バーチャファイターのキャラのことを考える。何が地味か?カスタマイズは本当に必要か?
個人的な話。バーチャはキャラクターに思い入れがないのでは?
・バーチャのキャラに足りないもの
衰退を考えるその3の補足的な話なんですけど、キャラが地味と言われてしまう原因の一つはやはりセリフパターンの少なさです。
ダメージボイスが無いに等しい状態で、無言で倒れていったりとか、技名を言わないとか、返ってリアリティがなくて人形に見えてしまうわけで。
ストーリー上因縁のあるキャラに対して特殊な演出も無くテンプレセリフで他人行儀だったり。バーチャのプレイヤーは兎に角対戦!という人が多いゆえにデモはスキップする=簡略化ってことなんでしょうけど、これは他ゲーでも同じことですし、プレイを急ぐ人のためにスキップ機能があるんですから。
そうした細かい演出が足りていない結果、地味に見えるとも言えるでしょう。
キャラの声も一番古くてVF3から使いまわしているのもちょっと信じられません。何年前に収録したもの?その点声優チェンジが無いのは良いことなんですが、そういった細かいことに入れ込んでいないのも地味に見えるのでは。
あと同じセリフ多すぎ。英語キャラほぼ全員 Take That!(くらえ!)って言ってる気がするんですけど…
(DOA5のトレーラー。こういう演出(サムネ)がゲスト参戦した他ゲーで実現しているのはすごく悲しいですね…)
・他細かいキャラクター設定が抜けすぎ
他にキャラクターに思い入れがないなあと思うのは誕生日や趣味などのキャラクター設定。VF3まではあったんですが、VF4で誕生日と年齢が削除、VF5では国籍と流派のみになってしまいます。(ただ誕生日についてはVF1で西暦も設定してしまったのが響いていると思います。みんなもうおっさんおばさんですから…)
つまらないの一言に過ぎません。キャラをなんだと思っているのかという怒りすら覚えます。VFのプレイヤー層的にはそんなのゲームと関係ないと思うかもしれませんが、一般やオタクのゲームファンはそういうところすごく気にしますし、そこからキャラに惚れ込みゲームをするきっかけにもなる事項です。実は重要箇所です。
他にサラが洗脳中と洗脳解除後で同じセリフを言ったり(本当に洗脳されていたのか?もしくは本当に洗脳が解けているのか?)だとか、エンディングムービーがないだとか、細かなところでキャラに感情移入ができない部分が多いと思います。
逆にそこをしっかりすれば一気にゲーム内容以外でも魅力的なゲームになると思うんです。ストーリーと同様にです。次回作が出るならこの辺しっかり入れ込みしないと同じ事になるかと。
(腐女子層に人気とされるジャン。しかしキャラ設定はこの2つだけ。
誕生日は?血液型は?趣味は?気になることだらけ)
・いわゆるカスタマイズによるコスプレはどうなのか
VF4では衣装にワッペンが付くとか、小物がつくとか、髪型も4種ぐらいしかない程度だったカスタマイズなんですが、VF5では衣装中心に大幅にバリエーションが増えましたよね。
私としてはカスタマイズが過剰すぎたかなと思います。
というのも、オリジナルのキャラを作ることが目的のソウルキャリバーとは趣旨が違い、返ってキャラクターの個性が損なわれている気がするのです。
アバター化してしまったというべきでしょうか。
組み合わせ次第では他ゲーやアニメのキャラに見立てることも可能ですし(=コスプレ)
ぱっとみて誰かわからないくらいにカスタムできるのはデフォルトの状態の、いわばキャラ本来の個性をぼやかしてしまっているような気がするのです。
そこからもキャラが地味になっているような気がします。
(左からサラ、アキラ、パイ。ここまで来るともう言われなきゃ誰かわからない…)
こういうところからもVFはキャラクターはその世界を生きる住民ではなく、プレイヤーの分身でしかないという印象が強くなっていると思います。
さらにストーリーがゲーム中で語られないので感情移入がしにくく、地味化していったのではないでしょうか(ここが鉄拳との違いでしょう)
(公式壁紙のアイリーン。これも言われないと同一人物かわからないくらいの変わりよう。キャラクターはプレイヤーの道具にしかすぎない?ゲームそのものの世界観を重視したい筆者には過剰なカスタマイズの意図がよくわからないです…勝ちポーズが増えるだけで良くないですか?)
元々3D格ゲーは1Pと2Pでコスチュームが大きく変わるのが売りですが、個人的にはそれだけでいいのでは?と思います。
コスチュームパターンが多すぎてどれがキャラクターのシンボルかわからないんですよね。例えばVF2ではジャッキーの2Pコスがすごい人気でしたよね。そういうのがカスタマイズで消されているのです。
もちろん、パターンを減らしてカスタマイズを出来なくすれば解決します。元々2D格ゲーは色パターンの違いしかありませんしね。カスタマイズさせるならソウルキャリバーのようにオリジナルのキャラクター作成を目的としたほうが良いのではないでしょうか。
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