見出し画像

みんなで大事にしたいもの

*ひとりで大事にしているものと、みんなで大事にしているものがあります。ひとりで大事にしているものは、言わずもがな、「わたし」が大事にしているものです。みんなで大事にしているものは、「チーム」とか「組織」とか「会社」とか、複数の人が集まって、それぞれでひとつのものを大事にしましょう、していこう、というものです。

それぞれで大事にしましょう、というのは、案外むずかしいなと思うのです。関わり方もちがえば、共感や理解の度合いも違う。そもそも、「みんなで大事にしたいもの」がなかったりすることもあるかもしれない。でも、ないならつくればいいし、ほとんどの場合は必ずありますよね。それがひとりから生まれたものだとしても、そこに共感して、チームで動くことになるなら、それは「みんなのもの」になったりする。高級な重いものを、みんなで手分けして「せーのっ」って持つ感じ。

例えは少し暗いけれど、「棺桶」なんて分かりやすいかもしれない。持っている人にとって大事なものだから、もちろん落としちゃいけないわけです。だから、仮に大人がふたりで持ち上げれる重量だとしても、その場にいる人みんなで持とうとしますよね。で、そこで出す力(エネルギー)には惜しみがないんですよ。だって大事なものだから。それが自分の全体からして50%の力だったとしても、それを持ち上げるのに必要な100%の力なんですよね。で、自分にとっての残りの50%を使いながら、周りを見たり、声を掛け合ったりして、進んでいく。

会社とか組織とかチームとかの理想の姿って、もしかしたらこんなのじゃないかなぁ。もちろん、持っている誰かが「用事だから」と言って抜けることもありますよ。でも、そこに新しい人がすっと入って手伝ったり、人がいなくても、それぞれが残りの力を振り絞って、持って運べるわけです。さらに言えば、棺桶や壺みたいに、本当に重みがあるものではないから、その重みも、目に見えないし数値化できないので、自分たちで決めれるんだね。

重みを分け合うのではなくて、みんなですすんで持って運ぶ、あの感じ。そしてそれぞれのエネルギーで、弱いところにはまた誰かが入ったり、力持ちな人が隣にいたりとかさ。そういう、ものの持ち方と運び方で、チームが進んで行ければ良いなぁと思うのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?