質問するために質問を考えない。

*質問ウォタクのぼくの手帳には、いくつかのページに、その日に思いついた質問がメモされている。コレクトしてもなんの役にも立たないし、正直、そこまで熱はない(じゃあ、ウォタクじゃないじゃねーか!)。会話の流れや、考えているうちにぱっと思いついた質問を、「これはあの人に聞いてみたいなぁ」と忘れないようにメモしているだけの話だ。ぼくは汽車、じゃなかった記者でも面接官でもないので、質問をするために質問を考えているわけではない。ただただ会話の中で気になったことがはじめにある、というだけだ。

この前は「うそ」についてぼーっと考えていた。うそをつかずに今まで生きている人って、たぶんいないんじゃないかな。「おれは今まで、ひとつのうそもついたことねえぜ」って人がいたら、どーにもうそっぽい。本当のことだけを口にしながら、すべてに正直に、素直に言える人は、ほっとんどいないと思う。ハナクソ程度のちいさいものから、国家単位の大きなものまで、なにかしらのうそをついたことはあると思う。

そう思えば、だよ。「生まれて初めてついたうそ」ってなんだろうねー?記憶を遡ってみても、なかなか思い出せない。小学生の頃にうそをついた記憶はあるが、それが「生まれて初めてか」と問われれば、確証はない。

じゃあ逆に、人は生まれて初めてのうそをどうやってつくのだろう?いや、つくことになってしまうのだろう。生まれてすぐの頃は、ことばが話せないので「うそ」のつきようがない。それがどんどん話せるようになってくるが、それでも言葉を扱っている最初のうちは、うそなんてつかずにいたと思うんだよね。それがどうして、「うそ」をつくことになってしまうのだろう。

聞いている大人を楽しませたかったのか、それとも責任から逃れたかったのか。そもそも「うそ」って概念を、どうやっておぼえるんだろうね。「そんなこと、ありえないじゃーん!」ってのを絵本や映像や何かしらを通しておぼえていくのだろうか。自分が初めてついたうそ、思い出したいもんだなぁ。思い出せないってことは、物心ってやつができる前にすでについていたのだろうか。

・・・なんてことを考えているうちに「生まれてはじめてついたうそっておぼえてますか?」って質問が生まれるのです。それを忘れないうちに、あの人やこの人を思い浮かべながら、書き残しておく。そうして、ワタクシの質問リストはできているんですよねー。


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