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心拍数が低いとリスクジャンキーになりがち。

心拍数が異様に低い私。

 私の生まれ持った素質と思われるが、心拍数が異様に低い。バイタル機器でモニタリングすると平常時にアラートが鳴動し続けるほどである。60をベースとする、45〜85の基準値に収まっていないのだ。

 別に医療ドラマにありがちな、絶命寸前で心拍数が低下している訳ではない。普通の人が毎分60回心臓を伸縮して酸素を送り込んでいるところを、私はそれの3分の2程度の回数で賄えてしまう体質で、通常の1.5倍強い心肺機能を持ち合わせているのである。

 所謂スポーツ心臓と言うらしく、アスリートなどにありがちな状態らしいが、私の場合は肝心の運動神経が並以下で運動嫌いなため、先天的なものと思われる。

 どれだけ激しい有酸素運動にも耐えられるだけの、優れたハードウェアを有していても、それを覆っている側がポンコツでは、宝の持ち腐れである。

 宝の持ち腐れだけであれば良いのだが、心肺機能が強過ぎると不整脈が出て健康診断で引っかかり精密検査を受信する羽目になる。職業柄、半年毎に健康診断を受信しなければならない鉄道員としては、心肺機能が強すぎる余り、余計なホルター検査で時間やお金、労力が取られるのだから都合が悪い。

 就寝中に心拍が30を割ったり、3〜4秒間心臓が止まることもあるらしく、睡眠時無呼吸症候群と似ていると感じだが、あちらは呼吸が止まるのであって、心臓が止まるわけではないから、突然死のリスクは前者のほうが高いのは言うまでもなく、医師によってはペースメーカーを推奨されることもある。

 しかし、運動を行えば通常の心拍数に戻るし、同じ心拍数でも絶命寸前で低下しているのと、心肺機能が強靭で少ない心拍数でも酸素が循環できているのとでは状況が異なる。

 ペースメーカーは前者の人に適合するもので、スポーツ心臓の人は数値以外の異常がないわけで、医学は専門外だが処置が必要なケースは基本的にないと思われる。養老孟司さんの言葉を借りれば、「医師が数字と向き合うだけで、患者と向き合わなくなった」事による弊害だと言える。数字と向き合って、不用意に身体にメスを入れられては堪ったものではない。

心拍が低い人、サイコパス率高いらしい。

 そして強靭な心肺機能は健康診断で悪さをするだけではなく、交感神経の覚醒度合いが低いことから、感情の変化が乏しく、粗暴傾向が強くなりがちであり、反社会的な行動と相関するとされていて、サイコパスの素質を揃えている。

 通常であれば、緊張によって心拍数が上がりすぎると、基準値を超えて生物的に不快な状態となり、そこから抜け出そうと緊張状態から元の状態に戻ろうとする。これがいわゆる理性や心のブレーキと言われるものであり、これが備わっている事によって非行や犯罪の抑止力につながっているものと思われる。

 しかし、心拍数が低すぎて基準値を割り込んでいる場合、通常時が生物的に不快な状態であり、そこから抜け出そうと緊張を追い求めるようになる。

 普通の人なら到底耐えられないような緊張状態に耐えるだけでなく、緊張状態になってようやく生物的に愉快な状態となるため、結果としてリスクジャンキーになりやすく、度が過ぎると非行や犯罪につながってしまうものと思われる。

 確かに、胸が張り裂けるような思いとか、胸が締め付けられるような思いとか、胸が痛むなどの、緊張状態で生物として不快な状態を表している言葉は複数存在するし、表現や意味は理解しているものの、自身では経験がないものだから実感が沸かない。

リスクは投資で取る。

 私は長期目線では日本が没落することを前提に投資を行っているため、保有資産の半分を外貨で、もう半分は自国通貨である日本円で保有するように心掛けている。

 ここまでは割と普通であるが、問題は資産の内訳で、50%が外国株、45%が日本株、5%が現金の比率がポートフォリオの基本構成となっており、実に保有資産の95%が株式となっている。資産規模もLeanFIREが視野に入る程度の大きさに膨らんでいるため、昨今の戦争によって、時価総額が1日で数十万円単位で増減している。

 恐らく普通の人の感性であれば、月給やボーナス相当の金額が1日で増えたり減ったりすることを、現実の金銭が増減したと錯覚して、損失に耐えられず損切りしたり、退場するのがリスクを取りすぎた投資初心者の典型例である。

 しかし、私は暗号資産に投資している最中にコインチェックのネム流出事件に巻き込まれ、100万円単位で口座内のコインが凍結されたり、疫病懸念に伴う市場の暴落で、時価総額で新社会人1年分の手取りに相当する額が一
週間で吹き飛んだものの、まぁこんなものか。ネタが一つ増えた程度の感覚で、残りの生活防衛資金の殆どを株に突っ込む程度に、平然と投資家心理と逆行する行動を取っていた。

 振り返っても、リスクを取り過ぎた結果、心理的に追い込まれた試しがなく、リスクは取れるだけ取ってしまうリスクジャンキーな性分であることが、決して普通ではないことを最近になって自覚するようになってきた。

 幸い現物の範囲でしか投資していないため、投資元本を失う以上のリスクを追うことはないが、それを最大限利用して有り金の9割以上を株式に突っ込み、結果として大きなリターンを得ている。

 しかし、メリットばかりに注目して一般の感性をお持ちの方が私の手法をマネして、暴落時に同じように動揺せずガチホし続けられるかは分からない。それ位、リスキーな手法であることを理解した上で、参考適度に今後も読んでいただけると幸いである。 

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