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「本」とのコラボから生まれる、新しい滞在価値の提供

今般のコロナ禍によって、ステイホームを基本としたライフスタイルが多くの方々に定着するのと同時に、旅行客の宿での過ごし方にも大きな変化が生まれました。

こうした消費者動向の変化に合わせて、皆様の宿でも様々な工夫を凝らした新たな取り組みを展開していることと思います。そんな中で、「本」を友としてくつろぎの時間を楽しむという日本出版販売株式会社(以下日販)のユニークな提案が、大きな話題を呼んでいます。

今回は、そんな本とのコラボによって誕生した新たなビジネスの事例をご紹介します。



1.新事業を提案する、国内最大の出版販売会社「日販」

日販は、1949年の創業以来、全国約3,200社の出版社と約5,000店の書店、さらには約30,000店以上のコンビニエンスストアを結び、業界屈指の流通システムで書籍・雑誌、雑貨などの円滑な流通を担っている国内最大の出版販売会社です。

また、日本の文化の担い手として「人と文化の繋がりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける」というグループ経営理念のもとに様々な事業を展開し、その事業の1つとして企画・選書・イベント運営・空間プロデュースなどを通した「本のある空間づくり」を提案しています。


2.本と宿との新たな関係づくりを提案、ブックホテル「箱根本箱」

その展開事例が、箱根町強羅に2018年に誕生して以降、観光業界で大きな話題となっているブックホテル「箱根本箱」。

日本初の「本が実際に買える、本をコンセプトにしたホテル」で、その名の通り、館内に置いてある本をすべて購入できるのが最大の特徴となっています。

館内には「衣」「食」「住」「遊」「休」「知」をコンセプトに厳選した新刊、古書、洋書など、年齢・性別を問わず幅広い方々の多彩なニーズや興味に応える約1.2万冊もの書籍が豊富に取り揃えられ、上質で心地よい空間に抱かれながら、心おきなく本の世界を堪能できる贅沢な時間が流れます。

お客様が滞在中に手にした本が気に入れば、その場ですぐに購入ができるというこの新たな宿のスタイルは、本好きのお客様からの絶大な支持を得るに至り、オープン当初の想定を大きく上回る宿泊実績となって表れています。


3.本との出逢いをプロデュース、新スタイルの書店「文喫」も話題に!

さらに「箱根本箱」と同時期に日販が手がけた事例が、東京六本木に誕生した「文喫」。入場料のある新スタイルの書店として、こちらも数多くのメディアに取り上げられ話題となっています。

本をもっと好きになってもらうために、これまで以上に「本をゆっくりと選べる空間」づくりに工夫を凝らしている「文喫」では、人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約3万種・3万冊の書籍と約90種類の雑誌などを販売。

また店内には、お客様が一人でゆっくりと本と向き合える閲覧室や、複数の方で利用できる研究室、軽食を楽しむことのできる喫茶室なども併設しています。

選書にあたっては普段はあまり出会うことのできないラインアップを交えるとともに、お客様が一冊の本を手に取った際に、その興味をさらに深め、広げるような関連する書籍がごく自然に目に留まるよう配慮が施されるなど、館内のそこかしこに新たな本との出会いが演出されています。


4.「本」とのコラボは、くつろぎを提供する旅館ホテルの新たな切り口に

人にゆっくりとしたくつろぎの時間をもたらす「本」は、旅館ホテルの新たな個性を具現化できるのはもちろん、ビジネスのアイディアや閃きを喚起できる点から、ワーケーションの取り組みの一環としても、とても親和性の高いモチーフです。

館内の遊休スペースやワーキングスペースに「本」を切り口としたコンテンツを導入し、一人ひとりのお客様にマッチしたブックディレクションサービスを行ったり、ホテルでの読書を「静かさというアクティビティ」という新たな価値として提供することは、貴館のブランド力のアップにも大きく貢献するはずです。

デジタルでは得られない、人間のいわば本能をくすぐる魅力的な体験を提供できる「人と本との出会いの場」の実現。

これに加えて選書の面でも、例えば地域の歴史や文化を深掘りするなどのアイディアを加えれば、これからの貴館ブランドを確立するための多彩な展望も見えてきます。

ただ、こうした新たな取り組みを具現化するには一定の資金が必要となるのも事実です。そこで新たな挑戦への資金として、2022年も実施される「事業再構築補助金」などの活用を検討してみてはいかがでしょうか。


株式会社エイエイピーは、旅館ホテルのプランニングから建装までをご提案する「リノーヴァ」という専門部署を有しています。

今回ご紹介した日販の新事業サービスのご案内はもちろん、補助金とセットでのご提案によって、貴館の新規顧客や新事業の開発、また宿の再構築計画への挑戦を後押しさせていただきます。

新たな取り組みを模索されている方は、些細なことでもぜひお気軽にご相談ください。

※2022/03/10公開の記事を転載しています


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