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「再発見と書きかえ」さまざま

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写真は映画「ウイークエンドラブ」の主役。原題は「A Touch of Class」。
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ハッシュタグとはなにか

ハッシュタグとはなにか

少しずつつけていますが、よくわかりません。そもそも自分の過去の記事を検索しやすくするためにつけ始めましたが、タイトルのキーワードなどからの検索が、よくわからないのでハッシュタグをつけたい記事を見つけるまでに時間がかかっています。

わたしは、最初に構造的に考えられない典型的な人間ですな。行き当たりばったりで量産してしまってから整理整頓するため、構築的というより刹那的です。目的を見失い、全体に流され

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「映画を超えても、いいですか」展

「映画を超えても、いいですか」展

2013年10月25日、観てきました。82枚の映画ポスター。絵画と違って狭い空間で、お客も少なくて、でも映画はやはり大衆のものですから、仰々しくなくて、むしろ好感。

映画のポスターは決まったサイズの枠組みの中で工夫する、スクリーンという枠が決まっている映画そのものを表しています。

巻頭いきなり「悪魔の発明」に感涙!!このポスター展の時代とそのものと同時代でした。でもゼマンの存在そのものが、世界

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武侠マスター・マックスと再会

武侠マスター・マックスと再会

なぜ武侠ものに惹かれるのか考えていたら、中学校教科書にあった中島敦の「山月記」が不意に。

マックス・チャンの新作「異境の狂刃」を鑑賞。
中国百度の動画配信iQIYI(アイチーイー)で、配信された模様。もはや、製作もなのか、いわゆる映画館で公開されたのか、さっぱりわかりません。
主演の張晋が、「マスターZ」のマックス・チャンと気づいたのは、武具を開封するあたり。

昭和のチャンバラ好きには普通の物

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わたしを映画館につれてって、くれた人々に感謝

わたしを映画館につれてって、くれた人々に感謝

わたしを浅草ロキシー「シンドバット黄金の航海」に連れて行ってくれたいとこに感謝します。初めて見た「封切洋画」。
日本公開は、1974年12月21日。1975年のお正月だったかも。小学校4年生かな。

翌年たしか母が、同じ浅草ロキシー「ジョーズ」を観に連れて行ってくれたはず。母にも感謝します。「ジョーズ」は年齢制限がなかったのですね。

1979年5月5日、日比谷みゆき座「料理長殿ご用心」の初日。同

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韓国映画の感想2009-2015

韓国映画の感想2009-2015

とにかくこの10年近く、ほとんど韓国の映像作品とは距離をとってきました。意欲的に鑑賞していた時代の感想文を集めてみました。

メモ1
この頃----ジェイソンライトマンとニックカサベテスという2代目監督の映画と出会いました。ハリウッド式から距離をとった若手だったかも。

メモ2
wiki検索1----世界三大映画祭と言われるカンヌ国際映画祭(パルム・ドール)・ベルリン国際映画祭(金熊賞)・ヴェネツ

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読書の感想 ダブル受賞なのに少し退屈「木琴デイズ」

読書の感想 ダブル受賞なのに少し退屈「木琴デイズ」

「木琴デイズ・平岡養一天衣無縫の音楽人生」は第36回サントリー学芸賞と第24回吉田秀和賞のダブル受賞作ということ。しかし、わたしは一気に読めるほど夢中になれませんでした、なぜかしら?
サントリーのサイトに川本三郎の選評がありました。(下に採録)
「きちんと木琴の歴史を辿りたい」「評伝は、何よりもまず対象への敬愛がもとにならなければ」全くその通りだと思います。
文章から楽器そのものや演奏に対する想像

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音楽の感想 ウルトラ「baroQue」

音楽の感想 ウルトラ「baroQue」

「今、我々を取り巻く自然界の一部が、不思議な身動きを始めようとしています。そうです。ここは全てのバランスが崩れた、恐るべき世界なのです。
これから90分、あなたの耳はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中に入っていくのです。」

猛暑下のラモー----下記の財団の助成公演になっていました。時代はかわったものです。メセナの時代が終わってずいぶんたち、篤志家のトリクルダウンの時代になったのでしょうか

