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かっこいいより、かわいいがすき!

*家にはぬいぐるみが大量に棲んでいる。見かけるとついつい買ってしまうのだ。この前数えたら、20体いた。ぬいぐるみの単位がわからないが、ぬいぐるみ好きな知り合いに「20匹います」と言ったところ、「ぬいぐるみにも心はあるから、匹じゃなくて人ですよ!」と怒られたことがある。この人は犬や猫には心がないと思っているのだろうか、と少し考えたが、めんどうだったのでやめた。とりあえず「体」で数えるようにしている。心はある。

いつからか、かっこいいものよりも、かわいいものを好むようになった。そもそも、かっこいいが似合わなくなってきたのもある。かっこいいは時代や年齢によって様々だが、かわいいはほぼ一貫している。5年前の「かっこいい」は違うが、「かわいい」はほぼ同じであることが多い。第二次おっさん化計画が着々と進んでいるのだ。

「かっこいい」に抱くイメージは、強さやキレ、直線的でスピード感のあるものだ。しかし「かわいい」は、弱さや儚さのようなものも含んでいる気がする。強がっている人を見て「かわいいな」と思うような、人間の業のような部分の肯定が暗に含まれているのだ。かっこいいおじさんよりも、かわいいおじさんでありたいと思ってすらいる。しかしもちろん、僕の見た目は「かわいい」とは程遠い。ロン毛・ヒゲ・メガネである。でも、かわいくありたい。

女性はある年齢から「かわいいね」と言われるより、「美人だね」とか「綺麗だね」と言われる方が嬉しくなる、という与太話を聞いたことがある。それが本当だとしたら、女性に「かわいいね」と言うそのエネルギーを、どうかおじさんに向けてくれないだろうか。かわいいと言われてよろこぶおじさんは、実はけっこう多いのだ。少なくとも、まずここにひとりいるのだから。

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