誰でもできる!?今こそ知っておくべき破壊的イノベーションの基礎 3選
こんにちは、shuntaroです!
2023年5月にバブル以後、日経平均株価が最高値になりました。
この明るいニュース、背景を調べてみると、海外投資家が消去法で日本買いをしたことが原因のようです。
つまり、日本経済がV字回復し、それを国内・海外の投資家が積極的に評価したわけではありません。
日本政府としても経済の活性化のために、スタートアップ企業の後押しをしようと、関連予算を10兆円規模で用意しています。
スタートアップ企業によるイノベーションで社会活性化を促進しようと言うのが狙いです。
そこで今回は、このイノベーションに関連する注目キーワード、「破壊的イノベーション」を解説!
1. 破壊的イノベーションってナニ?
破壊的イノベーションとは、言葉の通り、市場を破壊するようなインパクトのある価値創出のことです。
既存の製品やサービスを脅かす、つまり既存市場を壊す可能性を秘めているからです。
ここでは、まず以下の2点をご紹介。
破壊的イノベーションの定義
破壊的イノベーションの特徴
あなたが普段利用している製品やサービスにも、実は破壊的イノベーションから由来するものがきっとありますよ。
1.1 破壊的イノベーションの定義
破壊的イノベーションの定義は以下の通り。
そもそもイノベーションの意味は、「新しい製品・サービスを具体化して、広く行き渡らせることで、新たな市場を作り出すこと」です。
そして、イノベーションは2つに分類されます。
持続的イノベーション
破壊的イノベーション
持続的イノベーションは、改善や改良から高性能製品・サービスを作り出すこと。
日本企業が得意とする既存製品・サービスの改善・改良を進めることが、持続的イノベーションです。
一方、破壊的イノベーションは、一見、既存製品と比較すると性能が低くなるものの、それを求める顧客に認められた結果、新たな市場を創り出すこと。
つまり、従来の延長線ではく、新たな市場を創出する製品・サービスを生み出すことが破壊的イノベーションです。
1.2 破壊的イノベーションの特徴
破壊的イノベーションは、既存製品・サービスの延長線上には存在しません。
一例として、電気ポッドに対する破壊的イノベーションに当たる電気ケトルを見てみましょう。
電気ケトルは2000年代前半に、市場展開され始め、瞬く間に家庭に浸透しました。
電気ポッドはないけれど、電気ケトルはあると言う家庭も多いのではないでしょうか?
電気ケトルは電気ポッドと比較すると、機能は限定的。
保温機能もなければ、温度調整機能もありません。
一方で、本体の軽さ、操作の簡便性、手頃な価格が、電気ケトルの特長です。
そして、電気ケトルの「誰でも、すぐに、必要なお湯を準備できる」ことが新たな価値と認められ、簡易湯沸器として新たな市場が創出されました。
破壊的イノベーションは、既存の製品・サービスの価値そのものを揺るがします。
場合によっては、市場での存在感を低下、場合によっては退場を迫ることも。
その点が、既存製品・サービスから見て破壊的に見えることから、破壊的イノベーションというネーミングになのですね。
2. 破壊的イノベーションが注目される2つの背景
今、破壊的イノベーションが注目されているのは、従来のビジネスの延長線上ではビジネスの維持・継続することが困難になりつつあるからです。
その理由は、ビジネスを営む環境や前提がこれまでと大きく変わっているためです。
破壊的イノベーションへの注目を高める引き金となっている押さえておくべき背景は以下の2つ。
社会のあり方の見直し
低い日本企業の収益性
順番に内容を確認していきましょう。
2.1 社会のあり方の見直し
ここ数年で発生した様々な出来事は、社会のあり方の見直しを私たちに迫っています。
なぜならば、これまでの当たり前が通じない状況に移り変わっているためです。
顕著な変化として挙げられるのは以下の3点。
新型コロナ感染拡大をきっかけとした、企業と従業員、家庭と仕事の関係など、人が幸福に生きるための社会環境の見直し
ロシアのウクライナ侵攻による発電燃料の高騰で、電気供給のあり方の見直し
