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日がな一日言語学

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認知言語学者の日常的ことば遊び場的ななにか
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#エッセイ

花を育てる語

先日から、「プロトリーフチャンネル」というのにはまっていて、ベランダ園芸にせいがでます。というか、庭仕事はそんなにやってなくて、単に動画を見ていた…。ただただ手際よく説明しながら作業もすすめるおじさんの話芸に魅了されていたのですが、どうやら結構有名な人だったらしく、NHK趣味の園芸にも出ていたらしい。逸材発見と思ったけどすでにみんなの金子さんだった。ぜったいフィラーを言わないとか、大事なことは2回言うとか、高いプレゼン技術ってどういうものかについてとても勉強になる…というわけ

キツネはワンワン

大福丸の最初のことばは「パパ」だったとは思うのだけれど、「ワンワン」というのもほぼ同時に覚えた語だった。当初、タブレットで見せていたミッフィーのアニメーションに出てくるスナッフィーっていう犬(ミッフィーはウサギのくせに犬を飼っている)のことだと思っていたけど、おそらくミッフィー動画を見たいという意味で定着し、親がタブレットをいじっていると手を伸ばして「ワンワン」と言っていた。最近はなんでも語尾に「チ」がつくので「ワンワンチ」といっている。 同じくミッフィーのおもちゃである入

モチ語

1歳児はモチのようなので「大福丸」と呼んでいる。彼女の話すことばは「モチ語」という名前で呼んでいる。モチの妖精だか妖怪だかよくわからないけど、とにかくもちもちしているからである。 さて、モチ語の特徴は、ときどき日本語の借用があるということである。しかしどうも日本語とはかなり違う。 たとえば「パパ」。どうやらこれは理解しているようで、初期の頃は「ぱぁぱ」とか言っていたのが、下降調の「ぱぱー」になり、最近はなぜかよくわからない接尾辞がついて「パパチ」といっている。 この語尾