見出し画像

低体温症と冬の災害への備え

令和6年能登半島地震が発生して、今もなお毎日必死でいろんなことと闘いながら生きている方がいらっしゃることと思います。

相変わらず、無力なわたしにできるのは祈ることだけです。
必要な情報を記事にしていきたいと思った中で、気になったのが『雪』『冬の寒さ』です。

この冬の時期、ただでさえ寒さから自分を守らないといけないのに、地震が起こってからはさらに寒さ対策が重要なのではないかと思ったので、低体温症について書きます。

遭難して、雪の中にいる時に『寝たら死ぬぞ』と言うことがありますよね。
あれは低体温症が関係しています。
寒い中寝る危険性についても触れていきます。

寒い季節や冬の災害時、低体温症は深刻なリスクとなります。低体温症とは一体何で、どのような危険性があるのでしょうか?本記事では、低体温症に関する情報を徹底解説し、冬の災害に備えるための知識と対策をお伝えします。

低体温症とは何か?

低体温症は、体温が通常よりも低くなる状態を指します。この状態では、体の中心部や皮膚の温度が下がり、寒さに対する耐性が低下します。特に寒冷地域や冬の災害時には、低体温症に注意が必要です。低体温症は生命に危険をもたらすことがあるため、正しい知識と対策が必要です。

低体温症の症状と原因

低体温症の症状は、体が冷たく感じること、震えや倦怠感、判断力の低下、意識の混乱などがあります。これらの症状は体温が通常よりも低い状態で現れます。原因は、体温の調節がうまくいかないことにより、体内の温度が低下することです。寒冷地域や冷たい水に触れた際、体温調節が困難になり、低体温症が発症しやすくなります。

・初期症状…低体温症の初期症状は、体が冷たく感じることがあります。寒さにより皮膚や末梢血管が収縮し、体表温度が低下します。この初期段階では、震えや寒気が感じられ、体温が徐々に下がっていきます。

原因: 低体温症の原因は、寒冷環境や冷たい水に長時間さらされることが主な要因です。寒冷地域での露天作業や冷水での水泳など、体温調節が必要な状況での長時間の暴露が、体温の急激な低下を引き起こします。また、適切な服装をせずに寒冷地域に出る場合も、低体温症のリスクが高まります。

・中期症状…低体温症が進行すると、中期症状が現れます。これには、倦怠感、筋肉のこわばり、反射が鈍るなどが含まれます。患者は次第に身体の動きが鈍くなり、手足の冷たさが増してきます。

原因: 中期症状の原因は、体温の低下に伴い、血管が収縮して循環が悪化することです。体温が低いと代謝が鈍り、筋肉の収縮が弱まります。このため、体温がさらに低下し、中期症状が進行します。

・後期症状…低体温症が進行すると、後期症状が現れ、非常に危険な状態になります。後期症状には、意識の混乱、思考能力の低下、錯乱、昏睡、さらには凍傷や低体温による臓器障害が含まれます。

原因: 後期症状の原因は、体内の温度が極端に低下し、脳や臓器の正常な機能が著しく低下することです。体温が低い状態では、酵素反応が遅くなり、脳が適切に機能しなくなります。これにより、思考力や判断力が低下し、最終的には昏睡状態に至ることがあります。凍傷や臓器障害は、血流が低下したために組織への酸素供給が不足することから発生します。

だから後期の症状が出るにつれ、とても強い眠気が襲ってくることがあります。そうして低体温のまま寝ると、脳も心臓も止まってしまうのです。

低体温症の危険性

低体温症は危険な状態であり、重篤な症状に進行することがあります。極端な低体温症では、凍傷や凍死のリスクが高まります。また、体温が低下することで、心臓や脳の機能が低下し、最悪の場合は死亡に至ることもあります。そのため、低体温症は軽視せず、適切な対策を講じることが重要です。

生き残るためのサポート方法

低体温症の患者を助けるためのサポート方法は、患者の体温を確実に上げることが最優先事項です。特に寒冷地域や冬の災害時には、次のポイントに留意しましょう。

まず、低体温症の患者をできるだけ速やかに温かい場所に避難させることが必要です。寒冷地や寒冷水域での遭難時、寒さからくる体温の急激な低下を防ぐために、適切な保護と暖房器具を提供しましょう。毛布や温かい衣服を用意して、患者を包み込むことが大切です。

部屋の温度

低体温の人がいる場合、部屋の室温を摂氏20度から25度程度に設定することが良いとされています。

とはいえ、災害時に部屋の温度を20度に保つことはなかなか難しいと思います。シャワーを浴びたり、湯船に浸かることも簡単ではないはずです。

もしお湯が使える場合〜熱湯がいいのか?温度について〜

低体温症から回復させるために、熱湯を使用することはお勧めしません。熱湯は高温であり、急激に体温を上げることができますが、熱傷のリスクがあるため、危険です。低体温症の場合、体温をゆっくりと上げることが安全です。

