一人一人の合格戦略は受験者個人によって違います。みんなと一緒に合格は,戦略的には不可能です。受験者一人一人の個別最適な合格戦略の立案が合格への決め手となります。【どんな手段を用いても絶対に教採に合格したい人のためのエンジェル河野の教採合格秘訣教室】連載シリーズ(2024年3月18日版)

「産業」というものは,人々のニーズを一般化し,均一的なニーズを作り出します。

本来は,個々人それぞれのニーズが存在していたのに,「産業」が一般化することによって,ニーズそのものが,均一的,平均的,普遍的なものになってしまいます。

これは,受験産業でも同じことです。

教員採用試験の受験という場面でも,教採用の受験産業は存在します。

教採用の参考書,問題集,雑誌,教採対策講座,教採予備校など,受験産業はたくさん存在します。

そして,そうした受験産業は,効率的に自らの製品やサービスを売るために,可能な限り,画一的,均一的なスタンダードを作り出します。

例えば,

自己アピールはこう書け!

志望動機はこう書け!

自治体の求める人物像を読め!

教育振興基本計画を読み込め!

などなど,ある程度,平均的,普遍的に当てはまるようなニーズをつくり上げ,それを宣伝します。

教採受験者は,受験に不安を感じていますから,こういった,つくり上げられた平均的なニーズに飛びつきます。

不安を少しでも解消してくれるものに飛びつこうとするのは,人間の一面でもあります。

しかし,教員採用試験の受験者は多様です。

高校入試や大学入試なら,受験者のプロフィールは概ね揃っています。

高校入試なら,ほとんどの受験者は中学3年生でしょう。

大学入試なら,多くの受験者は高校3年生で,浪人生も1年目,2年目,3年目くらいの浪人まで含めれば,受験者全体のほとんどを占めるでしょう。

高校入試や大学入試は,受験者の年齢やプロフィールも非常に似通っています。

また,高校入試や大学入試は,競争倍率や難易度などが,偏差値という客観的な数字で表されています。

例えば,東京大学の入学試験を受験する人は,相当に偏差値が高い人たちだけでしょう。

偏差値35の人が,東京大学を受験することは,稀でしょう。

つまり,東京大学を受験する人は,成績の面でも,受験者の質がある程度は揃っているということになります。

ところが,教員採用試験は,全く違います。

教採の受験者の年齢は,21歳から59歳と多様です。

確かに,いわゆる大学入試も年齢制限はありませんが,ほとんどが18歳から20歳代の若者です。

教員採用試験は,大学生,大学院生,講師1年目,2年目から,講師十数年目の人まで,多種多様です。民間企業から教採を受験する人,主婦(夫)から受験する人,無職からの受験等々,受験者のプロフィールは本当に様々です。

また,教員採用試験は,高倍率であっても,定員が1名でも,いわゆる偏差値が高くても,受験者は,自分の志望自治体,志望学校種,志望教科を受験することがほとんどです。

大学受験のように,偏差値で輪切りにされているということはありません。

まったく勉強していなくて,学力にも自信がなく,ほとんど合格可能性がなさそうな人でも,倍率数十倍の志望先を平気で受験します。

これが,教員採用試験の不思議なところです。

教員採用試験の場合,多くの人が既に講師として,教壇に立っていますから,どんなに高倍率であっても,それが選別試験というよりは,非正規採用を正規採用に切り替える試験という風に映ってしまいがちです。

いま働いているポジションを正規採用にしてもらえる試験という感覚なので,どんなに高倍率でも,どんなに偏差値が高くても,とりあえず,一応は,受験するというメンタリティになります。

数学的・統計的に言えば,ほぼ合格する可能性はない状態であっても,とりあえずは受験するというのが教員採用試験です。

しかしながら,教員採用試験には,大きな「からくり」があります。

それは,教員採用試験は,レベルの低い,人材選別機能が極めて低い,かなりいい加減な試験であるということです。

ちょっとした講師経験で筆記試験が免除されたり,筆記試験自体もあまりレベルが高くありません。

さらに,個人面接でさえ,せいぜい1回か2回程度で,ほとんど人材の選別機能を果たしていません。

大企業などの就職活動では,面接は,数回以上行われますし,企業の人事部は,受験者を徹底的に分析し,評価して,内定を出します。

教員採用試験の面接は,面接の専門家でもない,校長や教育委員会の中堅管理職が,夏だけの3日間程度のボランティアで面接官を引き受けています。

受験産業は,なんとか危機感を煽ろうとして,「面接官は教育のプロ中のプロ」などと言いますが,このような認識は噴飯物です。

そもそも,面接官は,校長や教育委員会の中堅管理職,つまりは,人事課の職員であったり,指導主事であったり,研修センターの管理職であったりします。

皆さん,思い出してください。

各学校にいる校長先生は,そんなに教育のプロで,素晴らしい能力を持っていて,人材を見抜く人々でしょうか?

確かに,素晴らしく能力のある校長先生も一定数はいらっしゃるとは思いますが,多くの校長先生は,「なんだかなあ。。。」と思うような人なのではないでしょうか?

皆さんがご存じの校長先生の多くを思い出してください。その校長先生たちは,教育のプロ,面接のプロ,人材を見抜くプロと言えるような素晴らしい能力を持っている人たちでしょうか?

教育委員会の中間管理職も同様です。

皆さんがご存じの主導主事,研修センターの職員・管理職,指導主事などは,皆さんが一目を置くような教育のプロ,面接のプロ,人材を見抜くプロと思える人たちでしょうか?

