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審査の類は退職前に済ませる。

嘘はついていない悪徳業者の手法を応用。

 移住先の賃貸物件の審査が通った。早期退職後に地方移住を行う場合、世間一般的には無職かつ、常識的な転居理由には該当しないため、審査が通りづらい問題がある。

 だから、都内から地方の物件を借りるのは、半月分程度の家賃はもったいないものの、審査の通りやすさを考えたら、在職期間中に契約すべきであると考え、今回はそれを実行した。

 本来であれば、こと細かに告知しなければならないのだろう。仲介業者に正直に話したところ、オーナーに直接確認して意向を確認した後に、管理会社の審査次第と言う結果となったので、契約理由をセカンドハウスとする体で強引に通した。

 オンライン対応して頂いた仲介業者も、仲介絡みで手数料が取れなければ慈善事業同然になるため、多少強引でも審査が通る可能性が高い方向で味方してくれることだろう。

 ゲーム理論ではないが、相手側の立場に立って物事を考え、ケース別の対処フローを想定すれば、もっとも期待値の高い選択が何かは自ずと見えてくる筈である。

 以前にも記しているが、私は正直に生きた方が何かと安上がりと言う持論があるため、基本的には正直者だが、状況に応じてハッタリをかます強かさは、長い人生で必要な場面は何度も出てくるから、不本意ではあるが時には致し方ない。

 退職前とはいえ、申請時には正規雇用で在職中、安定収入があることに嘘偽りはない。悪徳業者の手法そのものだが、退職時期を聞かれていないのだから、答えていないに過ぎない。通すものさえ通ってしまえばこっちのものだし、別に危害を加えようと目論んでいる訳でもないのだから結果オーライだろう。

 生命保険会社だって終身保険なら安心だと割高な保険料を支払わせておきながら、保険金額は通算かつ上限を設けている場合が往々にしてあるし、がん保険で悪性新生物だと、実態としてはがんと変わらないものの屁理屈を捏ねられて、保険金がおりず泣き寝入り。

 もしくは余命いくばくもない状況で裁判に持ち込まれて、決着がつく前に被保険者が最期を迎えることになったりする。大企業ほど顧問弁護士にお金を掛けているからタチが悪い。そうしたリスクを回避したいのであれば、関わらないのが一番である。

 「ずるい技法を学べ、しかし利用するな」は高橋がなりさんの脱負け犬10ヶ条のうちのひとつであり、利用しないのが紳士の嗜みというものだが、伊達政宗の名言でもある、「まともでない人間の相手をまともにすることはない」に則り、相手がずるい技法を行使してくる下劣な輩であれば、こちらも同様の手段を行使するまでである。

相手側の立場で考えると真実に辿り着く。

 先日にエポスカードで、永年無料ゴールドカードのインビテーションが、準備中に切り替わった旨の通知をアプリ上で確認した。2月に入ってすぐに準備中切り替わったことから、てっきり2月14日前後にチョコレート代わりに招待状が来るものだと期待していたが、一向に準備中から切り替わらないことから、3月中旬に届くものと思われる。

 これもインビテーションとはいえ切り替え時に審査が絡むため、何が何でも在職期間である今年度中に発行しなければ、インビは来たものの審査落ちという残念な結末を迎えかねない。

 そもそも賃貸契約と言い、クレジットカードと言い、なぜ資産持ちや会社経営者、多額を稼ぐフリーランスよりも、正規雇用の賃金労働者の方が社会的信用力が高く、審査が通りやすいかと言えば、有事の際に取りっぱぐれる可能性が極めて低いからである。

 仮に踏み倒された場合、資産家や会社経営者、個人事業主、フリーランスだと債権を差し押される際に、逃げられたり、そもそも差し押さえられるだけの資産がない可能性が高いが、正規雇用の賃金労働者であれば、毎月支払われる賃金から、社会通念上、生活に必要な一定額を差し引いた分は確実に差し押さえられる。

 キャリアを真剣に考えている人であれば、勤務先に支払いの催促の電話が来たらたまったものではないだろう。そうした万が一の事態のリスクヘッジとして、収入は平均以下でも、正規雇用の賃金労働者の方が社会的には信用されているのである。

 信用があるとは、失うものがある何よりの証拠なのである。来春からの私のように、早期退職をして失うものがなくなった人間は、並大抵の常識から外れた行動がリスクにならなくなる。

 例え外れ値的な金融資産や、そこからの所得があったところで、常識的には躊躇うであろう行動へのリスクが、保有資産に関係ない場合、その気になればいつでも無敵の人化するのだから、オーナー側は貸し出しを拒みたくなる気持ちは理解できる。

 ましてこの国の法律は弱者救済、消費者保護の色合いが強く、トラブルが発生しても、貸し出せるだけの資産があるとされるオーナー側が不利な展開になることは往々にしてある。

 そうした相手側の気持ちを推察することで、取るべきポーズが自ずと見えてくるが、人口減少社会によって、借り手がつかない状態が常態化すると、社会的信用皆無な人間を受容するだけの社会に変化するのかも知れない。

 それまでは強かに生きるしかないが、1日でも早く、住まいがないと定職に就けない。定職に就かないと住まいを借りられない、住所不定無職から抜け出せない負のループが断ち切られることを願う今日この頃である。


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