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ほっこりにっき

先日、まみ(妻)が羊毛フェルト作家「ヒツジ堂」として初めて出店しました。

日暮里の家の目の前に大きめの公園でイベントがあり、フリーマケットやキッチンカー、ヨガ体験やバレエ発表会、こどものお店体験などもあり、地域交流もりもりのの和やかな場でとてもよかったです。

まみ(妻)は1年ほど前から羊毛フェルトを始め、マイペースに作品を作ってきました。時に先人達の作品やガイドブック的なものを参照しながら、自分の作家性をゆるりと追求しながら、さくサクサクサクサクサクサクサクサクサクサクサクサク………と作品作りに打ち込んでました。

サクサクサクサクサクサクサクサク……

もともとセンスは抜群だし、手先は器用、作家として申し分ない才能を持っているまみ(妻)なので、こりゃあ人気になるだようなと思ってました。でも趣味で始めたことが仕事になり、やがてタスクになり、制作に追われる日々を送るのそれはまたストレスだと思うので、僕は横で酒を飲んでケツを掻きながら見守っていたのです。

そしてついに、先日の初出店。

羊毛フェルトってまず難しいし、時間もかかるし、そこに作家としてのアイデンティティを表していくとなると、やっぱりそれなりなお値段になっちゃうんですよ。ガチャガチャに入るようなサイズでも数百円とかで売るわけにはいかない。だから正直、まみ(妻)の作品が世間どう映るのか、不安もありました。


「ひとつも売れなくても、こうやって一歩踏み出したことが大事だから、あまり期待しすぎずにいようね、地元の小さなイベントだし」

そんなことを言いながら当日を迎え。

蓋を開けてみたら長蛇の列………!

とまでは行かなくても、道ゆく人が「かわいい」「ほしい」と言ってくれたこと、小さな女の子がゾウの作品を抱きしめて離さなかったこと、海外の人が「どれもかわいいけど、これに決めた!」と吟味して選んでくれたこと。自分のことのように嬉しい気持ちになりました。初めて売れたとき、まみ(妻)は席を外していて僕だけが売り子をしていたのですが、ほんとにちょっと泣きそうになりました。

結果的に、多くの人がまみ(妻)のつくった動物たちをお迎えしてくれました。(意外にキノコが人気だった)


いやあほんとに、素晴らしい経験をさせてもらいました。身内がアーティストとして大きな大きな第一歩を踏み出すのを、これほど近くで見ることができるとは。

そのあともツイッターで声をかけてくれたもっつさんや恩田さんやユーロくん、ほんとに嬉しくて、部屋の中で夫婦ともども小躍りしました。

自分が生み出したものが、誰かに求められる。

これほど嬉しいことはないね。

そして、自分のことじゃなくてもにそう思える人生はきっと、幸せだな。


今週の質問:『いいクリエイターってなんだろう?』

自分で投げかけておきながら、自分の答えは明確にありません。すみません。でもだからこそ質問したところもあります。

今のところいちばんしっくりきてるのは、

「つくること以外の選択肢がなかった人」

かなと思います。

結局ものづくりなんて、命にかかわるもんじゃないし、社会生活の基盤でもないし、なくたって生物的には生きていける。だけど、そんなものに生涯を捧げてみようと思い立った人のつくったものがあるから、人は人らしく生きていけるんだと思います。映画も音楽も漫画もアニメも、車も家具も服も絵も羊毛フェルトも。

自分にはつくることしかない。そうやってものづくりに取り憑かれたような人が、僕にとってはいいクリエイターです。いやもしかしたら、そう自分に言い聞かせてるのかもしれません。

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