れいわ新選組に投票した人たちの以前の投票行動は?

 昨年4月に結党し、7月の参議院選挙では比例区で228万票を得て、2議席を獲得したれいわ新選組。その参議院選挙で、れいわ新選組に投票した人たちは、それまでにどの政党を支持していた人たちが多いのか、その割合は定かではありませんでした。そこで今回、ツイッターの4択アンケート機能を用いり、フォロワー数が今日現在11,150人いる私のアカウントで、2回に分けてプチ世論調査を行ってみました。質問の文言としては、以下の通りになります。

Q.昨年の参議院選挙で、比例票をれいわ新選組またはれいわ新選組の候補者に投票した方にお聞きします。2017年の衆議院選挙においては、下記のどの政党に比例票を投票しましたか?

 その結果、第1回目の調査では399票、2回目ではナント856票も投票頂きました。調査にご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。
 少し懐かしのテレビ番組「トリビアの泉」では、良く調査をする度に、「2,000人の標本調査をすれば良いでしょう。」と、毎度お馴染みのお決まりのセリフを言っていたので、その正しい標本調査のレベルにまで近付きつつある得票数になったと思います(今後も皆さんから「へぇ~」を頂けるツイッターアカウントとして、頑張って参ります)。
 まずは、そのアンケート結果を見て行きましょう。

1.4つの選択肢が政党名のみの調査

https://twitter.com/mansaku_ikedo/status/1233094993746620422 

 まず最初に取った計399票の調査ですが、回答は政党名のみとしました。しかし、2017年の衆議院総選挙の比例区に挑戦した国政政党は8政党ありましたので、4択で収めるためには、以下の区分にしました。

1.自民党・公明党
2.立憲民主党
3.共産党・社民党
4.希望の党・日本維新の会・日本のこころ


 自民党と公明党は与党ということで、一括りとしました。この総選挙で新設され、野党第一党となった立憲民主党は単独の選択肢にしました。共産党と社民党は左派政党として一緒にして、最後はその他の3つの政党を保守系右派政党として1つにしました。その結果をこのnoteにも記しておきます。

自民党・公明党 16%
立憲民主党 35%
共産党・社民党 38%
希望の党・日本維新の会・日本のこころ 11%

 ということで、れいわ新選組に比例票を投じた人の中で、2017年の衆議院総選挙の比例区で、最も多かった政党は38%で共産党・社民党となりました。次いで、立憲民主党が僅差で35%となっています。このように、れいわ新選組は、野党系左派政党支持者だった人達から73%と多くの票を得ていた政党でした。
 3番目は与党の自民党・公明党の方が、保守系3政党よりも割合が多く、16%となっていました。積極財政の経済政策に惹かれて、それまでの与党支持層からも、少しは票を得られる政党のようです。11%で最も少なかったのが希望の党・日本維新の会・日本のこころに投票した人たちでした。代表が「小泉竹中ろくでもない」と言っている政党なので、こうした政党に投票した人は、れいわ新選組には、ほとんど投票しないようです。

2.2017年の衆議院総選挙の投票に行っていない人の割合は?

https://twitter.com/mansaku_ikedo/status/1233952249648300032

 次に取ったアンケートでは、新たに2017年の衆議院総選挙の投票には行っていない、もしくは白票の人も選択項目に入れました。選択肢は4つしかないので、新たに設けた分、最初のアンケートで単独項目だった立憲民主党を共産党・社民党と同じ選択肢にまとめました。れいわ新選組の山本太郎代表は、この国の投票に行っていない半分の50%の人たちが、投票に行って、れいわ新選組と書いてくれることを目指しているといった趣旨の発言をたびたび行っています。果たして、2019年の参議院選挙においては、どれだけの衆議院総選挙に行っていない人が、れいわ新選組に投票したのでしょうか。
 また、このアンケート調査では、れいわ新選組は創価学会の方を東京選挙区に候補者として擁立したことから、これまで公明党に投票した人からの得票割合も見ておこうと思い、自民党と公明党を分けることにしました。その分、自民党は保守系3政党と一緒の選択肢にしています。それでは、その投票結果をここにも記しておきます。

