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食っても食い切らぬ楽しみ

*何かを学んだり、極めようとしたりすることは、本当に果てしない終わりのない道だ。それは、歩いた距離が長ければ長い人ほど、そのことを痛みいるように知っているのだと思う。これができたら、次はあんな疑問が生まれただとか、あれができるようになったら次はこの技術が目の前の壁になっただとか、その技術のおかげで見える範囲が広がって、さらにいろんなことを考えなければいけなくなっただとか。そういうことは、本当に往々にしてあるし、何かを極めれば極めるほど、その道は広がり、すべてが道であるように思えてくる。

けれど、初心に帰れば、それは喜ばしいことだと思うのだ。あれをやってもまだ食い切れないほどの学びが、やることが、できることがあるということ。その先にまだまだ道は続いていて、一生かかってでも「それ」を楽しめるかもしれない、と思うこと。食べても食べても、美味しいものがたくさんある!みたいなことなのかなぁ。それって、本当に幸せなことだと思うんですよ。

もっといえば、それをストレスだと思わない、苦しみながらも楽しめるような状態が幸せなんだろうなぁ。あれもしなきゃ、これも身につけないと食っていけない、あれもこれも…となってしまうことだってあるだろう。けれどその目の前のひとつひとつの扉をくぐりぬけていくのは本当は楽しいことだし、どんどん景色が広がってくれやがることも、飽き足りぬおもしろさだ。「おれはこれを十分極めた!」なんて思えたとしても、それは本当に井の中の蛙だったりするわけだし。

食っても食っても、食い足りぬ味がある。本当に美味しいものは何だ?と思って食べるより、なんでも美味しいんだなと思いながら食べる方が幸せだとゆーかさー。ハズレや遠回りすらも、振り返ってたのしかったと言えるような道のりにするためには、まだまだ長い距離を歩かなきゃなんないんだろうなぁ。これ、何か一つを極めるなんて話にしなくても、人生というおおざっぱなことにしてしまっても、通用する話な気もしています。

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