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70点は誰でも取れる

*あまり人に文章や書くことについて教えたことはないが、ま、仕事上、立場的にも役職的にもアドバイスしなければいけないときはある。自分の中でたいしたテクニックやノウハウも持っていないので、ぼくはただただ「読む人のことを考えて書いてね」ぐらいのアドバイスしかしない。加えて言うとしたら「文章を書くのは、誰でも70点は取れるんですよ」くらいだ。

「この誰でも70点は取れるんですよ」は、けっこう本気で思っている。その70点は何かといえば「読みやすさ」だ。人を感動させるような文章や、歴史に残る文章は書けなくても、読みやすい文章であれば、少し努力したり調べたり、一生懸命になれば人は誰でも書けるのだ。これ、うそじゃないですから。

「読みやすい」、つまり、読む人のことが考えられているか。ただそれだけの話なのだ。文章を書いたことがないって人はいても、読んだことがない人は、ほっとんどいないわけです。そうなると「何が読みやすい」のか、逆に言えば「何が読みにくい」のかは、自分の感覚や経験として分かるわけです。その経験と、教えられたことをやれば、誰でも70点は取れるのが文章です。

読みやすい文章というのは、読んでいる最中は気付かないものなんですよね。なぜなら読みやすいから、スラスラ読めてしまうわけで。反対に、読みにくい文章は気付きやすいんです。読みにくくて、文字を追う目が止まっちゃうから。文章の読みやすさは、減点方式なんですよ。良い部分ではなく、ダメな部分に気付きやすい。ってことはつまり、これを利用して、ダメだと感じる部分をどんどん直していけばいいんです。

どこで改行するのか、
変な、ところに文字はない。か。
誤字やダツ字はないか。
漢字とカタカナのバランスはノープロブレムか。
合っているのか、述語と主語は。
同じような語尾ばかり使ってないですか。大丈夫ですか。

これらを気をつけるだけで、違和感なくノンストップで読むことができます。それが「読みやすい」文章なんですね。良い文章は書けなくたって、読みやすい文章は気をつければ誰でも書ける。そして読みやすさこそが、70点を占めている。

残りの30点の部分や120点を取る方法は、ほとんど誰も言いたがらないし、教えられないだろうなぁ、とも思う。でも70点までは取れるのだ。70点まで取れたら、相当大したものだと思うし、その基礎点があれば、残りの30点はどうにかなっちゃいそうな気もするんだよなぁ。ぼくもまず、70点をしっかり取るところから始めなきゃなんない。


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