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菜園&リゾートライフ

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菜園のあるWell-Being ライフを共に学び、考え、試してみたい方にお勧め。  掲載するコンテンツは、 ◆ リゾートで出来る「畑のあるライフスタイル」の実際を紹介     ◆… もっと読む
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#夏いちご

いちごの在野研究所を目指して@伊東・伊豆高原 第5回 夏イチゴ 定植後初期45日間に実施した栽培管理

品種開発元の栽培ガイドと公開文献を参考に試行錯誤 実施課題① 購入培土の品質・信頼性チェック 家庭菜園以上/副業農以下の環境でのいちご栽培を行う場合に、留意すべき点は購入培土の品質・信頼性チェックである。  いちご産地では、いちご栽培資材に対する知見・経験を有する地域の農業資材業者(JA含む)が存在しており、いちご生産者はそれらの資材事業者より、一定の品質・信頼性のある農業資材の調達が可能である。しかしながら、いちご産地でない地域で、家庭菜園以上/自給農/副業農以下の農

いちごの在野研究所を目指して@伊東・伊豆高原  第4回 夏イチゴの栽培ガイドを、伊東・伊豆高原用にカスタマイズ

いちご生産者用と家庭園芸用の両方で通用する栽培管理方法を模索 準備課題 栽培環境・方法の選択肢を考える 伊東・伊豆高原の地域の特性から、副業型のイチゴ生産者用と家庭菜園用の双方に適した栽培環境・方法を考えることとした。 夏イチゴについては品種開発者の信州大学の試験栽培データを参照。栽培条件の基礎資料として活用することとした。 いちごは果菜類の中で出荷金額では、トマトに次いで2番目に大きな農産品である。 1990年代から、自治体・JA等で品種開発が進み、各自治体(県単位

夏イチゴ試験栽培2023 4月観察の特筆事項 @ビニールハウス栽培(高設ベット)

4月の夏イチゴ苗の生殖成長は想定より早く推移 4月中旬のビニールハウスの内部の温度は午前10時には30度を超える。株の栄養成長も、花房出現/出蕾/開花/着果の展開の生殖成長も旺盛な動き。 花房の生殖成長: 4月中旬に花房1本以上がほぼ出揃う 4月16日時点(定植後24日)で、発泡スチロールベット方式の高設栽培システム、東北の農業関係研究所が推奨するハンモック方式の高設栽培システムのいずれも、出蕾はほぼ全て出揃い、8割程度が花房化展開が進んでいた。 高設ベットの方式によ

「大人のイチゴ農園」マガジン再旗揚げ

2-3年前に、会社株式公開・会社代表の経験のある経営プロ達と、大人のいちご農園倶楽部を立ち上げてみた。 『 倶楽部のスローガンは、大人の幸福~Well-Beingを創るのは、共に学び、考え、やってみる大人のコミュニティだと思う。』 【筆者の背景】 筆者は、掛川で家族のいちご栽培(中規模栽培)を数年手伝い、伊豆高原に移住後にビニールハウスを借りて就農して5年。いちご作りに携わり10年以上が経つ。会社勤めの時の同僚・OB会では、伊豆でいちご農家をやっていると自慢している。小規

夏イチゴ試験栽培2023 栽培環境続き

当初から最大の課題は、真夏の高温対策夏イチゴ試験栽培では、長野県で夏イチゴ栽培をしている生産者を訪問し、栽培環境(特に真夏の高温対策)についてお話をお聞きした。 冬春いちごの農家としては、設置装備に馴染みのない対策を取っていた。具体的には、以下の様に、ビニールハウス内で取りうる様々な設備を装備していた。  ●「ミスト機器」によるハウス内冷却、適宜運転 ● 自動開閉の内張り遮光カーテン、午前11時頃からの日中最高温度時間帯    の遮光によるハウス内温度低下 ● 点滴チュ

アジア農業専門家が、「生育データから夏イチゴ栽培の課題を読み解く」第2回 収穫データ実績 

試験データ① 収穫量推移結果(1株あたり平均果重) (編集部)  今回の渡辺さんが、試験栽培した屋外プランター環境で、1株あたりの収穫量が、信州大学公開文献「信大 BS8-9ʼの 品種特性と栽培指標」の試験データと比較しても、遜色の無い栽培結果となっています。 試験栽培を始めるにあたって、そのような高い収穫生産性を実現できると想像していましたか? 1株当たり平均果重の推移(単位 g) (渡辺氏) 普通に育ってある程度は実もなってほしいとは思ってました。長さ50cmのプラ