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「都立高は辞退できない」高校入試の謎ルール ~ついでに私の高校受験体験談~

私は都内生まれ都内在住で育ち、高校受験に関しては、周りに女子の最高峰である青山学院、中学受験最高峰・国立学芸大附属中学に合格するような頭のいい友人がいる環境だったことと、通っていた個人経営の塾がとても子供に対して熱心な塾だったことから、高校受験に関しては詳しいと自称していました

しかし、私が受験をしてから幾十年も経ち、まさかそんな謎ルールができてるとは思わず、ニュースを閲覧していてびっくりしました

それって結局、子供が私の代より減ったから、定員割れ高校が増えて困ってるからこその圧ってコトなんでしょー?
私立にはそんな権力圧力は持ってないけど、公立だとそういう権力圧力を持ってるってことなのねー

というのが個人的見解です。
私の代ではそんなルール聞いたこともなく、私は中学の反対も全くないまま、私立本命(チャレンジ校)に落ち、私立の相応校に合格、滑り止めは受験しなかったものの、私立と公立で悩んでいた親のため&塾に「◎◎校合格者排出」という冠をあげたかったために、やや強豪公立高校だった某高校を受験して合格してきました。
その後、学費が3倍かかる私立と、公立とどちらに進学するかで親と大ゲンカになり修羅場を見たので、受験しなければよかった…と思った過去がある程度です
でもそれはあくまで私の家の事情であって、結局はなんとか私立に行かせてもらうことができ、エスカレーターで大学進学、そして高校時代から大学受験勉強の代わりに司法試験勉強を開始することができました
親も修羅場にはなったものの、最終的には私のその人生の目的を理解して、私立承諾してくれたんですね
そして、堂々と、何の想いもなく、私はその公立高校の合格を辞退しました

でも人生の選択肢を学校が、学校の都合でもぎとってしまうのは、いかがなものかな、と全くそんなルールがなかった元進学校受験生の私は違和感を覚えます
進学は自分の人生に一番最初に関わる大きな問題です
そこでよく自分の未来をよく考え、自分で決断し、自分で努力して、自分で合格を掴み、自分で未来を切り開くということを、高校受験で初めて経験する子が大半だと思います
私のように、一応私立受かったものの、どうしようかなと悩んでいる子には、公立高校を受験して、もし合格が取れたら、さてどうしようかと考えるチャンスは与えられれるべきと思います
逆に公立不合格という結果が出て初めて、よし、腰を据えてこの私立へ行くぞ!と覚悟が決まるということもあるでしょう

学校もボランティアではないから定員きっちり入れて学費納入が必要というのはわかります。でも子供一人の人生を歪ませてまで実現させることではないでしょう、と思います
結局お金の問題なのだったら、二次募集で入れればいい、三次募集で入れればいい、それでも人数が足りないなら来年度の合格者を増やし、入学者を増やしてプラマイゼロにもっていく。それでもダメなら公立なのだから、なんとか都の予算で支援してもらえばいいんじゃないのかなと思う訳です。
子ども一人の人生の歩む道は、お金では買えませんし、高校の経営というような大人の都合で変えてはならないと思います
しかも、公立高校受験だってタダじゃないんです。記憶があいまいですが、1万はかからなかった程度には受験費用だって払ってます
受験のために、願書を取りに行き、願書に必要な写真を撮影し、その写真を添付して、出願しています。なので結局1万円くらいはかかっているはずです。
なのに、中学が中学の都合で受験をさせないなんてもっての外。だったら受験費用返してよって私ならそう思いモンスターペアレント化してしまうと思います(笑)

私は、自分で決めた高校だったから、高校で何があっても、イヤなことがあっても、自分で決めた高校だからって耐え抜けました
でも話によると、親に決めさせられた、親の都合でこの高校にせざるを得なかったという子は、そういう壁にぶつかるとすぐ退学、リタイヤしてしまうことが多いと聞きました