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山崎先生のミームを感じるシルヴァン・旭西・ギニャール著「筑前琵琶選集二十二曲へのいざない」

山崎先生のミームを感じるシルヴァン・旭西・ギニャール著「筑前琵琶選集二十二曲へのいざない」

筑前琵琶のシルヴァン・旭西・ギニャール氏が音源付きのデジタルブックとして、ご自身の研鑽された筑前琵琶を紹介する資料が公にされています。
階位について、楽譜についてなどもさらりと触れられています。

日本の琵琶とその語り物音楽の多様性が、グローマー氏の「瞽女と瞽女唄の研究」のような形にさせなかったように思います。
デジタルやらネットやら、なにかのきっかけに検索をしていくと、おっ、こんなものがでていた

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便利になったはずなのになかなか観られない映画

便利になったはずなのになかなか観られない映画

ある方のnoteを拝読して、ふと思い出した1本の映画があります。
「プロヴァンスの恋」(1997年日本公開)といいます。
かなり古臭い騎士道物語。いま大河ドラマを鑑賞していると、なにやかや日本は抑圧の少ない国ではないかと、感じてしまいます。
映画はコレラ禍の南仏の話。
「木を植えた男」のジオノ原作。日本では「木を植えた男」はバブル期に公開されました。
そして、バブル崩壊後メイルの著作で南仏プロバン

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100分de「関心領域」感想を補足

100分de「関心領域」感想を補足

NHKの「100分de名著」。2024年2月はローティの「偶然性・アイロニー・連帯」という本でした。
「関心領域」を想い出しつつ、気になるところをスクラップ。
わたしがもっとも気になったのは、戸田恵子の朗読セットがコーヒー店だったことです。サービスマンまで登場。「カフェの役割」を暗示させます。
「寛容の度合いを増大させる」ことが「クラブ⇒いつものお店」にはできそう。

言葉を使って命名することの恐

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「ロボット」について

「ロボット」について

老人と介護ロボットの悲惨な映画「素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー」を観たので、ロボットにはロボットということで、チャペックの戯曲「ロボット」を読みました。ガリレオ(福山雅治主演のシリーズ)を観て、ふとガリレオ(ブレヒトの戯曲)を想い出すように。この映画は前年に「最強のふたり」が公開され、その流れで「ちょっぴり切なくて、愉快な友情物語」風に宣伝されたように記憶しています。残念ながら後輩

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映画の感想 「関心領域」となりのルドルフ

映画の感想 「関心領域」となりのルドルフ

うかつな勉強をしたので、すっかり主人公ヘスを副総統ヘスと勘違いして観ていました。副総統は、単身赴任で家族はオシフィエンチムに住んでいたのか、たしかに副総統以下幹部の家族が話題になることはあまりありませんから----と、そんなわけはありませんでした。
昨年夏の「シモーヌ」のときと同じ誤解観賞。
でも一方では、誤解観賞も悪くないと。思いのほか興味津々に観ようとします。それでも、映画「関心領域」は退屈で

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2018年春、映画の見方について

2018年春、映画の見方について

ある知人から次のようにいわれたことがあります。あなたと映画の話をするとき、あなたの言っていることや伝えたいことはさっぱりわからない、ぼくには理解不能です、と。
わたしは、まず映画は楽しむものである、という考えがあります。暗闇に2時間椅子に固定されて、強制的に編集された動画を見せられます。今のシネコンになって中で飲食ができるようになりましたが、子供の頃の家のテレビが開放型の身体自由な鑑賞なら、映画館

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コンサル映画、喜剧「蒲公英」1985「美味拉面」

コンサル映画、喜剧「蒲公英」1985「美味拉面」

実は7、8年前に初めて観ました。中国語字幕付き。「お葬式」の才能はよくわかったのですが、こちらが子供でついていけなかった、というのが正解のよう。「タンポポ」初見でも同様。なかなかこってりした濃厚な映画でした。濃厚なという意味は、ビスコンティのような鈴木清順のような、はたまたブニュエルのようなチョットエロチックでデカダンなスケッチが交錯します。わたしは十分にグルメ映画だと思いましたが、妙に分別くさい

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