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縁の下の力持ちになってはいけない

*「縁の下の力持ち」という役職について、ちょっと本気で考えたことがある。というか、疑ってかかったに近かった。縁の下の力持ちは、本当にいるのだろうか?と。

「縁の下の力持ち」と聞くと僕らは、人の目の届かないところで、チームや誰かのために仕事をこなしている、みたいなイメージを持つ。そしてそれは、素晴らしいことだと評される。もちろん、人の目の見える見えない関わらず、チームや誰かのために動けるその姿勢は、たいへんに素晴らしいものだと思う。

ただ、だよ。あくまで見つかってるからさ「縁の下の力持ち」になるわけだよね。例えば毎日使うサッカーボールがピッカピカに磨かれてるとして、それが気付かれなければ「縁の下の力持ち」とも思われないし(思われるためにやっているわけじゃないにしても)、ふざけた言い方をしてしまえば、「妖怪のしわざ」みたいなことになるわけだ。

でね、それってさ、組織やチームという観点で見たらどうなんだろう?と思うわけですよ。その「縁の下の力持ち」の仕事が本当に必要なことなら、チームみんなでやる方が絶対に良いわけです。かかる時間や労力も減るわけですから。それをひとりに任せてしまっている状態、というのがよくないわけですよね。さらに屁理屈めいたことを言えば、そのことを「みんなが知らない」って状態も良くない。情報伝達としても不備が生じているし、評価されないのなら組織の管理体制に問題があるとも言えるでしょう。そう考えると、縁の下の力持ちって、素晴らしいことのように見えて、実は組織ではつくってはいけないんじゃないか?と。

僕たちはチームや組織で動く以上、「縁の下の力持ち」に誰かをさせてはいけないし、自分がなってもいけない。自分のいる場所は、それがどこであろうとステージなのだ。そのことを、最近少しずつ身をもって分かり始めてきた。


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