投票に行っていない・白票 15%
立憲民主・共産・社民 64%
公明 2%
自民・希望・維新・日本のこころ 19%


 ということで、2017年の衆議院総選挙で投票に行っておらず、今回の参議院選挙で、れいわ新選組に投票した人の割合は、全体で15%に留まりました。全体で856票ですので、120~130票になるかと思います。参議院選挙では投票率も下がり、50%割れとなってしまったので、まだまだれいわ新選組は棄権層を掴めていないと言えます。その分、伸びしろもあるわけですが、私自身はあまり期待していないクチです。
 やはり、投票に行っていない人を行かせるのは、なかなかハードルが高いことだと思います。2009年の民主党政権交代選挙の時のような67%という投票率は、今や奇跡のように感じられます。無党派層を掴むために、投票率を上げることは大事なことだと思いますが、かなりハードルの高い作業になるので、過度にそれを期待してしまってはいけないのではないかと私は思います。せいぜい投票率は60%を目途にして、その中で選挙戦略を構築した方が現実的だと考えます。
 次に、独立の回答項目にした公明党は、わずか2%でした。さすがに、強固な選挙基盤である創価学会会員の皆様は、なかなか比例区では公明党以外には動かない模様です。ただ、小選挙区の候補者は、大抵は自民党になるので、小選挙区では公明党支持層にも食い込むことを念頭に置くのは、私は悪くはないと思います。野党議員でありながら、小選挙区でも当選している人は、公明党支持層にも広く食い込んでいる模様です。

3.1回目の結果と2回目の結果の検算

 残りの2つの選択肢に関しては、1回目の調査と比較して、検算を行ってみましょう。1回目の調査では、立憲民主党が35%、共産党・社民党が38%でした。足すと35+38=73%となります。ただ、今回は、15%分は投票に行っていない人の票も入っているので、この分を差し引いて考えなければなりません。なので、計算式としては、73%×(100-15)/100になるかと思います。この計算式を解くと、62.05%となります。今回の結果では3党の合計は64%でしたから、前回の調査よりも2%ほど増えたことになります。
 対して、自民党も含めた保守4政党ですが、前回の調査では自民党・公明党は16%でした。そこから公明党の2%分を引くと、自民党投票層からの得票は14%だったと言えます。この自民党14%と1回目の保守3政党の11%を足し合わせると25%となります。なので、計算式は、25%×(100-15)/100となり、計算結果は21.25%でした。実際、今回の結果では19%でしたので、前回よりは2%分こちらの方が減った模様です。
 以上の結果と計算式を踏まえると、いよいよ、れいわ新選組投票した人の2017年衆議院総選挙における投票行動が明らかになります。

4.れいわ新選組に投票した人の2017年の衆議院総選挙での投票行動は?

 3.で見て来たように、衆議院総選挙の投票に行っていない人の割合は15%でしたので、100-15=85で、1回目の投票結果に対して、85/100を掛けていけば、その割合も明らかになります。掛けてみた結果が以下の通りです。

共産党・社民党 32.3%
立憲民主党 29.75%
自民党 11.9%
希望の党・維新の会・日本のこころ 9.35%
公明党 2%
投票に行っていない 15%

 これを足し合わせると100.3%になりましたので、ほぼほぼ100%に近い合計となりました。大まかに見ると、この割合から前後1~2%程度が、衆議院総選挙の各政党から、れいわ新選組への比例票の移動だと言えると思います。数値を見ると、かなり信憑性の高い結果だと言えるのではないでしょうか。さもありなんといった割合だと私は思います。
 今後のれいわ新選組の課題としては、投票に行っていない人の割合を高めつつも、もっと自民党や保守右派政党に投票していた層への浸透も図りたいところだと思います。現状では、大雑把に言って、左派:65%、右派:20%、無投票:15%だと言えますが、この割合を左派:50~55%、右派:25%、無投票:20~25%ぐらいまでに出来ると理想的な割合ではないでしょうか。
 以上のように、れいわ新選組投票者の2017年の衆議院総選挙での投票行動を見て来ました。いずれにしましても、消費税増税や緊縮財政に苦しめられて来た国民経済に対して、消費税廃止・積極財政を明確に打ち出した政党という点では貴重だと思います。マクロ経済の分かる人たちからすれば、誰しもが期待していた政党ではないでしょうか。れいわ新選組という政党を「触媒」として、政治思想の左右やこれまでの投票行動に関わらず、より幅広く消費税廃止や積極財政が、国民世論に浸透することを期待したいです。

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令和初の政治経済評論家です。日本経済復活の会・幹事、消費税増税の「リスク」に関する有識者会議出席、政治家に経済レクも行っています。ここでは経済や選挙などについて記事を書いていきます。 取材、執筆、講演、経済レクのご依頼はコチラまで→mansaku.ikedo@gmail.com
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