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やけに薄い茶封筒

休校第三日目(先週水曜日に書き残したこちら、木金土と訳あって精神的に多忙となり(後半に記述)本日日曜日は休校第7日目となりました)、わたしは依然お弁当を作り、手作りのおやつをこしらえ(おやつになぜか「こしらえる」という動詞を使ってしまうクセはたぶん橋田寿賀子劇場かぶれ)、猛烈に家じゅうをルンバして、そしてたまに出かけたりして数時間行方をくらませ、キッズとのちょうどいい距離を置き、日々がんばる母の背中を育んでいる(つもりです)


が、ひざまずいての雑巾がけはまだしておらず。
立ち上がった時のリビングの床って、思うよりすごく遠い。


と、この親にしてこの息子は、休校第3日目にしても相変わらず一日の大半を願わくばゲームとyoutubeで過ごそうとしています。わたしの中途半端な背中なんか見ちゃいない。ていうかわたしのこの想いとか、到底全然届きそうにもないくらいバーチャルにゾッコン



そんな息子の姿をパソコン越しにうっすらと見つめながら、想うことはただひとつ

きっと今頃、よその子はしっかり本を開いて勉強しているに違いない
なのにうちの子は、、、キーーーーーーー!!!


くらべる育児の醜さは分かっていても、お母さんの脳裏にはいつだってなぜかくらべる君がいるんです


そしてそのあとさざ波のように押し寄せるあの感情ったら決まって

焦り


でもわたしリセット®やってるんで笑(システマやってるんで風に)、そう簡単にもう焦りが、苛立ちや怒りに結びつかない術があるのです。
不思議なリセット®。謝謝リセット®。


負の感情がそう湧かないのなら、このくらべることって別に悪でもないのだろうと。
きっとそのくらべている自分を、幽体離脱ばりに外から見つめとけばいいだけ、ただそれだけのことかもしれないと。


7歳帰国子女で2年前ろくに日本語もしゃべれなかった息子が現在9歳
学校閉鎖の中せっせこ朝は5時から起きて、日本人youtuberのゲーム実況を聞き取り、辞書を開くかのように分厚い攻略本を開きつつ任天堂switchを巧みに操っては私にはわからない何か上を、常に何か上のステージを目指し一喜一憂しながら、差し出したごはんをうれしそうに三食きちんと食べ、なにごとにも感謝してわたしにありがとうを言いながらニコニコおやつも食べ、早起きが故に夜9時には目をこすりながら、駆け寄ってきて抱きつき父と母に公平にアイラブユーと言って幸せそうにベッドに入ってものの3秒で寝落ちる


こうしてみると

この子案外これで十分なのじゃないか、と思い。

わたしはこれ以上何を望むというのか、と思う。


そう、

だって息子はフルムーン。(と、この本に書いてあった)


ですが、そんな満月の息子、当然ながら先日

私立の編入試験に落ちまして。笑
(まず試験前だったのにあの生活ぶりに今全米が涙。涙)


今までの生活態度からして「なぜ受けた?笑」と言われてもそりゃ仕方ないのですが、そう、確かにそうなのですが受験資格って万人にとても公平じゃあないですか。涙

で、

試験当日まずおののいたのは、結構わたしなりに練習させていた作文の試験の一幕で。


作文課題は予想通り自由だったらしく、息子は自ら題した「ともだち」というタイトルで本文を書き上げたというのだけれど、それがなんと。

彼はそのうちの2行を友達4人のフルネームを書いて埋めて計4行にする、という名案で挑んだというからこれ末恐ろしいわけです。

そして、もー僕ってあたまいいでしょ?みたいにして誇らしげにそれを大声で報告してくるから家族一同唖然となるシーンとした控え室。


いやいやいやいや待って、今までお母さんとやった練習どこいった?と焦って聞くも後のフェスティバル。


まぁ息子の致命傷は作文に限ったことだけでなく、国語に至ってもほぼ回答をしていないという衝撃の展開。うんキミ帰国子女だからね、、っていや、かれこれもうすぐ帰国3年目突入という曲げられない事実。

それでいて彼、帰り道に足取り軽く「受かってるといいな~」とか言い出すからこれホント驚愕の精神。家族一同唖然のパートⅡ。



そして後日、郵便屋さんから何やらうすーい合否通知の茶封筒が我が家に。

一緒に受けた娘のはそれなりに厚いのに、やけにうすーい息子の茶封筒。うん、君ね、落ちてるねコレw


といわけで、息子はいままで2年間お世話になっている古巣の小学校に今後も変わらずステイさせていただき、娘のみがこの春あこがれの私立へ編入することに。


なんだろうこの流れ。いや、あるべくして起こった貴重な経験のこの流れ。



だからね、次はがんばろうね。もう少し勉強もがんばってみて、ね?

と、きわめて努めて気を遣って優しく語り掛けるわたしをよそに、息子は

もー!算数できたのに!なんでぼく落ちちゃうの~!


と、一丁前に悔しがってくるという摩訶不思議なイリュージョン


息子よ、君は大物なのかそれとも、、、


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でもなんというか、どんな経験もなぜか今はとてもありがたく。
毎日いろいろなことが起きる子供たちとの、家族で乗り越える時間というのはいいなと、

薄い茶封筒を横目で眺めつつ、そんなことを思うまでに育ったわたしの精神は、やはりリセット®のおかげなのだろうかどうなのだろうか☆


そして同時に、あの息子の試験料で欲しかったわたしのアレが買えたな、とかも普通に思う母ゆえに


この親あってのこの息子、、涙


何はともあれ、


合格おめでとう娘☆


という今日の我が家の小話なのでした。


(合格したのに弟の手前手放しで喜びムードにもなれないという姉の運命っていうのもいったい、、、ね涙)




つづく。
















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