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ネーミングという遊び

*この前、八百屋に行ったらおもしろい名前のサツマイモがあってね。サツマイモといえば「紅はるか」とか「甘太くん」とか「紅むらさき」とかね、いろんな名前がついているじゃない。その日、八百屋に並んでいたサツマイモもよかったよ、その名も「紅まさり」。他の「紅」系列にまさろうとしている感じが、よくってねえ。おもしろいネーミングだなぁとは思ったものの、サツマイモを使う予定はなかったので手は伸ばさなかったんだけど。

思えば野菜や果物の中でも、こうしたちょっと変わった名前がついているものは少ない。思いつくだけでも、いちごの「とちおとめ」とか、トマトの「〇〇あかり」とか、そんなものしかないんじゃないかなぁ。じゃがいもの「インカの目覚め」ってのはいいよね、居酒屋のメニューであったら頼みたくなっちゃう。ジャガイモであることは変わらないのに。

あ、お米なんてのもそうだ。「あきたこまち」「ひとめぼれ」「コシヒカリ」とかさ、土地によってい様々なネーミングがなされている。これ、他の野菜やお肉みたいに「どこどこキャベツ」とか「〇〇産豚肉」とかでもよかったっちゃよかったわけでしょう?最初に考えた人が、どんな思いや予測で考えたのかは知らないけれど、いいよなぁと思う。正常位だけでいいところを、四十八手も考えちゃう人間のクリエイティブみたいなところが出ててさ。

こういう新商品名を考える遊びなんてのもできそうだよなぁ。例えば高級品として売り出したいサツマイモがあったとしたら、企画会議で「紫式部」あたりは出そうだね。いや、絶対出るね。たしかに紫式部いいものね、1本500円くらいしても、「紫式部と名乗ってるくらいだから、ちょっとお試しに」なんて言い訳して買っちゃいそうだものなぁ。

イメージを左右するネーミングってのは、よくよく考えるとおもしろい。「万年筆」が100円だったら、あそこまで流行っただろうか?とも思うもの。

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