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社会問題を解決する力~③先読み力

 社会問題を解決する力の3つ目は「先読み力」です。

 復興に関わる上でまず知るべきは、復興の段階(プロセス)です。
 災害直後の「緊急支援期」では被災地外から的確に物資を届けたり、ボランティアの皆さんに活躍頂いて瓦礫をかたづける作業が必要です。数ヶ月たった「生活再建期」には被災者の皆さんは仮設住宅に移り、一人ひとりが日常の生活に戻るための準備を進めます。1-2年経過後に被災者が住宅を取り戻すと「復興支援期」に入りますが、引き続き地域コミュニティやまちづくりを支えていく必要があります。
 重要なのは、次の段階をみすえた支援を行う必要があることです。緊急支援期では物資は大量に集まりますが、同時に生活再建期をみすえた準備が必要です。具体的には、仮設住宅の集会所の備品整備とルールづくり、サロン開催の計画を建てます。被災した方の状況調査も進めます。
 生活再建期に入ると、仮設への支援を行いながら、その後に向けた活動に移ります。地域住民による復興まちづくり計画を支えたり、よそ者チームによる復興支援体制を整えます(たとえば釜援隊)。
 災害復興では、規模・内容・スピードはことなりますが、復興への段階は変わりません。社会問題解決のプロとしては、目の前の課題に対応するだけでなく、一歩先に何が発生するかを読みながら、計画的な対応を進める必要があります。(つづく)

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