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4つの約束(読んで考えたこと)

本と著者について

ドン・ミゲル・ルイス Jrというメキシコ系アメリカ人が書いた
「4つの約束」
(2020年11月17日時点で1320円)の要約を聴きました(オーディオブックだから)。

これは、誰かがおすすめしていた本をAmazonの欲しい物リストに入れていたもので、ふと思い出してScribdで探したらあったので聴いてみました。

Scribdは英語の電子書籍、オーディオブックが読み放題のサイト。そこにこの「要約本」のオーディオブックがあったから運転しながら聴いた本(要約本は時間短縮になるのでとても助かる。内容が好きだったら全部また聴き直してもいいし)。

原題は「The Four Agreements」で、直訳だと「4つの合意」だけど、自分との合意だから「約束」と訳したのはうまい!と思った。

内容がNVCに通じるものがある部分があったのと、自由と選択、自分を大切にする、というメッセージを手段のところに落とし込んだ感じが気に入っています。そして、このnoteでエッセンスを書くことで誰かにも役立つといいな、と思って書いています。興味を持ったらぜひ本を読んでふに落とし、理解を深めてください。
注:NVCはNonViolent Communicationの訳で、日本語では非暴力コミュニケーションと呼ばれています。共感コミュニケーションとも呼ばれます。
詳しくはこちらをご参照ください。

超絶ネタバレでシェアしたいところを書くか、著者と訳書を出している出版社や携わった人に敬意を示して感じたことを書くか悩んだけど、この約束4つを書いても、本を全部読んだのとは受け取れるものが違うと思うのと、本屋さんで目次をみたり、パラパラっと探したら約束は見つけられるよね、と思うので約束は4つとも書きます。

ちなみにこの著者の「The Five Levels of Attachment (執着の5段階)」は翻訳されてないみたいだけど、これもよかった(これは要約本じゃなくて全体を聴いた)。

ちょっとここで約束を紹介する前に気になった言葉を2つ。(英語版からの抜粋なので日本語版で書いてあるのとはニュアンスが異なるかも)

===========

パーフェクな人はいないし、パーフェクトになれる人もいないし、人生でパーフェクな物事もない。

===========

すべての物事は自分の中にあり、すべてのことが可能。自分との約束を選んで、地球という惑星のことを思う。

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内容もさることながら、パーフェクトとすべては違うのか、そうか、違うよね~、と思ったり、いろいろ感じるところがありました。

※ところで、このnoteには、たくさん私の考えが詰まっていることをご理解ください。だから、この本が言わんとしていることを理解したい人はこの本をぜひ読んでください※

この著者ドン・ミゲル・ルイス Jrさんは、アマゾンの内容欄に
『カスタネダの流れをくむドン・ミゲル・ルイスは、古代メキシコの「トルテック」の智恵にもとづいて、われわれを覚醒させ、人生をすみやかに変え、真の自由と幸福をもたらすことができる力強い教えを『四つの約束』としてまとめた。』
と書かれていて、カスタネダさんって誰?と思ってググったら、
  「呪術師と私 ドンファンの教え」などという本を書いた
   カルロス・カスタネダさんという人らしい。
このカスタネダさんは、西洋で言われていることが全てじゃないよね、と「西洋的な生活に慣れることで、人間としての本来持っている力をどんどん退化させている」というようなことを言っていたみたい。
その流れを組むと言われるだけあって、「執着の5段階(抄訳)」では確かに口述で受け継がれる叡智、みたいなものを感じた。

自由を取り戻すのに役立つ4つの新しい自分との約束

「4つの約束」は、よく人が無意識に決めていること、やっていること、それは選んですらいない、ということを気づかせ、その代わりにこれを意識するのはどうだろうか?を提示しています。

例えば、コミュニティ内、社会、国内でのルール(規律や法律、道徳観念など)はそこにすでにあって当たり前のように受け入れてきたこと、そして自分の名前ですら自分で選んでいない、ということを言っていて「自分の名前を選ぶ!」と思ったけれど、NVCの講座などで「今日呼ばれたい名前」を言ったりするのはこの「自分の名前を選ぶ」につながっているかも、と思いました。

