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舞台の勉強会 開催のお知らせ

東京はるかにという団体を主宰しております、植村朔也と申します。普段は批評家として活動しております。スペースノットブランクという団体での保存記録業を中心に、日々舞台について考えてばかりいます。

舞台についての考え方をより広げていくための勉強会を開催したいと考えています。月一冊のペースで、みんなで本を読んでいきます
ただし、いわゆる演劇論のテクストを読むのではなくて、演劇論ではないけど演劇論として読むポテンシャルのあるようなテクストを読むことで、舞台について、あたらしい見方を得ることを目的にしています。
したがって、テクストの精読は行いません。もちろん読解につまづいた箇所などについて、全員で共有する時間も持てるとよいですが、本の内容をじっくり検討することよりは、それを触媒にして、応用して思考を広げ、共有することの方に主眼をおいています。

会の内容としては、次のようなひとにおすすめです。
・たがいに対等な関係で舞台をつくることに関心がある
・舞台を観るときの経験の構造に関心がある
・「参加」や「平等」というキーワードに関心がある
・舞台がいつ舞台になるのかについて関心がある
・あたらしい舞台を生み出すことに関心がある
作家でも批評家でも観客でも、肩書き問わず、舞台に関心のある方なら誰でも歓迎です。わたしとの面識は一切不要です。

現状、使用する予定でいるのは以下のテキストです。参加者や今後のわたしの関心に応じて変更の可能性大で、順番も前後するはずです(本の入手については心配いらないです)。
・ピーター・ドラッカー『マネジメント』(演出論)
・小沢牧子『心の専門家はいらない』(モノローグ)
・青木淳『原っぱと遊園地』(劇場論)
・マイケル・フリード「芸術と客体性」(観客論)
・岡倉天心『茶の本』(水平性)
・スーザン・ソンタグ『写真論』(敵対性)

毎回私の方からも30分から1時間程度、本の内容を舞台についての思考につなげるためのレクチャーを行いたいと思いますが、参加者にも積極的な意見の提起を求めます。
事前課題として、各月ごとに、読んできた本の内容を踏まえて、最低500字程度で
①なんらかの舞台芸術作品の上演アイデア
②既存の舞台芸術作品についての批評案

のどちらかを書いてきていただきたいと思います。いずれもメモ程度のもので構いません(本格的に仕上げてくださるなら、それはそれでありがたいことですが)。
本の内容を上演に応用する思考に全員で慣れ親しんでいただくための仕掛けなので、気張らず気楽に取り組んでいただければと思いますが、そのことでなにかわたしの方でも得られるものがあるとよいなと思っています。感想は相互に共有しますが、講評のようなものを行うつもりはありません。
ここから話が拡がって、実際に作品や批評の立ち上げにつながっていくようなことがあれば、素晴らしいなと思います。

会の主催者として、参加してくださるみなさんが何らかの気づきを得られる場をつくるよう尽力しますし、その意味ではわたしはリーダーとしての責を負いますが、上のような重めな負担をみなさんにお願いするというレベルでは、水平的な場になると思います。
ですので、お代はいただきません。無料です。

日時:6/30, 7/28, 8/25, 9/29, 10/27, 11/24の夜(月の最後の木曜)
20時ー22時30分を想定していますが、集まった人たちの意向に沿って前後に変動することもありえます。

場所:基本的にオンラインを想定していますが、こちらも要望に応じて対面で実施する可能性があります。

参加者が6名を超えると勉強会は難しくなるというのが私の経験則です。ですので、考えにくいことですが、万一参加を希望してくださる方が5名を超えた場合には選考を行わせていただきます。その場合はわたしの独断と偏見にしたがって選ばせていただきますが、なるべく知り合いでない人を集めたいとは考えております(もちろん知人の応募も歓迎いたします)。
逆に、参加希望者が1名以下の場合には、残念ですが開催を見送ることとなります。
それから、あくまで勉強会はクローズドな環境で行います。会の内容について公開の予定はございませんので、ご承知おきください。

なかなかハードな勉強会になりますが、それでも参加を希望してくださる方は、以下のフォームに5/31 23:59までにご回答をお願いいたします。期待に応えられるよう尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。参加の可否については6/1のうちにお知らせいたします。

【参加フォーム】
https://forms.gle/Xf4JvDCaEM8KBR7m7

【主催者】
植村朔也(Twitter:@sakuya_uemura)
東京大学大学院総合文化研究科表象文化論コース修士課程在籍。舞台芸術批評および舞台創作を行う。過去の活動にスペースノットブランク「保存記録」、小田尚稔の演劇「広報」など。
主な関心については、たとえば以下の批評をご参照ください。
・「リレーショナル・シアター その後:『観る演出』の問題系」
https://theatrestudies-scholarship.blogspot.com/2022/04/2021.html
・「シアターの心霊に:『舞台らしきモニュメント』評」
https://note.com/review_harukani/n/nf9041a2dee27
・「『弱いい派』は『かわいい派か』」
https://note.com/review_harukani/n/n88617c865400


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