わからなくもないです。自分で決めてない道で、イヤなことがあったら「だから私はここに来たくないって言ったじゃないか」って親のせいにしてしまう考えが芽生え、その後自分の人生の失敗は親のせいやっていう考えが定着してしまっても、その子だけが悪いとは私は言えないと思います
だから、進路は自分で決めることが大事だ、と思うのです

私は、自分で言うのもナンですが、塾のお陰もあって、何の受験勉強もしなくても模試で平均63~4の偏差値を出せる程度の人間でした。
だから塾の先生が「お前さ~ホント早く本気出してくれよ。そうしたらもっともっと上目指せるぞ」って、内心は熱意一杯だったはずですが、私のテンションに合わせて気軽な感じで何度も言われたことを覚えています
そしてなんと受験半年ちょっと前になって突然私は、偏差値74の高校に進学したいと決意してしまうのです。遅すぎ!って今でも思います
私って…のんびり屋なんですよね…。ほんと。
そこの高校は、附属している大学の法学部の司法試験合格者率が高かったんです
それを知ったのが遅かったというか、もっと早く調べていれば…って感じですが。
そこで、今更だなぁと思いつつおそるおそる塾の先生に「ここを受けたい」と言った時、先生は真顔で「今からでも、本気でやるなら、受からせてやる」と、このノロマの私に本気でぶつかってくれたのです。「本気でやります!」と私に火がついたのは言うまでもありません
そして、その後半年と少し、私はがむしゃらに勉強しました。塾の先生も支援し、叱咤し、時に檄を飛ばしながら、私の勉強を支えてくれました。
結果は、5点足りずに不合格
国語担当の塾の先生が、ある日私が塾に来た日に大慌てで、手に私が受験してきた本命校の問題用紙を持ち「お前!この問題、どっちにもマルつけてるけど、どっちを回答したんだ!!」と詰め寄ってきたのです
そして私は、「見直しをしている時に、こっちじゃなくてこっちが正解だなと思って書き直しました」と答えたところ、「おまえ~~~~~書き直してない、前の方が正解だったんだよ!!」と頭を抱えていて、「ホントに!?」と私も一緒に頭を抱え…そして、その5点の損失により、私は合格することができませんでした
(配点は塾予想。でも、その塾の講師達は最高峰の私立すら何百人も入学させたことのある腕利き講師たちだったので、その講師の予想を私は信じています)
人生はじめての、挫折。
チャレンジ校へ合格者発表を見に行き、その掲示板に、私の番号はありませんでした。
帰り道、泣いたけど、いい経験でした。

もっと早く受験勉強始めていれば、とか、当時はいっぱい後悔しました。
でも、入学した相応校で、私はたくさんの経験と出会いをもらい、その出会いのひとつは、一生ものの親友として、今でも連絡を取る貴重な友人となりました
挫折はしたけど、後悔はしてません

たったひとりの、私の受験の体験ですらこんなドラマがあるのです
受験生ひとりひとりに、人生を賭けた大きなドラマがあり、そこでその後の人生すら大きく変えることもあるのです
学校の都合で自由を奪うべきではないです
私は自由にやらせてもらえたから、後悔がないんです

万が一、半年前になって本命校を見つけた私を一笑に付して「半年前じゃ無理だ。お前はこの相応校いっとけ」って塾の先生がもし言っていたら、私は通った高校で同じ経験をしても、同じ受け取り方はきっとできなかったでしょう
チャレンジしたから後悔がない
公立合格だって、受験したから、後悔がない

私立か公立かの選択の時に、修羅場ったとはいえ、結局公立の良さも考える機会もあり、一瞬は私も本気で悩みました
その悩んだという経験があるから、今の学歴に不満がない

カネの問題だったら、二次募集、三次募集で人を入れればOK!それでダメなら来年度合格者増やす!最悪都の予算でなんとかしなさいよ。
そして、なんとかなるように自分の学校もっと磨きなさいよ
圧とかかけてる場合でもないし、そんな謎ルールなんていらない

それよりも一人一人の受験生の、今後の人生の方が大切でしょう?

そう思えてなりません

もし心に響いたならば……投げ銭のひとつやふたつやみっつやよっつ!!よろしくお願い致す!(笑)