シンデレラマン
映画『シンデレラマン』より「Cinderella Man」という楽曲になります。作曲家はトーマス・ニューマンです。日本では来月公開となる『1917 命をかけた伝令』でアカデミー賞にノミネートされたばかりです。
00:00~00:34
冒頭部分のコード進行は上の図のようになります(TimpaniとSuspended Cymbalのロールのために1小節用意されていますが、それは省略しています)。
2小節目のadd4というコードはポップス向けのコードについて書かれた本では見かけないかもしれませんが、3和音にルートから数えて完全4度上の音を加えたコードになります。
上の画像ではCとCmコードにそれぞれF音を加えています。この楽曲で用いられているのは2小節目に見られるマイナー・コードにadd4という形になります。メジャー・コードにadd4の場合はコードの第3音と第4音(上の例ではEとF音)で短2度の響きを作りますが、映画音楽作曲家のジョン・ウィリアムズなどがよく用いるコードの一つです。
原曲では第2小節と第6小節でHornsがadd4となるEb音を鳴らしています。良い耳をお持ちの方は気づいたかもしれませんが、Hornsは下の譜例のように鳴らしています。
このように同種の楽器であえて(?)2度でぶつけるというのが、このadd4というサウンドの魅力を引き出す方法の一つと言えるでしょう。
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