そして、こうやっていろいろ選んでいない私たちなのだけれど、自由を取り戻すのに役立つ4つの新しい自分との約束が選べますよ、と4つの約束の提案をしています。

自由を取り戻す、というのは最近の私のテーマで、「今の自分がいかに自由じゃないか」に気づいちゃったので、この本は響きまくりです。

「自分解放」に役立ちそう。

私が自由じゃないと感じているのは、私にいろんな思い込みとか、善悪とか、こうしたら幸せになれるんじゃない?というのがあって、そうしたことにより無意識に枠組みを作ったり持っていて、その中から選んでいるから本当の意味では自由じゃない、ということ。
「この宇宙にある何でも好きなものから選んでね。手段や誰と、というのもクリエイティブに組み合わせてみて」、というのと、「この予算で手に入るものを選んでね。あ、それからお金を手に入れるためにはこれとこれがあるけど、どっちがいい?」では自由度が違う。
自由が何でも素敵か、というと自由には危険があるかも知れないので一概にそうとも言えない。どちらを選ぶ、ってのも選択の一つとして付け加えると、「どっちがいい悪い」ではなく、どこまでいっても「何を選びたい?」だということです。
自由じゃないということは、自分が願っていることすら限られた中から選んでいて本当に願っていることを知らずにいるかも知れない、ということ。

そして、この4つの約束を活かしたら、自分の人生の中心が自分であることを感じられると思いました。

さらに、コミュニケーションで、
① 自分が感じていること考えていること を知り、
② 相手にそれが伝わるように 伝え、
③ さらにそれを伝えることでどんなことが起こって欲しいのか を「少なくとも自分が知っている」ことは大切だなぁ、と思っていて、それに通じるものがあると思って読みました。

さて、ようやくここから約束について書きます

4つの約束

~自由になって自分の人生を生きるために~(勝手に副題つけた)

1つ目の約束

あなたが使う言葉が正確にあなたが伝えたいこと、表現したいことを指すものであること。

(Be impeccable with your word. impeccableは「完璧」とか「非の打ち所がない」という意味で、peccableが「過ちを犯しやすい」なので、「間違って伝わらないように」という意味が込められていると思い、上の訳にしました)

言葉を正確に使うことによって、① 自分を適切に扱う ② 他の人、特に自分が大切に思っている人に向かってどう行動するか に活かします。

言葉が、自分の目的に沿っていて意図しているように使われる時、求めているものが得られる可能性が高まります。

そして、自分の目的や意図を知るためには、自分に対しても違和感ができるだけない言葉でプロセスする必要があります。私のオススメは体感や肚の感覚を使ってどれだけぴったり来るかを感じつつプロセスすることです。
そのときに、感情は「自分が頭で繰り広げているストーリーから来ている」可能性も忘れずに、丁寧に感じていきます。

この「言葉を正確に使う」というのは、思考が言葉に頼っているのを考えると、そりゃ大切だよね、と改めて思いました。
それと同時に、ここでは「言葉」と限定されているけれど、「表現」に置き換えると、それがジェスチャーやダンス、音楽、絵、映像、などなど、お互いの気持や考えが伝わる形であれば、言葉に限定することなく自分と相手にとってメッセージの伝達に適した形で、できるだけ伝えたいことが伝わるようにする、というのが大切なんだろうなぁ、と思っています。

ここで、小学生の時に読んだ「お金と切手のひみつ」という漫画で学ぶ形式の本に書いてあった話を思い出しました。
昔、郵便料金を払うのが受取人だった頃(日本だったかも忘れていますが)、戦時中で物資やお金に困っていた庶民が考えたのは、例えば、「封筒の中に三角のものが入っていたら元気な証拠、四角だったらメッセージが入ってる」などとお互いに決めておいて、封筒にその形のものを入れ、三角だったら無事が確認できたので「この郵便は受け取りません」と郵便配達の人に返していた、という話。(そのためその後、差出人が郵便料金を払うように変わったというお話でした)
こんなふうに、私自身は、正確な言葉が編み出せれば素敵だけれど、「形」ですら必要なメッセージが届くこともあるな、と思っています。

2つ目の約束

自分の人生に起こることはそれがどんなことであっても個人的に受け止めないこと。

英語では、
Don't take anything personally, whatever it is that happens in your life. 

