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【メジャーリーグ】全30球場を訪問した話 -アメリカンリーグ編-

二刀流・大谷翔平選手の活躍により日本でも盛り上がりを見せるメジャーリーグベースボール(以下、MLB)。日本人選手の活躍ももちろんですが、MLBには多種多様・個性豊かな球場も見どころがであり、注目したいポイント。今回は野球をこよなく愛する筆者が実際に訪問した球場を写真とともに紹介します。記念すべき第1回目はアメリカンリーグから紹介します。

全30球団のリーグ・球場・所在地(2022年11月時点)

まず球場を紹介する前にMLB全30球団のリーグ・所在地・球場を紹介していきます。MLBも日本同様に2リーグ制を採用し、アメリカンリーグ・ナショナルリーグが存在します。加えて、日本と大きく異なるのが地区分け。各リーグの中にさらに東・中・西の3地区が存在しており、各地区に5チームが所属します。各地区の振り分けはおおよそ本拠地により決定しているのが特徴です。

ここまでをまとめたのが以下の表となります。球団数が30球団と日本の12球団と比較し2倍以上あるため覚えるハードルは高いですが、より一層MLBを楽しむためにぜひ覚えてみてください。

MLB本拠地一覧:筆者がMLB公式サイトを参考に作成

それではさっそくアメリカンリーグの各球場を見ていきましょう。

アメリカンリーグ

東地区

Baltimore Orioles; Oriole Park
メリーランド州ボルチモアに位置する球場。弱小球団であるため比較的チケットが安いのが特徴。ライトスタンド後方にあるレンガ調の建物は晴れた日にはとても印象的で青空とのコントラストが美しい。バックスクリーン裏にあるBOOGS BBQは有名で常に混んでいるため、気になる方は早めに購入することをおススメです。またボルチモアはあまり治安が良くありませんが、球場だと妙な安心感があり危険は感じません。試合後であれば近隣ホテルへ徒歩で帰ることも問題ありませんでした。

Baltimore Orioles; Oriole Park


Boston Red Sox; Fenway Park
マサチューセッツ州・ボストンに位置する球場で現存するMLBの球場としては歴史が最も古い。レフトスタンドにそびえるグリーンモンスターは知っている方も多いはず。またレッドソックスは長年ヤンキースのライバルであることでも有名。フィールドから座席までが非常に近く迫力満点で大好きな球場の一つ。また球場の大半を占めるレッドとグリーンのコントラストか良く趣きがあります。観戦する機会があれば名物のレモネードカクテルをお供に観戦が個人的にはおススメ。

Boston Red Sox; Fenway Park


New York Yankees; Yankee Stadium
ニューヨーク州ブロンクスに位置する球場で名門ヤンキースの本拠地で松井秀喜さんが所属していたこともあり有名。熱狂的なファンも有名であり、たとえスター選手であっても怠慢なプレーなどには厳しく球場内で容赦ない罵倒も。ヤンキース以外を応援するファンにも厳しいため、他チームを応援する際は野次を受けても負けない強い心をもって臨んで欲しい。また球場で飲めるNYの地ビールBLUE POINTの缶にはヤンキースのロゴが入っており、良い思い出になるかも?

New York Yankees; Yankee Stadium

Tampa Bay Rays; Tropicana Field
フロリダ州タンパに位置する球場。人工芝を採用するドーム型球場で空調も整っており非常に観戦しやすい。試合開始前やレイズ得点の場面などでは照明がカラフルなピンク・パープル・イエローなどに変化するが、それ以外はぱっとせず、暗い印象を受けます。球場へはウーバーやレンタカーを使うことをおススメします。

Tampa Bay Rays; Tropicana Field

Toronto Blue Jays; Rogers Centre
カナダの都市トロントに位置する球場。可動式屋根付きのスタジアムで人工芝。座席がチームカラーのブルーで美しく、球場横にはトロントの観光スポットCNタワーがあり眺めは最高。夏の晴れた日の観戦はとても開放的です。立地が非常によいため、近隣での観光・食事ともに困らない。他の球場とは違い、カナダにあるためカナダ国歌が流れるのが特徴。

Toronto Blue Jays; Rogers Centre

中地区

Chicago White Sox; Guaranteed Rate Field
イリノイ州シカゴに位置する球場。シカゴダウンタウンの南側にあり、電車でアクセスが可能も夜は治安が少し心配。球場内は落ち着いた色を使っているため質素な印象で、ライトスタンド近くにあるグースIPAのアヒルの模型が一つ見どころ。Goose Island Beer Companyがシカゴの地元企業なのでぜひグースIPAを片手に持って観戦しましょう。

Chicago White Sox; Guaranteed Rate Field

Cleveland Guardians; Progressive Field
オハイオ州クリーブランドに位置する球場。チーム名が変更する前のインディアンスの方が馴染みが深いのではないでしょうか。市街地に位置するためアクセスは非常に良いです。写真でもご覧いただけるように地元ファンが多くチーム愛を感じます。イニングの途中で球場スタッフがダグアウト上でパフォーマンスをしたりと盛り上げる工夫を感じた球場でした。センターバックスクリーン付近には殿堂入りをしているサイ・ヤングをはじめ、多くの選手の展示があります。

