面接での語り,自己アピールなどの語りで,使ってはいけない10の言葉の,使うべきではない理由を明らかにします!
本日は,奇数日なので,
【初歩から学ぶ教採面接の合格戦略】
です。
本日のテーマは,
【面接での語り,自己アピールなどの語りで,使ってはいけない10の言葉の,使うべきではない理由を明らかにします!】
です。
面接での語りや,自己アピールなどの語りで,あまり使うべきではない言葉・表現を10種類,ご紹介しましょう。
面接で使うべきではないのは,次の10の表現です。
(1)~の大切さ
(2)笑顔
(3)~に寄り添う
(4)この経験を活かして,
(5)~していく決意(所存)です。
(6)~という教育施策に共感しました。
(7)恩返し
(8)恩師のような教師になりたい
(9)研修が充実している
(10)~県は自然が豊か
上記の10の表現を使うと,採用側に,おバカさんだなあって思われてしまいます。
では,順番に,なぜ使ってはいけないかをご説明しましょう!!
(1)~の大切さ
学習指導要領には,よく出てくる言葉ですが,「~の大切さ」という表現は,本当に陳腐です。
コミュニケーションの大切さ
相手の気持ちを尊重することの大切さ
あきらめないことの大切さ
すべて,当たり前のことですよね。
そもそも,世の中に,コミュニケーションなんかどうてもいいとか,相手の気持ちなんか尊重する必要ないとか,なんでもすぐにあきれめればいいなんて,思っている人はいるはずがありません。
こんなありきたりのことを言ってもだめです。
あなたが,「あきらめないことの大切さを学びました。」といったところで,聞き手には,何の新しい情報もありません。
せいぜい聞き手は,「それで,何が言いたいの?」と思うだけです。
(2)笑顔
笑顔は大切です。
でも,笑顔,笑顔と乱発しても,ただ言葉だけの薄っぺらい印象しか与えません。
笑顔があふれる学級をつくりたい。
子供たちの笑顔のために働きたい。
私の最大の強みは笑顔です。
どれも,間違っているとは言いませんが,言葉だけで,あまりにも陳腐で噴飯物ですね。
私が面接官なら,不合格に王手です。
(3)~に寄り添う
最近,流行りなのが,この「寄り添う」です。
子供の心に寄り添う。
保護者に寄り添う。
「寄り添う」を使えば,言葉の感覚が向上すると思っているのか,みんなが使います。
「寄り添う」という言葉が表す意味が悪いと言っているのではありません。
100人のうち90人くらいが使うような言葉は,言葉の「インフレ」が起こっています。
インフレの言葉をいくら使っても,面接官の心は動かせません。むしろ,「また,その言葉か!」と,苛立たせるだけです。
(4)この経験を活かして,
活かせそうにない経験を書いて,「この経験を活かして」と言われても,全然,聞き手にはピンときません。
もちろん,「活かせない経験なんてない。すべての経験はいつか必ず活かせる!」と言うほどの信念があるのなら,それはそれでカッコいいのですが,そこまででないのなら,「この経験を活かして」と言ったところで,聞き手からは,「何をどう活かすの?」といぶかられるだけです。
適当にアルバイトの話や部活の話をして,最後に「この経験を活かして」とまとめるだけの語りをしている人,それだけでは,不合格の語りです。
(5)~していく決意(所存)です。
「~していく決意です。」とか「~していく所存です。」なんて,日常で使っているのですか?
というか,これまで,一度でも,普段の生活で,使ったことがある言葉なのですか?
いくら,自己アピール書や,教採の面接が,オフィシャルな場だから,オフィシャルな言葉を使うといっても,20歳代前半の若者が,「~していく決意です。」とか「~していく所存です。」なんて,ちょっとおかしいですよね。
あまりに,「教採専用」みたいな言葉で書いたり,語ったりすると,「はいはい。受験対策本か何かで読んだ言葉を使っているんだねえ。」とさげすまれるだけですよ。
(6)~という教育施策に共感しました。
これも情けないです。
本当にその教育施策に共感しているのならば,その施策の見学をしたとか,授業公開とか,研修とか,研究会とかに積極的に参加したことはあるのですか?
