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Dropbox と Evernote の比較

両方のサービスは言わずとも有名ですが、この2つを比較した記事が意外にも少ないことに気づきました。あるとしても2015年頃で、今と比較すると違いがあるので正しい比較ができているのかが不安です。

また、コロナウイルスの影響でリモートワークが推進されて今まではローカルでやりとりをしていた方々もこのタイミングでクラウドサービスを検討していることでしょう。

そこで今回は今後検討される方に役立つようにDropboxとEvernoteを比較した考察を共有します。あくまで両方とも無料版を使っての考察なので見落としている機能があるかもしれません(有料機能など)。その時は優しく教えていただけると嬉しいです。細かな機能などの比較は後にして先に結論を書きます。


Dropboxはクラウドストレージサービス、Evernoteはクラウドノートサービス

そういうことです。使用する人の目的がファイルの管理をしたいのか(前者)、ドキュメントを共有したいのか(後者)によります。


Dropboxを使うのに向いているケース
・コストはある程度かかる覚悟
・あらゆるファイルをクラウドで管理したい
・ドキュメントの共同編集, 共有をクラウドでしたい
・テキストベースでドキュメントを作成したい(表はあまり使わない)

Dropboxは正確に説明すると、クラウドサービスとしてのDropboxとドキュメント作成用のDropbox Paperに分けられます。Paperは「.paper」の拡張子が付くオリジナルの形式ファイルです。

Dropboxは今まで普通にPCのローカルに保存していたものがそのままクラウドに保存されるイメージです。フォルダ分けは何層にも分けられて、フォルダごとに共有者を設定できます。それによって閲覧できる人を設定できるので、見られて良いフォルダとダメなフォルダを分けることができます。

ファイルのアップロード, ダウンロード速度も他サービスに比べて速い感じがします。そして様々なツールと連携ができます。例えばOffice(現在ではMicrosoftに名称が変更)のonline版を直接立ち上げて編集することも可能です。つまりOfficeをいれていない人もonline版は無料なので開いて編集もできちゃいます。

あとはSlackやZoomとも連携可能です。ちょっとクセがありますが、ドキュメントからZoomミーティングを開催、参加することもできます。Dropbox上でドキュメントを開くとコメント記入ができます。いちいちSlackなどメッセージアプリで部分引用して「これは...」と必要がありません。

個人的にはPaperがものすごくお気に入りですが、説明が長くなるのと比較の観点がズレるので今回は省かせていただきます。


Evernote
・コスト低めで使いたい
・ドキュメントの共同編集, 共有をクラウドでしたい
・Wordのように微調整したドキュメント作成

もしローカルでメモ帳を使用していたり.txtで保存をしょっちゅうしていたら、それがクラウド化されるのがEvernoteです。ノートの延長というイメージで合っているでしょう。

例えば急に考えが思いついたり、意見交換する機会があった時に「よしメモしよう」となるでしょう。その時にDropboxではメモするまで若干遅いです。こういう時は圧倒的にEvernoteの方がシンプルで気軽に記録を残せます。

Evernoteは最大3層まで分けられます。そして共有者も設定できます。タグ機能がありますが、このタグが重要だったりする意外性があります。公式だと普通にタグ付けをする用途にタグ機能があります。例えばとあるノートに"確認中"と付ければタグ検索やタグ一覧に該当するノートだけが表示されます。

一方でユーザーが独自に考えたのか賢いタグの使い方があります。実はタグも階層分けができるのです。本来であればノートごとに分けて記録します。小学校でも科目ごとにノートを用意したと思いますが同様です。ただとある方々はノートは1つにして、全ての記録をそこに保存します。それでタグを階層化しながらつけていきます。ノートはタグ分けされているのでタグで管理することになります。

なぜわざわざノート別ではなくタグで管理する?と思うかもしれませんが、ノートは最大3層まででタグは何層にもできるからです(おそらく)。試してみると面白いですよ笑

Evernoteはノートなので、そもそもが独自の形式で保存されています。そして編集機能はWordに似ています。Dropbox Paperで完全に負けているのがここです。簡単な表なら十分に作れます。多くの会社が表を作るがためにExcelでファイルを作成しがちですが、簡単なものならEvernoteで作った方がオススメです。読むにしても編集するにしても、そのままプレゼンするにしても優れています。

Officeやその他のファイルをそのままノートに保存することは可能です。ノートから開いて上書き保存すれば常に最新が共有されます。ただしあくまでノートなので複数のファイルを保存するのは向いていません。イメージとしてはノート1ページに新聞の記事をベタっと貼って保存していくのがEvernoteです。現在進行形で扱うファイルを貼って、追記するのは良いですが保存先をEvernoteにとなると使いづらいです。この点がEvernoteをクラウドノートで、Dropboxがクラウドストレージと言い分けた最もな理由です。


DropboxとEvernoteの小さな良い共通点

クラウドサービスは他にもあります。例えばMicrosoftのnoteやStockなども比較したことがあります。それでも今回の2つにだけできることがあります。それはプレゼンモードです。ドキュメントにプレゼンテーション用にサイズを変更する機能(フルスクリーン)があるので、ドキュメント作成→そのままプレゼン開始ができるのは大きいです。これで無駄な作業時間が減り、必要な議論時間が作れます。

では料金プランの比較をしてみると
Dropboxは... 

個人プラン: 0円, 1200円/月, 2000円/月
法人プラン: 1250円, 2000円, 問い合わせプラン


Evernoteは...

個人プラン: 0円, 600円/月
法人プラン: 1100円/月

当然それぞれに違いはありますが、有料プランを使うとなればEvernoteの方が安く導入できます。ただし法人プランとなると大差がないです。アクティビティログを取得したいということであれば法人プランが必須になるでしょう。

DropboxとEvernoteのストレージの設定方法だけ大きな違いがあります。Dropboxはプランごとにストレージが決まっています。1200円プランであれば2TBまでです。

一方でEvernoteは決まっているわけではなく、月ごとです。毎月どのくらいまで保存できるか決まっています。600円プランだと毎月10GBまでです。もし1年間毎月10GBまで保存したら1年間で120GB、それを10年繰り返したら1.2TBです。次第に増えていく場合は問題ありませんが、とある時に一気に保存する必要ができた時は厳しいかもしれません。やはりEvernoteはノートなので一気に保存したいのであればDropboxをオススメします。

ここまでで検討するには十分な情報は得られたのではないでしょうか。あとはどちらかを選択して、その一方をしっかり使えるかです。私は両方とも使っていますが、特に調べることをせずにどんどんクリックしてこれはどんな機能なのかな、と確認しながら慣れました。あとは論より証拠と言いますので、無料プランを試してみましょう。



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