Cleveland Guardians; Progressive Field

Detroit Tigers; Comerica Park
ミシガン州デトロイトに位置する球場。この球場でのポイントは何といっても入り口にあるトラ(タイガー)の巨大な銅像です。試合前後では多くの観客が記念写真を撮る名物スポットとしても有名。パーク内には子供が楽しめるよう観覧車やメリーゴーランドもありエンターテイメント性が非常に高い。球場近くにはデトロイトピザの名店Buddy's Pizzaがあるので試合後にぜひ立ち寄ってみてください。

Detroit Tigers; Comerica Park

Kansas City Royals; Kauffman Stadium
ミズーリ州カンザスシティに位置する球場。車での訪問が必須であるが、センターバックスクリーンに並ぶ噴水は圧巻で非常に美しい球場。またロイヤルズ、というその名の通りバックスクリーン上には金色の王冠が輝いている。涼しげなチームカラーと噴水とは対照的に夏は非常に暑くなるため注意が必要。球場近くにはアフリカ系アメリカ人を中心とした野球リーグの歴史を展示するNegro Leagues Baseball Museumがあるのでぜひ訪問を。

Kansas City Royals; Kauffman Stadium

Minnesota Twins; Target Field
ミネソタ州ミネアポリスに位置する球場。ダウンタウンに位置するためアクセスも良く、近隣にはスポーツバーやショッピングモールも多い。バックスクリーン上部のキャラクターとライトスタンド後方に見えるターゲットのマスコットキャラクターが印象的。レフト・ライトともにライン際まで近いため、試合前は選手にサインをもらえる可能性あり。9月の肌寒い時期の訪問だったが、時期によっては寒さ対策が晴れている日でも必須。

Minnesota Twins; Target Field

西地区

Houston Astros; Minute Maid Park
テキサス州ヒューストンに位置する球場。開閉式屋根付き天然芝野球専用球場だが時期によっては非常に暑いため閉まっていることもある。強豪アストロズらしく、ファンも熱狂的で満員時は球場全体がオレンジカラーに包まれる。駅の跡地に建設したためレフトスタンド上方に蒸気機関車が設置されており、試合前やアストロズの選手がホームランを打った際は汽笛を大きく鳴らしながら線路を走る。また7回裏に流れるDeep In The Heart Of Texasも有名で球場が一体感に包まれる雰囲気は圧巻。

Houston Astros; Minute Maid Park

Los Angeles Angels; Angel Stadium
カリフォルニア州アナハイムに位置する球場。ご存じ大谷翔平選手が所属するエンゼルスの本拠地(2022年時点)。カリフォルニア州の快晴とエンゼルスカラーのレッドが非常にマッチしていて良い球場。一方でホームプレートから座席まで遠いのが若干残念。球場で選手の活躍を目にすることはもちろんだが、球場入り口正面の景色も圧巻。ぜひ記念撮影をしてもらいたい。夏は試合後に花火イベントもあり良い思い出になる。またカリフォルニアディズニーも近いため、旅行の際はぜひ一緒に楽しんでもらいたい。

Los Angeles Angels; Angel Stadium
Los Angeles Angels; Angel Stadium

Oakland Athletics; Oakland Coliseum
カリフォルニア州オークランドに位置する球場。ファールグラウンドが非常に広くフィールドまで非常に遠く感じる球場。一方でブルペンがファウルグラウンドにあるため、観客視点で言えば試合前のピッチングを間近で見ることができるのが特徴。球場のカラーのためか、施設自体に古さを感じることがあり、飲食も充実しているとは言えない。ただし、ホームプレート真後ろのスイート席は選手通路と隣接、また共用であるため選手とすれ違ったり、写真やサインをもらうチャンスがある。

Oakland Athletics; Oakland Coliseum

Seattle Mariners; T-Mobile Park
ワシントン州シアトルに位置する球場。イチローさんが所属していたことで有名であるが、当時のセーフコ・フィールドからは名前が変わっている。イチローさんの活躍により、地元ファンも日本人に対しては非常に好意的で、なかにはオリックスのユニフォームを着るファンも。会長付特別補佐兼インストラクターとしてイチローさんが選手の練習を手伝うことがあり、運が良ければ会えるかも?球場近くには徒歩圏内で行けるバーなどもあり、試合後にマリナーズファンとの交流も面白い。

Seattle Mariners; T-Mobile Park

Texas Rangers; Globe Life Field
テキサス州アーリントンに位置する球場で人工芝を採用。2020年から使用され始めたため新しさを感じる。一方で座席の配置が段々となっており不便さをと高さによる選手との距離を感じる。ホームプレート後方の座席は透明な衝立があり観戦する際に障害であった。また内外野ともに選手にサインをお願いする場所が限られ、ファンフレンドリーな球場とは言うには難しい。ただ屋根付き球場であるためテキサスの酷暑を感じることがない点は◎。

Texas Rangers; Globe Life Field

アメリカンリーグの全15球団の本拠地をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。本記事で各球場の雰囲気が少しでも伝わり、全てのメジャーリーグファンの参考になれば幸いです。


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