一般的に、低体温症の人の体温を回復させるためには、温水(体温よりもわずかに暖かい)に浸かる、温かい飲み物を摂る、暖房器具や毛布で包むなどの方法が使用されます。体温を急激に上げる必要はありません。体温が過度に上昇することは、体に負担をかけ、のぼせる可能性があります。

具体的な体温の目安は、体温計で計測された場合、体温が摂氏32度未満から摂氏35度まで低下していることがあります。体温をゆっくりと上げるために、温水に浸かる場合でも、温度を摂氏38度程度のぬるま湯に設定し、体温が徐々に回復するようにしましょう。急いで体温を上げる必要がある場合や、症状が重篤な場合には、医療専門家の指導を仰ぐことが重要です。

身の回りにあるもので体を温める知恵

  1. 毛布や厚手の毛皮の使用

  2. 多層の衣服を着る

  3. ダウンジャケットの着用

  4. ヒートテックや防寒インナーの利用

  5. 着膨れた服を着る

  6. 濡れた服や靴を着用しない

特に、首、手首、足首を温めるようにしてください。ここから熱が逃げてしまうので、自分の体温を逃さないようにしましょう。

濡れているものは、自分の体の熱を奪ってしまうので、できれば身につけないようにしましょう。

  1. 焚き火を使う

  2. 体をこすることで摩擦熱を発生させる

  3. 体を動かすことで熱を発生させる

なかなか周りの人がいると恥ずかしさもあって、運動はしにくいかもしれません。ですが簡単なものをご紹介します。

体を温める運動やマッサージ

ラジオ体操がいちばん、バランスよく全身を使えるし周りの人全員でできるのでおすすめなのですが、場所によっては無理かなと思います。

①手と足の指を、グーにして、パーに開くことを繰り返す。

②足首回し
一方の足首を時計回りにゆっくりと回し、10回程度繰り返します。
反対方向にも同じくらい回します。

②足のふくらはぎ、太ももをマッサージする。
寒さで血の巡りが悪くなって、そして普段の生活と違う避難所生活では、血栓という血の塊ができやすくなっています。
だから、痛みのない範囲で、ふくらはぎを揉んで、足の血をしっかり流しましょう。揉んでいる間に、手も温かくなってきます。

③肩甲骨を動かす
寒いと、気づかないうちに前かがみで肩が内側に入って背中が丸まっていきます。だからこそ、胸を開くように、肩を開いて肩を回して、血を回しましょう。

もし誰か協力できる人がいれば、お互いに肩のマッサージをしてあげてくださいね。非常事態だからこそ、助け合えると理想的です。そんなに甘い現状じゃないかもしれませんが…。

でも、人間は助け合って生きていけるはず…。
ただの綺麗事かもしれませんが…私はそう信じたい…。

④深呼吸
ゆっくり息を吸って、吐いてを繰り返す。
リラックスできると、血の巡りが良くなります。

リラックスつつ体を動かして、体を温めて寒さをしのぎましょう。

心の守り方については以下の記事で書いてますので、ぜひ心も守ってくださいね。

食事も重要な要素ですが、十分な食料があるとは限りません。もし温かい飲み物が飲めたら、内臓から温まるので、温かいスープやお茶を飲むようにしてください。

まとめ

低体温症は冬の災害時に特に注意が必要です。この記事では、低体温症の症状や原因、危険性について詳しく説明しました。さらに、冬の災害での低体温症リスク、対策についても解説しました。対策を知ることで、冬の災害に備え、低体温症から身を守ることができます。

地震の被害に遭われた皆様へ

この辛い出来事に遭われたことに、心からお見舞い申し上げます。地震の力は驚異的で、その瞬間に生活が大きく揺れ動いてしまいますが、みなさんの強さと団結力に心から感銘を受けています。

この困難な時期に、私ができることは限られていますが、みなさんの側に立ち、支援と励ましの手を差し伸べることは決して忘れません。どんな小さな支援も、共に立ち上がり、共に乗り越える力になることを信じて記事を書きます。

安全な環境と共に、みなさんの笑顔が戻る日を心より願っております。

再び希望と幸せに満ちた日々が訪れることを祈っております。
どうか、ご自愛ください。

心からの祈りを込めて。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

この記事があなたの心に響いたら、サポートをご検討ください。みなさんの暖かい支援は、より多くの人に『生きていてもいいんだ』と感じてもらうため、心に届く記事を作り続けるための活動資金として大切に使わせていただきます。あなたのご支援が、希望の光となって多くの人々の心に届きます。