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いいアプローチは必ず身体がそのように応答している。その逆も然り。アプローチそのものより実態の確認ができているかどうかが大切。

前に「まっすぐが、まっすぐではない」という記事を書きました。

前の記事に書いてあることと、これから書くことでは矛盾している表現がでてきます。これは対象となるクライアントの認識や状態が人それぞれ異なるためのものです。また以前より私自身の整理も進んでいるので、それによる表現の変化もふくまれています。



本人が思う「まっすぐ」を辿ると歪んでしまうことがあります。

1枚目(普段どおりに立つ)
2枚目(アプローチした後の立ち姿勢)


1枚目の写真はいつも通りに立ってもらったものです。 2枚目はアプローチしたあとの感覚で立ってもらったものです。1枚目の写真では「右へ傾いている」ことがわかりますが、本人にその自覚はありませんでした。2枚目の方が「左へ向いている感じがする」と言っていたので本人の認識と実際の身体のまっすぐがズレていることがわかります。

この方の抱えていた不調(悩み)は 、
・右膝の痛みが続いている
・腰の痛みもある
・膝の痛みがある間はスクワットやマシンなどの運動を止めている(その間は運動をしていない)
・治療はしているが痛みが治らない
・脚長差があり年々背骨が歪んできている
でした。

わたしが身体を見て触れてみて感じたことは、『普段の立ち方や身体の動かし方を変えていかなければ改善しない』であり、この日にアプローチしたことは、
・足首のストレッチ
・お尻のストレッチ
・スクワット
の3つです。

このアプローチのあとに2枚目の写真の立ち姿勢となり、本人の感覚としても「膝の痛みはなく軽くなっている」「腰の痛い場所が伸びて楽になった」なのでアプローチはうまくいっています。

ただ大切なのはアプローチ直後の痛みの変化より、一人で生活している日常で痛みが再発しないことです。そのためにも「日々痛みがどのように変化しているか」「身体の使い方を変える取り組みができているか」「本人の認識が変わっているか」などを追いつづける必要があります。

アプローチした直後、施術した直後だけ痛みが取れたとしても、時間の経過とともに痛みがぶり返してくるのはよくある話です。リハビリも同じでいかに痛みを再発させないか、痛みのない時間をいかに持続させられるか、が大切です。

だからこそ毎回クライアントの状態を確認し、一人ひとりに合わせたアプローチを実施しています。そしてアプローチした結果、身体がそれに対してどう応答しているか、実態を丁寧に観察する必要があります。そうでなければ決して効果は得られないです。はじめから「身体に効く〇〇」と言えることはなく、そういうものは幻想に近いと思います。


身体の不調や痛みに悩んでいる方は「不調や痛みが当たり前」と思わないでほしいです。運動で、リハビリで、不調を回復させ痛みを解消させることができます。「脊柱管狭窄症」や「腰椎椎間板ヘルニア」などの診断名がついているものでも同じです。そういったものに気持ちが負けることなく「必ずよくなる」と信じて進んでほしいと願っています。




身体の不調や痛みの相談などがあれば「ボディケア・トライアルコース」へお申込みください。お話を交わし、身体を動かしアプローチをする方向を探りましょう。


5月17日(金)〜19日(日)にかけて、安曇野・穂高養生園をお借りしてワークショップをおこないます。身体の相談をしたい、身体を動かしたい方はどうぞお申し込みください。


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