贈り物と一緒に言葉を贈ろうよ。

*花には「花言葉」というものがあるが、あれは木とかにはないんだろうかね。そもそもどうして花だけなんだ。贈るからだろうか。それなら別に木についていたって、魚についていたっていいじゃないか。贈る言葉なら、ありとあらゆる贈り物につけたっていいじゃない、ねえテツヤさん。


松の木なら、「遅刻」とか。「福がある」(末)とかね。ヒノキは「嘘八百」(ピノキオってヒノキでできてそうじゃない?)とか「元気(木)があればなんでもできる!」なんてのもいいな。桜だと「身内」とか「勝ち馬」とか。梅なら「酸いも甘いも」なんていいんじゃなーい?


ヒラメなら「左利きのアンタが好き」、カレイなら「華麗」もしくは「刺激的なおいら」とかさ。マグロなら「あなたと熱い夜を」だとかさ。鯖なら「深読み」、タコなら「めげるな!」、カツオならあれだな、「野球しようぜ!」だな。


ちとおふざけが過ぎたが、思えば、大切な人に贈り物をするのってのは、けっこう大変なものだ。その人の好みとか、趣味とか、持っていなさそうなもの、それでいて自分が納得するものを贈りたいのだから、時間も足もエネルギーもたくさんかかる。だからこそ、そこに「贈る言葉」はあるはずだ。そのへんで買って持っていく手土産と贈り物は、似ているようで違うのだから。


贈り物にかこつけて、ことばを贈ろうよ。物を通して、気持ちの交換をしようよ。ヴァレンタインデエってのは、チョコの美味しさとか大きさとかカカオの濃度よりも、チョコを通した気持ちってのを贈ったりもらったりすることでしょう?言葉だけだとさびしいから、素敵なものにかこつけて、大切な人への気持ちを贈ろうよ。贈りもののいいところは、もらう方もあげる方も、うれしいことだね。

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