見出し画像

長距離走と短距離走

*ようやく、9月にちいさく出る本の原稿の手直しが終わりました。もう、ここ最近は空いた時間があれば手をつけて、悩んでいたので、本当にひと段落。途中から「早く終わってくれ」という気持ちと、まだまだ良くなるのにどうすれば…という気持ちと、まだまだヘタな自分の文章にがっかりする気持ちが渦巻いて、それでも〆切はあるもんだからてんやわんやだったのですが、ようやく落ち着きました。といっても、なぜか仕事は忙しい。

知り合いのお店で、毎週エッセイを書くことになって一年半くらいが経ちます。それこそ最初は筋トレだ!と意気込んでいたものの、毎週何かしらを書くのって、ほんとうに大変だ。好きな作家さんはもう何年も週刊連載をつづけているけれど、もはやバケモノにしか思えない。毎週で、あれだけおもしろいんだから、本当にすごい。

そういえばこの前、たまたま飲み屋で、作家さんと会うことがあった。時代小説を書かれている作家さんで、それなりに売れている人だ。「小説、書かないんですか?」と言われて、ドッキリした。書かなきゃ書かなきゃと思ってはいたが、いろんな理由を付けて後回しにしていたのだ。まずはプロットを固めるところからなのだが…コツコツやっていくしかないな。千里の道も一歩から。

ぼくは長い文章を書くのが苦手だ。これはもう、小学生の頃の読書感想文と同じような感覚になってしまう。先も終わりも見えない作業が、とてつもなく苦手なのだ。そのぶん毎週書いているエッセイは、分量も短いので書きやすい。安直な例えをしてしまえば、長距離走と短距離走のようなものなのかもしれない。長距離を走る体力がないのだ。

そういえば、書くのもだし、あんまり長い文章を読むのも苦手だったりする。だいたい、短編集やエッセイ集といったものを好んで読む。読むときの好みが、書く側になっても出ちゃうんだろうなぁ。書いて最初に読む自分が、厳しい目で見てるし、苦手なのもあって面白いと思えないのかも。それでもやっぱり、いつかちゃんと長い文章を描かないとなぁ。マラソンだから見える(見れる)景色があるように、長い距離を歩くからこそ、楽しめるものやつくれるものってあるんだろうな。どっちが良いとかわるいとかじゃなくて、特性の話なんだろうけど。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?