映画『はちどり』

*『はちどり』という韓国映画を観てきました。ちょっと前に、元町映画館のスタッフと知り合って、観たいんですよねーなんて話をしていたら、あと2日で終わりますよ、と言われたので急いで観に行った。急いで観に行って、よかった。

14歳の女の子の日々を描いた映画で、普遍的なのにとっても私的で、かつ詩的だった。いつどの場面から始まっても、いつどの場面で終わってもいいような映画。それぐらい地続きで、普遍的なつくりものだった。まるで、自分のその頃の記憶が映画にされているようで。記憶をなぞられているような、不思議な映画。

裏切られたり、安心したり、私のことなんて何も知らないくせにと思ったり、何かを得ては失ったり、出会い、別れたり。悪いことをしてみたり、ちょっといい自分になりたかったり、反抗していたものに甘えてみたり、生きていくのにしんどかったり、必死だったり。そうして、人生は半自動的に進んでゆく。それらの繰り返しで、進んでゆく。まさにそんな映画だったんだ─っ。


「知っている人の中で、心を知っている人は何人いますか?」という問いが、劇中で投げられるのだけど、その問いについて考えている。何人かいる気もするけど、ぜーんぶ知ったつもりなんだろうなー。


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