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可能性があるならば

冬のオリンピックが北京で開催されている。昨日は、フリースタイルスキー男子モーグル決勝で堀島行真選手が今大会日本人初となる銅メダルを獲得し、幸先の良いスタートとなった。上位6名が決勝3ラウンド目に進出し、堀島選手は途中バランスを崩しながらも、見事に80点超を獲得した。目標の金メダルには惜しくも届かなかったが、最後まで諦めなかった強靭なメンタルに感服した人も多いはずだ。

一方、4年前の平昌で銅メダルを獲得した原大智選手は、決勝の2回目で7位となり、惜しくも3回目に駒を進めることができなかった。しかし、プレッシャーのかかる舞台でも実に楽しそうに競技をしていた姿が印象的だった。原選手、実は本職は競輪の選手であり、モーグルとの二刀流だったのである。競輪との二刀流といえばスピードスケートのイメージが強かったが、モーグルでも成立するのだなと驚いた。

競輪との二足の草鞋には、批判的な声もあったという。しかし、理解ある人に見守られながら、今回もオリンピックに、しかも決勝の舞台に上がったことは本当に素晴らしいことである。日本では、一つのスポーツだけをやるような風潮がある。幼少期は様々なスポーツを経験して、自分に合うものを取捨選択するべきだと思うが、一競技に専念してしまう傾向がある。そんな中、記事を読むとわかるが、様々な競技からの転向した競輪選手がそこそこいるようだ。

他のスポーツでもこうした流れがあるといいと思うし、身体能力の優れたアスリートの可能性は一つだけないことを示している。ただ、原選手がモーグルで楽しそうにしていたのは、本家の競輪でかなりのプレッシャーを受けているからこそだったのかもしれない。口で言うほど、二刀流が簡単でないことをよく表している。

それにしても、あんなにコブのある斜面をあのスピードで降りて、さらにエア(ジャンプ)を決めるスキーヤーの技術、そして度胸は同じ人間とは思えない。一歩間違えれば大怪我にも繋がるはずなので、スポーツ選手は本当に大変な職業であるなと思う。

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