見出し画像

年末限定社交辞令

*昔からずっと年末が苦手だった。この「一年が終わっていく感じ」にずっと慣れない。やり残したことが山ほどあるような気がして、この一年で自分は何かできたのだろうかと、振り返って後悔や反省がたくさん出てきてしまうのだ。これはもはや性分なので、慣れているのだが、この年末総決算はなかなかずーんとくるものがある。さみしいんだよなぁ、年末って。

今年の年末はけっこうバタバタしていて、気付けば30日になっていた。仕事の打ち合わせが立て込んだり、この年末年始もやらなきゃいけない仕事があるっちゃあるので、このままバタバタと新年を迎えて、バタバタと音を立てて始まりそうだ。どこか2日ほどは家で本を読んだり映画を観たりするだけの、だらだらした時間を過ごしたいが、それは年始になりそうである。今日は大掃除、明日は大晦日。年越しそばの準備や、おせちを受け取りに行ったりしなきゃなんない。

ここ1週間ほどで会った人に「今年最後かなぁ」なんて言ったり言われたりするあの感じが好きだ。「最後かなぁ」とか「いや、もう一回くらい会うんじゃない?」とか、年末の社交辞令なんだけど、どこか本音のような気もするし、さらっと言える「よいお年を」という決め台詞もある。この時期限定の「さようなら」に代わる「よいお年を」ということばは、ぼかぁ好きだな。さようならには含まれないニュアンスがあるような気がして。

そういえば「あけましておめでとうございます」は、言うのがはばかられるというか、小っ恥ずかしい言葉なのに「よいお年を」はさらっと言えるのはなんでなんだろうなぁ。ただ単に、言葉として短いからだろうか。仰々しくないからだろうか。「良いお年をお迎えください」まであったら、あけましてと同じくらい小っ恥ずかしい気がする。

そんなこんなで、今年が終わろうとしています。相変わらず年末の空気は苦手ですが、みなさん今年もありがとうございました。さてさて皆さん、今年もよいお年をねー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?