見出し画像

レゴで街をつくろう!スクラム開発の解像度をあげるレゴスクラム研修

ソフトウェアの開発フレームワーク「スクラム」。取り入れている企業も多く、開発にとどまらず、ビジネスやさまざまな組織運営で採用される例もあるようです。私たちRettyの開発も、大規模スクラム「LeSS」を取り入れています。

一方で、スクラムは「理解は容易だが習得は困難」と言われることも。

そこで、Rettyではスクラムの理解を深める「レゴ(R)スクラム研修」を、社内で実施することにしました。講師はRettyのエンジニアリング部門シニアマネージャー・常松さん。レゴでの街づくりを通じて、スクラムを学ぶというワークショップです。

じつはこのワークショップを計画したのは2020年はじめ。しかし、直後に訪れたコロナ禍のため、せっかく購入したレゴ(R)はずっと倉庫に眠っていました。昨年、ワークショップ自体は行えたものの、miroを利用したオンライン開催。今回、満を持してのオフライン開催となったのです。

これから街の一部になるレゴ(R)たち

このnoteでは、エンジニアリング経験ゼロ、スクラムも「みんなで開発するんですよね……?」という知識レベルのPR担当・関矢が、研修の様子をレポートします。社内メンバーのスクラム理解度を深めたい方、スクラムの基礎を知りたいエンジニアさんやその他職種の方の参考になったら嬉しいです。

「レゴ(R)スクラム研修」の進め方

  • Rettyの開発は「アジャイル/スクラム」が基本!みんなの理解を深めたい

  • 「やって学んでから改善する」「チームで開発する」という言葉を腹落ちさせたい

この2つの目的から、とくに理解の足並みを揃えたい2022年入社の新卒エンジニアと、エンジニア以外の希望者に向けて開催しました。すでに開発の現場を経験している人もいれば、私のような完全な初心者もいます。

研修は3つのアジェンダで進みます。

  1. アジャイルとスクラムについての座学(30分)

  2. レゴを使った街づくり(2時間50分)

  3. 研修の振り返り(10分)

それぞれの理解度もバラバラなので、最初に座学で基礎知識や言葉の定義を学びました。アジャイルとは?スクラムとは?だんだんと解像度が上がっていくのを感じます。

講師の常松さん

いざ、レゴ(R)で街づくり

座学のあとは、チームに別れてスクラムで街づくり!

前準備

  1. プロダクトオーナー / スクラムマスターを決める

  2. 街のビジョンを決める

  3. ユーザーストーリーを書く

  4. 見積もり

  5. プロダクトバックログの作成

プロダクトオーナー / スクラムマスターを決める

まずはチームの中で、プロダクトオーナーとスクラムマスターを決めます。プロダクトオーナーは、ビジョンに基づき、価値が最大化できるよう優先順位の決定に責任を持つ人。スクラムマスターはワーク時のファシリテーター役となります。(本来はチームのボトルネック・障害を取り除くなど、いろんな役割があります)

街のビジョンを決めてユーザーストーリーを書く

つくりたい街のビジョンを決めたら、どんな人に来てほしい街なのかを考え、その人たち(=ユーザー)が求める施設とその理由をユーザーストーリーとしてまとめていきます。たとえば、「観光客」として「映えるスポット」がほしい。なぜなら「思い出に残る写真が撮りたい」からなど。(私のチームの街が「外壁に囲まれた監視社会」だったため、特殊なユーザーストーリーになっています)

ユーザーストーリーのつくり方

見積もり、プロダクトバックログを作成

ユーザーストーリーごとに、制作の難易度やかかる時間を見積もります。この見積もりと街のビジョンをもとに、プロダクトオーナーがユーザーストーリーを優先順位で並び替えます。これがプロダクトバックログです。

ここまでで前準備が完了。ここから、街づくりのために実際の制作に着手します。

スプリント

  1. スプリントプランニング

  2. 街をつくる

  3. スプリントレビュー

  4. 振り返り

→これを1スプリントとして、複数回繰り返す

スプリントプランニング

プロダクトバックログの上から順に、1スプリント内にチームが消化できると判断した分だけアイテムを取ってきて、各アイテムをタスクに分割します。ここからプロダクトオーナーは別のチームの開発メンバーとして動くようにしました。

スプリントプランニングの流れ

街をつくる

スプリントの制限時間内(今回は8分)に、分割したタスクを開発メンバーで消化していきます。なるほど、スクラムの意味がわかってきたぞ……。

街づくりに取り掛かるぞ

スプリントレビュー

スクラムマスターがチームに戻ってきたプロダクトオーナーに、成果物をプレゼンします。見積もりが甘いと、スプリント内のタスクが消化しきれなかったり、開発メンバーの手が空いてしまったり。

プロダクトオーナーから、イメージと違うなんて言われることも。これはプロダクトオーナーとスクラムマスター・開発メンバーのコミュニケーション不足が一因ですね。

スクラムマスターがプレゼン中

振り返り

スクラムマスターと開発メンバーで、1スプリントをKPTにそって振り返ります。Tryを意識しながら、次のスプリントへ進みます。

KPTを書き出します

スプリントを複数回繰り返しながら、ユーザーストーリーにそって街が完成していきます。優先順位を間違えると、大事な施設が最終的に街にないぞということにもなりかねません。みんなの街の完成形はこちら。それぞれビジョンを体現した個性的な街ができましたが、反省点もたくさん聞こえてきました。

研修を終えて

スクラムはこういうものだと何となく理解しているつもりでも、いざワークショップを体験してみると、ここはどうやるのがスクラムなのかなと躓くこともありました。徐々に理解が深まっていき、新卒エンジニアにとってもエンジニア以外のメンバーにとっても、基礎を腹落ちさせるよい機会になったのではないでしょうか。自分のチームにどう落とし込むかをさっそく考えているメンバーもいて、心強いです。

自分の仕事に活かしたいという声が多数!

ちなみに最初のチーム分けは、Rettyでの投稿数順に並んで決めていきました。チーム分け自体がアイスブレイクになってステキ。せっかくならチーム分けもコミュニケーションが生まれたり、会社のビジョン・バリューを感じるものにしたいですよね。

これからもユーザーさんや飲食店さんにとって、よりよいサービスにしていくために、みんなで学び合っていきます。


Rettyのエンジニアは社内外への発信に積極的です!開発チームのことをさらに知ることができるTech Blogもぜひご覧ください。

スクラム開発についてなど、話を聞いてみたいという方はこちら!

Rettyでは一緒に働く仲間を募集しています!