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「読んでもらう」までの道のり

*ようやく9月に出す本の見本が届いた。ぼくの原稿直しが大幅に遅れたせいで、こんなにギリギリのスケジュールになってしまった。関係者の皆さん、本当にすみません。いろいろご迷惑と手をかけてもらって、頭が上がりませんです。足は向けて寝ます。

今回のエッセイ本は、一年半ほど前から毎週書いているエッセイの中からピックアップしたものを中心に、書き下ろしを加えてまとめました。挿画は、画家の和田ひびきさんにお願いしました。SNSで和田さんの絵を見かけて、一目で惚れ込みました。それからすぐに挿絵の話をお願いして、快く引き受けてくださったのが嬉しかったです。

本は100Pほどで、そこまで厚くはない。予算の関係もあり、装丁は自分でやったし、紙などもそこまでこだわれなかった。ただ、しっかり本として読めるぐらいのクオリティはギリギリ担保できたと思う。いざ刷り上がったものを見ると、もう少しこうしておけばよかった、文字のフォントはもう少し細めでも、余白が…など自分の中で色々出てくる。これらはしっかり、次に活かしたい。まあ、ひとまず、自分の中では及第点だろうか。

文章自体は、大幅にギリギリまで修正したので、それなりに自信は出た。しかし、刷り上がったものを見て「読みやすさ」という点では、もう少しできたかな、という感想を抱く。そう思えば、本は「読んでもらう」までが大変なのだ。読んでもらってどう思うか、まではコントロールできないことでもあり、自分の文章の力だ。しかし、読んでもらうまでの道のりこそ、努力しなければいけないことなのかもしれない。

読みやすさ、手にとってもらいやすさ、どこにいても手に入るだとか、大手書店に置いてもらっているだとか。そういう「読んでもらうまで」の道のりをいかに軽く、簡単なものにできるか。それが今後の自分の課題だろうな。もちろん、バッコーン!と売れてしまえば解決されることでもあるのだけれど、たとえ売れたとしても、そこはこだわってやっていきたい。読んでもらわなければ、何も始まらないのだ。

さて、いよいよエッセイ本が発売になります。今回は町のちいさな書店さんにもいくつか卸してもらうほか、Amazonでも買える予定です。タイトルは「忘れた傘で雨をしのいで」です。見かけたらぜひ、手にとってぱらぱらと読んでやってください。


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