ形のラインを隠してくれる
恥ずかしさは無くなった。
でも、透けてるから逆にえろくなった。
これは、計算なんだって。
男の人は、透けて見えてる方が好きなんでしょ?
透けて見えるか見えないかの、あの狭間がえろく感じるって。
私も、あからさまにえろいのは好みじゃない
↑この写真のポージングね、意識してやってるの
何意識してると思う?
2次元の可愛い女の子イメージしてる
五等分の花嫁とかかな
麦わら帽子に、ビキニで、透けてるTシャツ着て
非日常だった
だから、頭の中に"2次元"って言葉が浮かんだ
写真の中に映る私は、自分に見えなくて
何か必死に目で訴えてる子に見える
なんでそう思うかって。
撮られてる時、声を出してないから
伝えられる方法は、表情、目だけだけで、この子が必死に伝えようとしてるのを、私は知ってるから
この日は撮影を一生懸命した。
海で泳いだ
上手くできない平泳ぎで、必死に水を飲んでしまわないように顔を水面に出して泳いだ
大きな海で泳ぐ自分を上から見てる想像をした
すごく小さくて
泳いでも泳がなくてもどっちでも変わらないくらい無力
でも、楽しかった
それで良かった
楽しいと無力を感じた一日
最後まで読んでくださりありがとうございます
好きだなと思う写真は、悲しいけど心が不安定な時に多い気がする。そんなことも気のせいか。
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