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メルカリで15万失った話の法的救済方法を考える

こちらを読ませて頂いて、驚愕しました。
そうか…メルカリにはそんな落とし穴があるのかと!
要約しますと

相場17万のカメラを166,666円でメルカリで販売し、買い手がついて発送したところ、よく見たら値段が16,666円で1ケタ間違えていた
17万が相場のカメラを2万で販売したことになり、メルカリに相談したが「発送したものについては双方で話し合って下さい」とのこと。
買い手の方には、そういう契約だったのだから今更返せませんと拒否され、痛い授業料になった

というお話です。

これはあまりにも可哀想な話だな…と思い、もしこれを友人に相談されたら…と法律的救済を検討してみました。

まず私なら、民法95条錯誤無効を主張したらどうか、と考えます。
この値段の齟齬は契約の大きな「法律行為の要素」(95条本文)といえますし、ご本人も間違えておられた、発送まで気づかなかった訳ですから、錯誤は主張できると考えます。

そして今回の場合は金額が約17万ということで、地方裁判所ではなく、簡易裁判所にて少額訴訟を提起することになると考えます。
※少額訴訟とは60万円以下の金銭の支払いを求める場合に利用できる特別な民事訴訟手続きです。原則1回の審理で結審し判決が出る迅速な手続きになります

こちらで、残額の約15万の支払いか、カメラの返還を求めることになると考えます
正確には錯誤無効なので、カメラの返還のみを求めるのが筋なのですが、カメラをなくしただの、他の人に売っただのと相手がダダをこねる可能性もあるので、金銭で決着をつけるという方法も提示しても良いかと考えました
その場合には、錯誤無効で契約が無効、ではなく、和解契約が成立ということに法律上はなります

少額訴訟は申し訳ないのですが司法試験範囲外なので、若干知識不足ですが、だいたいはこのような流れになると思います。

以下はネットで調べた情報になりますが、弁護士をやとわなくても少額訴訟はできますが、頼んだ場合は、相談料5,000円程度、着手金15,000円、報酬金(勝訴した場合に支払う)は、15,000円~30,000円程度と思われます
合計で、35,000円~50,000円程
それ以外に事前調査をする場合などには別途費用がかかります。

ただ、ここで注目点は、勝訴した場合は弁護士費用は相手方負担になります。
(和解の場合には、和解の内容に弁護士費用の分担を明記することになると考えます)

また、少額訴訟の場合は、弁護士さんに相談しアドバイスを受け、ご自身がやるというケースも多いようです。

弁護士費用って高いイメージがあったけど安いな…?と思われた方、正解です。
弁護士費用というのは、裁判で請求する金額によって値段が変わるのです。
そのため億単位での金額を請求する場合には弁護士費用がとても高くなりますが、今回の事例では金額が少ないため、ネットで調べた限り、この程度のようです

残念なことに、私は司法試験受験生であっただけであり、弁護士ではありませんので間違った知識が入っている場合がありますので、ご了承下さい
またご指摘頂けたら幸いです

記事を出していらしたHiroki Taniさんは何らかの形で請求するという御意思はなさそうなので、あくまで「もし友人に相談されたら」と思って久しぶりに法律構成してみました
勉強になりました。

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