人生には、他の人が言うこと(これは自分のことを言うことも含みます。例えば「あなたはそそっかしいですね」など)がたくさんあって、自分が考えていることもそうした「他の人の考え」に影響されていることがたくさんあります。だから、個人的に受け止めようとしてもそれは他人の考えかもしれないので、あまり考えすぎない。そして、責任を取りすぎないように、相手に合わせすぎないように、とも書かれています。

これは「とはいえ、その『他の人』も『別な人の考え』やそれこそ『(他で他の人の考えを寄せ集めてきた)私の考え』も取り入れているからややこしいけど、集合意識とかそんな感じのことが混ざっているのかしら?」と思いました。だから集合で考えていることと自分で考えていることを分けて、その上で自分にとって大切なこと以外は「そんなに深く考えたり受け止めたりしなくてもいいよ」ということかな、と。これはNVCの護身術につながるのかつながらないのか、考え中です。

NVCの護身術は、他人の言動について、心のなかで、
例えば、批判に対しては、
「(あなたは)気に入らなかったんですね」といい、
意に沿わない褒め言葉に対しては、
「(あなたは)気に入ったんですね」という、というもので、
他人の考えや感じたことと自分のそれを分けるために使います。

3つ目の約束

推測をしないこと

英語では、Don't make assumption. Ask questionsとも書かれていました。

脳は、不思議&わからないことがあると、落ち着かないのでなんらかのストーリーを勝手に作る傾向があり、しかもそれを信じる、らしいです。

だから、例えば誰かとの間で何かが起こるとその理由や相手の態度の意味、その後に起こることがわからない事が多くあり、そうしたときに推測し始める。そしてその推測に沿って行動すると、誤解をもとにしていて事実や相手の考えていることとはかけ離れていく可能性が高いから推測をしない、ということ。

その代わりに何をするか?と言ったら、相手に聴く、対話する、ことを勧めています。

最近のわたしは、対立や行き違いはそもそも「あたり前」がお互いの間で違うかも知れないという前提も共有せず、「あたり前」だと思って伝えていなかったり、相手と自分の「善悪の定義」が異なるのに「いい悪い」を言い合ってヒートアップする、という可能性が高いということを学びつつあります。
「わたしはこの状況でなにがわからないのだろうか?」「相手のなにを知らないんだろうか?」「相手は私のなにを知っていてなにを知らないのか?」という視点が大事だなぁ、と。
知ってるつもりのことを一方的な目線で言い合うのではなく、そっちからみたらどんな感じ?こっちはね、といったことをお互い丁寧に伝え、聴き合うことでつながりやお互いが大切にされていることが感じられて安心という土台があってお互いの世界を融合させていくことができるのかな、と思います。
すべてを言語化するのは難しいけれど、知ってるつもりでお互い全く違う地図をみてあーだこーだ言うのではなく、まず地図をすり合わせてから目的地に行けるといいのかな、と思いました。(一緒に目的地に行くのをやめるのもあり)

4つ目の約束

常に最善を尽くす

英語では、Always do your best.

最初の3つの約束が成り立つためには、「なにがあっても最善を尽くさなければならない」とあって、最後にこれを言うのも面白いな、と思いました。
これは英語的な考え方なのか、はたまた日本人が書いてもこの順序になるのか、が私の興味を惹いています。

「最善を尽くす」に関しては、以前アーニーナ・カシュタン(Arnina Kashtan)さんというミキ・カシュタンさんのお姉さんでNVCの認定トレーナーさんが「私たちは、常に、常に、いい?常に、よ。常に!常に、最善を尽くしている。反応で行動していて残念に思う行動をすることもあるかも知れないけれど、それでもそのときに出来得る限りの最善を尽くしているの。そのことを忘れないで」と言ったことがあって、ウルっとくるくらい感動したました。だから、ここで言わなくても最善を尽くしていそうだけど、と思ってから、「あ、でもわざわざ言うことによって『もっと最善を尽くす精度が上がるのかも』」ということが浮かびました。

だから、上のアーニーナの言葉とともに、私たちは常に最善を尽くしている、その上で、自分の言動が自分の人生の使命、自分が意図していることに沿ったことなのか?を振り返るための約束、と捉えました。


こうやって4つの約束を並べてみると、大したことがないような、拍子抜けするような感じもあります。多分、わたしは、ここに書いていない内容やこの約束について語っている部分にも共鳴したし、それによっていろいろこころや頭が動いた感じがあります。

コミュニケーションや自分について、そして人生についての本が読みたい気分のときにおすすめの本です。

でも、これもいいけど、「執着の5つの段階」もいいので、またそれについても書きます。

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