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『生活』

感情は残物です 頭を焦がす人の灰です
一瞬は永遠です 夜明けを急ぐ半の月です
『生活』 作詞:越雲龍馬

 はい こんにちはー☀️

 今日は音楽レビューの更新です。例によってアルバム一曲目の特集です!昨日と一昨日は色々実験的な記事を書いてみましたが、やっぱ好きなものについて語るのが一番楽しいですね。まだnoteも手探りの状態なので、色々手を出すのは今後も続けますが、楽しむ気持ちは大切にしていきたいです。

 さて今回は邦ロック曲の特集です。日本のバンド界隈に『生活』と名のつく名曲はいくつかございますが、取り上げるのは栃木県発のロックバンド"polly"の『生活』をご紹介します。ご存じでしょうか?素晴らしい楽曲が多いのに世間的な知名度がそこまで高くない気がするので知らない方はこれを気にハマってしまいましょう。

 『生活』は、彼らの1stフルアルバムである『Clean Clean Clean』のトップバッターを飾る一曲です。アルバムの先鋒として優秀どころか他の曲を喰っちゃうレベルの極上クオリティなので、初めての方はとりあえず聴いてみましょう!!

 素晴らしいですねえ😇まるで夢見心地です。
この曲を名曲たらしめているのは浮遊感のあるシューゲイズサウンドカタルシスの強い曲構成でしょうか。日本のメジャーシーンではあまりお目にかかれない魅力に溢れていますね。(耳だけどね)

 まずシューゲイザーについて、聞き慣れない方もいるかも知れないんでサラッと触れてみましょう。僕もうまく説明出来なそうなので、無責任ですがWikipediaに登壇していただきます。カモン

フィードバック・ノイズやエフェクターなどを複雑に用いた深いディストーションをかけたギターサウンド、ミニマルなリフの繰り返し、ポップで甘いメロディーを際立たせた浮遊感のあるサウンド、囁くように歌い上げるボーカルなどがシューゲイザーの一般的特徴として挙げられる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Wikipedia先生ありがとうございました。
 はい、というわけでバックでふわふわしゅわしゅわとしたギターサウンドが鳴ってると思いますがそれがシューゲイザーの特徴的な点ですね。これがあることで、楽曲全体が幻想的な空気感を纏っています。このジャンルで世間的に代表的なバンドは"My Bloody Valentine"や"RIDE"でしょうか。日本のアーティストだと"スーパーカー"の初期の作品群が有名だと思います。

 その中で『生活』ならではの魅力としては、日本離れしたサウンドでありながら邦楽の(いわゆるJpopの)美味しい部分も備えている点だと思います。具体的にはこういうことです、この曲ってわかりやすく盛り上がる部分"サビ"が設けられていますね。しかもとんでもなく美メロなやつが。

 海外の作品とかだとWikipediaの引用にあるようにミニマルなフレーズを繰り返すのみで展開しないような楽曲も多いです。それはそれとして洗練されていますが、歌謡曲文化が強くコブシや節回しがうまくてナンボの日本で育った私には時に物足りなく感じてしまうんです。"曲"と呼ばず"歌"って呼ぶこと多いですもんね。2者の意味は大体一緒ですが音全体よりも歌声や歌詞に注目した呼称だと思います。音楽の魅力はあくまで歌メロありきって価値観から、私も抜け出せません。

 『生活』に話を戻しましょう。この曲の構成は聴き手にカタルシスを感じさせるように組まれていることがよくわかります。よくあるカラオケ的に分解すると、
Aメロ→Aメロ→間奏→Aメロ→Aメロ→間奏→サビ→Aメロのリフレイン
といったところでしょうか。無機質なAメロの繰り返しによる抑圧をサビで一気に解放する仕掛けになっています。溜めて溜めて溜めてドン!!ってわけですね。ミュージックビデオの演出もそれを意図しているように見えます。

 私ごとになりますが、私はこの曲を嫌なことがあった翌朝に聴くことが多いです。サビの開放感に合わせて、一晩寝て忘れたつもりになっていた感情が胸に込み上げてきます。このまま現実を忘れてこの浮遊感に浸っていたい。そんなふうに考えると思い出すんです、曲名を。『生活』、頑張って生きなきゃですねー

おしまい

ライブ版も素晴らしいので観ましょう!!

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