大人が本気で遊べば、こんなにもおもしろい。

*さて、今日はこれから毎年恒例、MMM1-グランプリの本番です。怒られないように小声で言いますが、これはお笑いが好きだったり、はたまた興味がそこまでなかったりする素人が、くじで当たった人と、くじで割り振られたM1漫才師のネタをコピーしようという、大人の高尚な遊びである。大阪で数年やっていたのが、神戸の友人がウチでもやりたい!と言ってくれたので、神戸と大阪で同日開催することになった。

某お笑い賞レースが年末だったので、1ヶ月のあいだ、相方と一緒に漫才の稽古をする。カレンダーに「ネタ合わせ」なんて予定が並んだのは、ほとんど皆んな初めてなんじゃないかな。映像を何度も見返して、文字起こしをして、あるコンビは公園で、あるコンビはカラオケで、はたまたどっちかの家で、何の役にも立たないしお金も貰えないけれど、時間と労力を使って漫才をコピーする。キャッチコピーは「大人が本気で遊んだら、こんなにも面白い」だ。

そうだ、大人が本気で遊んだら、たいていのことは面白いのだ。「面白きこともなき世を面白く」のあとに続くのは「住みなすものは心なりけり」つまり、自分のこころ次第というわけだ。事務担当の人が、部署ごとのメールの行き交いをグラフにしてみたら、どの部署とどの部署は仲がいいけれど、あの部署とこの部署は親交がない、つまりお互いの仕事の理解が浅いので、席を近づけましょう、なんて提案をした話がある。ぼくはこの話がすごく好きなんだけど、単純作業のように見える事務の仕事も、こころひとつでここまで面白くなる。

これは大人に限った話じゃない。子供の頃、鬼ごっことか、かくれんぼが面白かったのは、真剣だったからだ。お笑い芸人のバナナマンさんが、バナナファイアーという番組の中で、ただただ真剣にじゃんけんをする回があったのだけれど、あれは見ている方もおもしろかった。ボケようとかないんだよ、ただただ真剣に、じゃんけんをしているだけなんだ。なのに、おもしろいんだよ。何事も、真剣にやれば消費税くらいは面白くなるもんだよなと、自分に言い聞かせたい。

あっ!バカと呼ばれる人がおもしろいのは、おもしろそうなのは、その「バカ」はいつだって真剣だからだよねー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?