あれから5年

すでに会社を定年退職されている方が亡くなったとの事実を知った。67歳だったという。現代にしては若いと思う。その方と出会ったのは、とある工場に手伝いに行った時だった。たまたま同じ時期に手伝いに行ったのだが、現地で開かれた飲み会の席で話をして、どうやらとても偉い人だったっぽいことがわかった。どこかの工場長されていたようだ。革新的なことを色々とやられていた方で、その当時でもう60を超えていたようだったが、非常にエネルギッシュな方だなという印象を受けた。

その後、ひょんなことからヒアリングをさせて頂く機会が設けられて、会社の会議室で再びお会いした。当時、自分は精神的にあまり元気では無かったのだが、それでも話を聞きに行ったということは、何か今後のヒントになるようなことを得られるかもしれないと思ったのだろう。実際、ヒアリングの内容は自分には知らないことばかりで、素人の、若造が聞きに行って大丈夫かな…と思ったが、そんなことはお構いなしに色々なことを教えてくださった。その縁もあって、その後に別のプロジェクトで調査メンバーに入れてもらったこともあった。

そういえば、ヒアリングの時に、食べている物の話をしていて、体に具合の悪いところがある、みたいな話をしていたことを思い出した。そうか、その時から闘病をされていたのかもしれない。今日、そのヒアリングのメモを改めて見返した。5年前のことだった。あれからしばらく月日が流れた気がしたけど、まだ5年しか経っていないじゃないか。

ヒヤリングの内容を、直接的に今、活かせているわけではないかもしれない。それでも新しいことに挑戦しようという気持ちは変わっていないし、聞いた内容ももしかしたら、今後どこかで繋がるかもしれない。あの時、何も知らない自分にわざわざ時間を取って教えて頂いたことを忘れないように、今日はこの文章を認めようと思う。ご冥福をお祈りします。

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