生産年齢人口が減少し始め、更なる働き手不足が顕著な局面に
まさに、これまでの延長線上の考えが通用しない時代が始まっています。
2.2 低い日本社会の収益性
日本企業の収益性(自己資本利益率:ROE)は先進国企業と比べると、10年以上、劣後しています。
既存企業と破壊的イノベーションを実現した企業の収益性を比較すると見えてくる景色も異なります。
例えば、日本の上場企業、日本を代表する破壊的イノベーター(ファーストリテイリング)、世界を代表する破壊的イノベーター(テスラ)の収益性を比較すると以下の通り。
日本の東証プライム市場上場企業の平均:9.7%
参考:上場企業の21年度ROE9.7%、4年ぶり高水準 欧米とは差ファーストリテイリング:20%
参考:2022年度8月期テスラ:34%
参考:2022年12月期
米国はアップルやネットフリックスなど、破壊的イノベーションとして成功した企業が次々と誕生。
このことも作用して、米国を含む先進国は、日本よりも常に高い収益性を継続中。
日本企業も株主からの突き上げが年々厳しくなっており、今まで以上に収益性改善の必要が高まっています。
収益性改善の観点からも、数多くの破壊的イノベーターの誕生が強く望まれているんですね。
3. 既存企業で破壊的イノベーションが困難な理由と対策
既存企業で、破壊的イノベーションが成功している例は多くありません。
その理由は、既存企業と破壊的イノベーションの目指す方向性が全く別方向だからです。
そこで、ここでは、既存企業で破壊的イノベーションが進まない理由と、破壊的イノベーションとの対峙の仕方をご紹介します。
3.1 破壊的イノベーションと既存企業の相性が悪い3つの理由
既存企業から破壊的イノベーションが生まれにくいのは、既存企業の価値基準と破壊的イノベーションの性質が相容れないためです。
相容れない理由は、既存企業は、既存顧客の満足度向上と利益の早期最大化を最優先するため、です。
特に相容れないポイントは以下の3つ。
破壊的イノベーションが実現されるまでの時間が長すぎる
既存顧客企業が満足する保証がない
すぐには利益にならない
電気ケトルの例で見たように、破壊的イノベーションは、既存製品(電気ポッド)よりも性能が低下するように見えます。
そのため、電気ポッドの既存顧客が電気ケトルに満足するとは限りません。
また、電気ケトルを市場に打ち出すまでの開発期間は当然長いですし、その良さが理解され、利益が出るまでに相当期間が必要です。
破壊的イノベーションの性質は、既存企業が重きを置く価値基準とは正反対。
そのため、既存企業が破壊的イノベーションを進めようとしても進まないのは、当然の結果です。
3.2 既存企業が破壊的イノベーションに倒されないようにするために必要な対策
破壊的イノベーションは、既存企業の脅威になり、ビジネスを傾ける要素になりかねません。
顧客が破壊的イノベーションの価値を認めると、乗り換えられてしまうからです。
そのため、既存企業は破壊的イノベーションに倒されないよう、備える必要があります。
対策方法は4通り。
破壊的イノベーターを対抗する方法もあれば、敢えて戦いを避けるための方法もあります。
少なくとも耐え忍ぶという選択肢はありませんね。
破壊的イノベーターに淘汰されないようするために、既存企業は手を打ち続けなければなりません。
もし足を止めてしまうと、気づいたら破壊的イノベーターに飲み込まれているということも十分にあり得ますね。
いつの時代も変化の裏には破壊的イノベーターがいます。
リーマンショック以後にアメリカが大きく成長できたのもGAFAMに代表される破壊的イノベーターがいたからです。
新型コロナにより時代・経済の変わり目が発生しています。
また、新たなイノベーターの誕生のタイミングかもしれませんね。
旬な言葉は最新の時流が反映された見過ごせない重要単語です!
本記事にて、皆様の理解、そして行動のお役に立てていました幸いです。
以上、Shuntaroでした!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?