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編集とプレーヤー

*大人ができることのひとつが「編集」なんだと、ここ最近でようやく分かってきた。編集とはつまり、「編む」ことだから、まとめるという意味だ。散らばっているものをまとめる。もちろんただざっくばらんにまとめればいいという話ではない。見やすいように、それの魅力が伝わりやすいようにまとめることが「編集」の役割だ。

たった2歳の赤ん坊に「おもしろいものをつくってくれ!」と言っても、せいぜい絵を描いたりするのが関の山だろう。小学生や中学生くらいでも、そうかもしれない。ただ、めちゃくちゃおもしろい絵や、大人以上の絵を描いてくるかもしれないけどね。でも、その絵をどう使って、どういうふうに魅せて、ということを考えるのは大人の仕事で、大人だからできることだよなぁ。

そういうセンスや経験が小さい頃からあればできるのかもしれないけれど、ま、そんなことはなかなかないでしょう。29歳の僕ですらないんだし、10年や15年でそんな技術や経験、素養が身につく環境にいるとはなかなか考えにくい。し、「時代」って要素もあるものね。

おもしろい絵を描いて!とか、おもしろいものをつくって!とか、そういう単発めいたこともいいんだけれど、それこそ時代で流行ったり、たくさんの人に見てもらったりするためには、大人の力が必要不可欠だし、それこそが大人の役割なんだろうなぁとこの頃思うのです。それを「編集」と呼んだり「デザイン」と言ったりするんだろーな。

いま、時代的にも地域的にも「編集」というワードが盛り上がっているように見える。自分に特別な才能がなくてもなれるのが「編集」という仕事の立ち位置なのかもしれないなぁ。こんなことを言うと怒られそうだけど、誰しも才能がなくても活躍できるってのは、逆に言えばいちばんむづかしいことだからなー。才能を言い訳にできない世界で戦っている人たちの、それはそれは恐ろしいほどの本気度たるや。


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