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モヤモヤが一瞬で晴れる! 仕事も人間関係も変わる魔法の一冊/具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ

具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ』を読みました。

読み終えた今、私はこの本を手に取って良かったと心から思っています。もっと早くこの本に出会っていれば、どれだけ人生が変わっていたか。そう思うと、読むのが遅すぎたことを後悔するほどです。

会議で自分の提案が通らない、上司に自分の考えが伝わらない、部下の言うことがよくわからない。仕事でも プライベートでも、人間関係の中で噛み合わないコミュニケーションにストレスを感じる場面は数え切れないほどあります。何が原因なのか、どう改善すればいいのかわからず、モヤモヤとした気持ちを抱えながら過ごす日々。でも、この本を読んで、全てのモヤモヤを晴らすことができました。

著者が指摘するのは、わかりにくさやモヤモヤの原因が「具体と抽象の認識レベルの違い」にあるということ。つまり、物事を具体的に捉えているか、抽象的に捉えているかによって、コミュニケーションがズレてしまうのです。しかし、日常の何気ない会話の中で、その認識レベルの違いを意識できている人は少ない。だから人間関係ですれ違いが起きてしまうのだと著者は言います。

本書は、その「具体と抽象の違い」について、とてもわかりやすく説明しています。聞いたことはあるけれど、正直ピンとこなかった「抽象」という概念も、4コマ漫画や事例を交えて解説されるので、スッと頭に入ってきます。具体は目に見えるもの、抽象は目に見えないもの、というざっくりとしたイメージが、読み進めるうちに徐々にクリアになっていきます。

そして、「抽象化の重要性」について述べられた箇所は、知的生産に携わる全ての人に読んでほしいと思いました。抽象化によって物事の本質が見えてくる、応用が効く、という指摘は目から鱗です。私たちは無意識のうちに、目の前の具体的な事象に囚われがちになってしまいます。でも、そこから一歩引いて物事を抽象的に捉えられるようになると、これまで見えてこなかった世界が一気に見えるようになります。抽象化する力を身につけることが、生産性を上げる大きな武器になるはずです。

また、印象的だったのは、具体と抽象のバランスの重要性についてです。私は無意識のうちに、抽象的な言葉ばかり使って相手を混乱させていたのかもしれません。反対に、具体例ばかり並べて肝心の本質を伝えられていなかったこともあると思います。大切なのは、具体と抽象を行ったり来たりすること。相手の理解度に合わせて柔軟に使い分ける。その往復運動によって、コミュニケーションは格段にスムーズになるのだと気づきました。

正直に言うと、私はこの本を読むまで、「抽象的」という言葉に良いイメージを持っていませんでした。「抽象的」=「わかりにくい」「役に立たない」というネガティブな印象があったのです。でも、この本を読んで、抽象化こそが知的活動に欠かせないものだと気づかされました。教育の場でも、ビジネスの場でも、抽象化する力を意識的に鍛えることが、これからの時代を生き抜く上で不可欠なのだと思います。

人間関係やコミュニケーションに悩んでいる人、言いたいことが伝わらない、相手の考えが理解できない、そんなモヤモヤを抱えながら過ごしている人は、ぜひこの本を手に取ってみてください。この本は、きっとあなたの人生を変える一冊になるでしょう。

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