こちらも,確かに一定数は素晴らしい人もいるかもしれませんが,多くの人たちは,やはり,「なんだかなあ・・・」と感じるような人なのではないでしょうか?

残念ながら,教員採用試験の面接は,ど素人が行っています。

ど素人が,主観的に,印象だけで,評価をして,それで合否が決まります。

面接している面接官本人たちは,もちろん,いたって真面目にやっているのでしょうが,教採の面接官は,面接の専門家でもなく,コミュニケーションの専門家でもなく,人材採用の専門家でもなく,優秀な人材を選び出す専門家でもありません。採用面接のど素人です。

だからこそ,みなさんがいつも感じているようなことが起こります。つまり,なぜあの人が合格するのか,なぜあの人が不合格なのか,そして,なぜ自分が不合格を繰り返すのか,合理的な説明が思いつかない,といったことが起こるのです。

教員採用試験で最も重要な面接などの人物評価は,ど素人がやっているので,ど素人用の戦略が必要です。

そして,ど素人をオーディエンスとした戦略は,欧米などで,マーケティング戦略,選挙戦略,広報戦略などで,徹底的に研究されつくされています。

ど素人は,簡単に印象操作ができ,思い通りの方向に誘導することができます。

教採の面接で言えば,面接官がど素人であれば,面接官の主観や印象を自由に操作して,自分という受験者を合格させてもらえるように,面接を戦略的に行うことができます。

真剣に面接官を務めている皆様,こういう言い方をして,本当にごめんなさい。

でも,あなたがた,教採の面接官は,コミュニケーションの世界では,ど素人なのです。

あなた方に,レトリックを見極める能力はなく,印象操作から逃れる方法はありません。

消費者の多くがコマーシャルや宣伝につられて商品を購入し,選挙では有権者がちょっとした報道やデマで投票行動を変え,マスコミが普通に世論を動かしブームやスキャンダルを作ることができるのと同じことです。

人がウィルスに感染すれば病気になるように,普通の人はコミュニケーション(レトリック)の力に打ち勝つことは,非常に困難です。

いったん,求められる,あるいは,期待される言説(ディスコース)を成立させれば,人を望み通りに動かすことは簡単なのです。

そして,こんなことは,欧米のマーケット戦略,選挙戦略,広報戦略,法廷戦略(陪審員戦略)などでは,当たり前のことであり,徹底的に研究しつくされています。

印象操作の専門家である,「スピンドクター」という仕事も存在するくらいです。私も,実は,「スピンドクター」の一人でした。

さて,面接官は,簡単に印象操作できると述べましたが,その印象操作は,受験者個別の戦略立案が必須です。

どの受験者でも,同じように面接官の印象操作を行う戦略などというものは存在しません。

受験者一人一人の学歴・職歴・経歴・プロフィール・バックグラウンド・ルックス(外見)・性別・年齢・雰囲気などによって,印象操作の戦略は大きく異なります。

ですから,絶対にありえないのはアドバイスは次のようなものです。

自己アピールはこう書け!

志望動機はこう書け!

自治体の施策を語りに取り込め!

自治体の求める人物像を語れ!

のような一般的・画一的な方法では,合格には近づけません。

これらは全て,受験産業が作り出した幻想であり,幻影です。

あなたという受験者が,あなたの志望自治体,あなたの志望学校種,あなたの志望教科で,合格するためには,あなたの学歴・職歴・経歴・プロフィール・バックグラウンド・ルックス(外見)・性別・年齢・雰囲気などに,個別最適な合格戦略が必要です。

みんなと同じことをやっていては,結果は,最初から分かっています。

教員採用試験で,受験者全員が,教採の受験本や,一般的な教採対策講座で学ぶような均一的・画一的な語りをしたとすれば,合格する人は,最初から決まっています。

合格するのは,若い人(学生・若い講師),ブランド大学の人,ルックスがいい人,明るく元気な人,そういった人たちだけです。

誤解しないでください。

年配の人が合格しないと言っているのではありません。ブランド大学でなければ合格しないと言っているのではありません。美男美女でなければ合格しないといっているのではありません。表情が悪いと合格しないと言っているのではありません。

受験者全員が,受験産業の対策本や,平均的な教採予備校で学ぶようなことを,同じように語ったとしたら,年配の人,ブランド大学でない人,美男美女でない人,表情が悪い人に,勝ち目はありません。

だからこそ,あなたという受験者に応じた合格戦略を立案し,欧米流の科学的な手法によって,採用側の面接官の印象操作をするのです。

あなたの学歴・職歴・経歴・プロフィール・バックグラウンド・ルックス(外見)・性別・年齢・雰囲気などに応じた個別最適な戦略は必ずあります。

レトリカの20年の教採指導の歴史は,まさに,そういった個別最適な合格戦略を提供して,一見すると不利に見える人が,合格を勝ち取り続けた歴史でした。

そもそも,私(河野)は,アメリカやオランダで,そういったコミュニケーション戦略・レトリック戦略・マーケティング戦略・選挙戦略・広報戦略を学んだコミュニケーションの専門家です。

政治家のスピーチライターや選挙プランナー,企業の広報コンサルタントも務めました。

教員採用試験レベルの面接官が対象であれば,いくらでも合格する方法はあります。

明日からは,具体的な方法について,次々と,ご紹介していきます。

まさに,

【どんな手段を用いても絶対に教採に合格したい人のためのエンジェル河野の教採合格秘訣教室】

の本番が,明日から始まります!

ご期待ください!


河野正夫
レトリカ教採学院


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