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バルセロナの決定力が無い(2023/24前半戦)

こんにちは

リーガ18試合を11勝5分2敗、CLをグループステージ1位通過で2023年を終えました。批判の内容としては決定力、守備構築、などなど言われていますが、今回はデータで取り上げることができそうな決定力に関するデータをまとめてみたいと思います。

バルセロナのシュート傾向と各選手の傾向を見てみようと思うのですが、全員分のシュートを見ていると情報をまとめるのが大変なので、シュート数が10本以上かつ1得点以上の選手である12選手に限らせていただきます。
また、これらの数値は全試合対象となっています。(リーガとCL)

12名の選手
FM:レヴァンドフスキ*、ジョアンフェリックス、ラフィーニャ、フェラントーレス、ラミンヤマル
MF:ギュンドアン、ガビ、ペドリ、フェルミン
DF:カンセロ、アラウホ、クンデ

*レヴァンドフスキのPK2本は含めず


決定力

まず決定力の数値を導きたいと思います。
ここでは簡単に「(実際に決めた得点数)-(ゴール期待値)」で導きたいと思います。

「得点数」-「xG」で求める簡易決定力数値

得点数が期待値を上回っていた数値を赤く、下回っていた数値を青く表示しています。つまり赤い数値を記録している選手は "期待値よりも得点している決定力があった選手" であり、青い数値を記録した選手はそうではないことを示しています。

まさかの期待値を上回っている選手が3名だけでした。さらに驚いたことに1番数値が良かったのは決定力の高いイメージがないフェラントーレスでした。まあ今のバルセロナで決定力が高いイメージを持つ選手はいないの正直いませんし、フェランも実際の数字的にもリーガでは中の上くらいの数字です。

想像以上に低い数字が出たので過去5シーズンのバルセロナとも比べてみます。

様々なものと比較

バルセロナ決定力上位3選手 (過去5シーズン)

メッシは別としてもケガ前のアンスの凄さが分かります。まだプレーを見た事ないですがロキには個人的に期待しています。やはり今季の数値は低いですし、高くあって欲しい人が低いのが気になります。

次は今季のリーガ内で比較してみたいと思います。(以下はリーガのみの数字です)

明らかに今シーズンの決定力が低い事がわかると思います。
昨シーズンも低かったですが、今シーズンはラリーガ最下位レベルと群を抜いて決定力不足です。セルジロベルトはシュート数が少ないので今回の12名に入っていません。リーガのフェラントーレスは+1.1で全体33位の数値でした。

決定力不足だという事が数値でも証明できたので、今度はなぜここまで決まらないのか探ってみようと思います。

相手GKの覚醒?

ただ単にこちら側のシュートが下手な場合もありますが、もしかするとバルサ戦になると気合が入り相手GKが覚醒しているだけかもしれません。クルトワやオブラクは勿論、最近はウナシシモンやアイトール、カルナデスにも止められまくったような気がします。
しかし、xGだけでは相手GKが好調だったかまでは分からないので、ここから「PSxG」を使います。

PSxG(Post-Shot Expected Goals)
GKがシュートをセーブする可能性に基づく期待ゴール数

Opta

PSxGとxG

まずxGとPSxGの説明に入ります。

今更ですがxGとはExpected Goalsの略で、ゴール期待値と呼ばれます。今ではサッカーゲームでも取り入れられたり、実況でも普通に出てくる言葉なので多くの人が知っていると思います。

簡単にxGの説明をすると、xGとは「シュートの角度、シュートの距離、シュートを打つ部位、守備者の状況」等々から導き出されるゴールの"期待値"です。ゴールがガラ空きかつ近距離の状況でのシュートであればxGは高くなりますし、守備が揃っているのに遠距離からシュートを打てばxGは低くなります。つまり「シュートを打つ直前」の状況に左右される数値です。


