出雲大社の砂

*さて、島根県に来ています。たぶん、あるミュージシャンの荷物持ちをしていたころに、一度はライブで来たことあるとは思うんだけど、それにしたってちゃんと訪れるのは初めてじゃないかな、島根。こんにちは、島根。

ただびっくりしたのが、関西からのアクセスです。たしか車で4〜5時間くらいだろうから、電車に乗れば、まあ1〜2時間で着くだろう、とたかを括っていたら、電車でも同じくらい時間がかかるんですよね。でも値段は高くなっちゃうわけですから、渋々バスで（僕はバスが大の苦手なのです）5時間近く。そりゃーなかなか「島根に旅行に行ったよ！」とは聞かないなぁ、と思った。ちょっとした海外行けちゃうもんなぁ。すみません、これ悪口じゃありませんからね。

島根には友人がひとり住んでいて、年に一度くらい、僕のいる関西に遊びに来てくれてたんですよ。その友人は毎回、こうしてバスに乗ってきてくれたんだなーと思うと、ちょっと感慨深いわけです。何を隠そう、今回はその友人に会いに行く旅なのですから。ま、移動も慣れてしまえば悪くないよね。移動距離とアイデアは比例するっていうし。

蕎麦を食べて、日本海を見て、何やら安全性の低くて細い橋の上でぼーっとして、なんだかんだしていたら1日が終わっていた。夜は焼肉を食べて、歩いていたら見つけた小料理屋にふらっと入る。そこのママがなんとも言葉遣いが上品で、タイムスリップしたかのような感覚になった。言葉遣いは人柄をあらわすなといつも思う。タバコの吸い方も上品なママだった。帰りに「出雲大社の砂を持って帰りなさい」と言われ、半ば強引に砂を渡される。今度来た時は関西から、甲子園の砂を持っていこうと思った。