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そのお店は、大きな街の片隅にある、陽の当たらない路地裏の、さびれた通りにありました。 昼…
それは、ある三日月の静かな夜のことでした。 お店の前で、一匹の黒猫が、淋しそうに鳴いてい…
陽の当たらないお店の棚のその奥に、その千代紙はありました。 その場所は、お店の灯りもほと…
その電球は、お店の奥にありました。 いつも、天井からぶら下がって、傘のような帽子をかむり…
ある夜、お店に、一羽の蝶がやって来ました。 どこから迷い込んだのか、その蝶は、お店の中を…
そのバケツは、錆びていました。おまけに、穴も空いていました。その上、少し凹んでいました。…
ある朝、お店のおじさんは、いつものように、朝の散歩をしていると、道端にあるゴミ捨て場で、あるモノを発見して、こっそり持って帰りました。 それはいかにも、色がくすんで、いたる所に傷がつき、見るも哀れな姿でしたが、おじさんは、そんな姿がいじらしく、そしてなんだかもどかしく、連れて帰って来たのです。 お店に戻ると、おじさんは、ポケットからそれを取り出し、ハンケチで拭いて、綺麗に磨いて、お店の棚の一番すみっこに置きました。 それから何日かして、ある夜お店に、一人の青年がやって来
ある夜、お店のおじさんは、お店の奥で、本棚にある古い本を整理していました。 そこには、古…