対するPSxGの説明です。ここでは失点期待値として表記します。

被xGの方が失点期待値と呼ぶに相応しいと議論が出るのは承知ですが、被xGはあくまで相手の得点期待値であり、失点の期待値がPSxGの方が相応しいと現時点で考えています。

xGが「シュートを打つ直前」に影響される数字ならPSxGは「シュートを打った後」に影響される数字です。

例えば同じ場所・条件から2つのシュートがあった場合、xGは同じ数字が記録されます。ただ1つはミートせずキーパー正面にふわっと飛んだシュートであればPSxGとしては低い数値が記録され、もう1つはサイドネットに突き刺さるような強烈なシュートであればPSxGは高く記録されます。
つまり、PSxGが高いほどキーパーがセーブできる可能性が低い質の高いシュートであった事が分かります。逆にこのPSxGと実際の失点数を比べるとキーパーのセーブ能力を見ることもできます。

ゴール期待値と失点期待値を比べると、得点した数に関わらず質の高いフィニッシュをしていたか分かります。例えば失点期待値がゴール期待値よりも大幅に大きい選手はシュートの質が高く、ゴール期待値の方が大きい場合の選手はシュートの質が低いと言えます。

ではバルセロナの選手たちの数字を見てみましょう。

バルセロナのフィニッシュ能力

「PSxG」-「xG」から求めるフィニッシュ能力

失点期待値からゴール期待値との差をフィニッシュ能力とします。

フェランが最高値である1.51を記録し「+」の記録を出したのはフェラン含むカンセロ、クンデ、ラフィーニャの4人だけでした。
逆に最も低い値を記録したのはレヴァンドフスキの-3.82で次にギュンドアンの-1.22、ペドリの-0.92が続きます。

このことから相手キーパーがバルサ戦で覚醒しまくっていた訳では無く、ただバルセロナ側のシュートの質が低いことが読み取れました。

決定力数値とフィニッシュ能力の数値でどちらとも1番数値が良かったのはフェラントーレスで、1番数値が悪かったのはレヴァンドフスキでした。ので最後にこの2人のデータにフォーカスしてみます。


フェランとレヴァンドフスキ

まず、2人のシュートがどのような結果になったかを確認します。結果はGoal, Saved, Off Target, Blockedの4つです。

シュートの結果

フェランとレヴァンドフスキのシュート内訳

赤系は枠内シュート、青系は枠外シュートです。
フェラントーレスの枠内率は37%(13/35)でレヴァンドフスキは38%(24/64)とほとんど同じ枠内率でした。思ったより明確な違いは見られませんでした。

次にシュートを打った際の「ゴールとの距離」と「枠内に飛んだか」の関係性を見てみます。

シュートした際のゴールとの距離

枠内・枠外シュートのゴールからの平均距離

水色がフェラントーレス、赤色がレヴァンドフスキです。

これを見るとフェランもレヴァンドフスキも結果枠内であった場合のシュートは、ゴールと平均12.2m離れた距離からのシュートでした。

しかし結果枠外だった場合ではフェランは平均18.5mの距離から、レヴァンドフスキは平均11.04mの距離からシュートを放っています。

フェランはゴールとの距離が近い時は枠内に持って行けており、ゴールとの距離が遠いと枠外に行っているという事で、いわば普通の関係性を確認できました。しかし、レヴァンドフスキはゴールとの距離が近い方が枠外に飛んでいることが分かります。

つまり上記のデータとPSxGのデータから、今季のレヴァンドフスキはシュートの質が低く、フィニッシュ能力が低い事が分かります。ただ無視できないのはxGの数値です。xG 11.23はバルサ内で2番目に高いジョアンフェリックスの2倍近い数値を記録しており、5大リーグでも第6位となる数値を記録しています。ゴールの期待値は作れているので後半戦は彼のフィニッシュに期待したいです。

最後にもう一度言いますが、フェランの決定力・フィニッシュ能力はバルセロナ内では1位でしたが、リーグ単位で言うと中の上くらいです。


終わり

長くなったのでここらへんで終わりたいと思います。下の画像のようにシュートデータをエクセルにメモしてあるので、また面白そうなものを見つけられたら続編書きたいと思います。また、〇〇と◇◇の関係性調べたら面白そうなどありましたらいつでも言ってください!難しそうなやつも意外とできるので案あればお願いしたいです!

ここまで読んでいただきありがとうございました!感想ありましたらいつでもお願いいたします。


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