どうせ,ただホームページかパンフレットで見て,言っているだけなんでしょ。
そんなの採用側から見たらすぐわかりますよ。
合格したいがためのウソだってことがすぐにバレてしまいますよ。
こういうのを浅はかっていうんですよね。
パンフレットやホームページで見ただけの教育施策に共感したというのは,最も採用側を不快にする可能性大です。
まさに,「バカ丸出し」のように映るかもしれません。
(7)恩返し
「故郷に恩返ししたいから,教師になる」なんて,書いても,まったくインパクトはありません。
そもそも,あなたの故郷は,あなたに恩なんか売った覚えはないでしょう。
売ってもらってもない「恩」を返すなんて,愚かな語りです。
それに,「恩返し」なんて言葉は,何かをやり遂げた後で,言うものなんですよ!!
つまり,何十年も働いた後とか,ものすごい貢献をした後に,「たいしたことをしたわけではありません。ほんの恩返しのつもりです。」くらいな感じで言うんです。
何かをやり遂げた後で,謙虚さを表すために使うのが,「恩返し」なんですよ。
これからやるのに,「恩返しとして,やります。」と宣言するなんて,傲慢というより,愚かすぎて,かわいそうになってしまいます。
(8)恩師のような教師になりたい
あなたにとっては,思い出深い恩師の先生でも,聞き手,読み手にとっては,未知の人です。
あなたがいくら恩師の先生の偉大さを強調しても,恩師の先生はすでに教師になっているので,採用側にはあまり興味はありません。
採用側が興味をもって見ているのは,あなたという人物です。
採用側が興味を持っているのは,あなたがどんな教育をしてくれるかということです。
あなたが恩師の先生について語れば語るほど,面接官は,「恩師の話は,もういいから,はやくあなた自身の話をしなさい。」と思っているはず。
(9)研修が充実している
これが最も愚かな語り草ですよね。これも誰が使う言葉かを間違えていますね。
「研修が充実している」というのは,採用側が,説明会やホームページでアピールすることです。
あくまでも,採用側なら強調してもいいことです。
それを受験者側の,あなたが,「研究が充実しているから,この県を受験する」なんて,愚か以外の何物でもありません。
そんなに研修したいのなら,授業料を払って,教職大学院にでも進学しなさい!ということになります。
国民の税金で給料もらいながら,研修したいです!なんて大声で言うべきではありません。
確かに,教育公務員には,研修の義務がありますが,それを売りにして受験してはいけませんよ!
それに,どの都道府県でも,研修は充実しています。
研修で,受験地を選ぶなんて,ほぼ無理ですよ!
(10)~県は自然が豊か
こういう語りを聞くと,ため息が出るほど,情けなくなります。
日本は島国で,どの都道府県でも,豊かな自然があります。
東京都だって,都会だけではなく,大自然が広がる,奥多摩とか,八丈島などの美しい離島地域がたくさんあります。
どの都道府県でも,自慢の自然があります。
「~県は自然が豊かだから,」なんて言うと,私が面接官なら,「じゃあ,あなたの故郷の県には自然はないんですか?」と聞き返してみたくなります。
それに加えて,「じゃあ,この県のどういう自然に心を惹かれているのですか?」と聞かれても,ろくろく答えられないことがほとんどです。
その県の自然の特色とか,植生とか,有名な保養地とか,何も知らないで,ただ「自然が豊か」なんて言っていることが多いのです。
これも「バカ丸出し」と言わざるを得ません。
以上,面接での語りや,自己アピールで使ってはいけない10の言葉を使うべきではない理由を説明しました。
上記の10の言葉を使うのは,不合格への直線コースだ思ってくださいね!
河野正夫
レトリカ教採学院
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